噛み合わせが悪いと耳鳴りや頭痛が起こる!?
私が耳鳴りに悩まされるようになったのは、50代の終わりごろです。両耳から「ザッザッザッ」という音が聴こえるようになりました。
昼間は、生活音や人の声がしているため、紛れて気になりません。しかし、夜ふとんに入り、辺りが静かになると、あの「ザッザッザッ」が聞こえてくるのです。音を気にしだすと、とても眠ることなどできませんでした。
また、耳鳴りと呼んでいいのかわかりませんが、耳の中で、心臓が鼓動する「ドクドク」というような音が聞こえることもよくありました。
最初のうちは、この耳鳴りは更年期障害の一つなのだろうと思っていました。しかし、還暦を過ぎ、更年期といえる時期を過ぎても、耳鳴りは続いていました。
我が家は自営業で、力仕事もしなければなりません。そのせいか、耳鳴りだけではなく、ひどい肩こりや頭痛にも悩まされていました。
別の病気で内科を受診したとき、耳鳴りについて相談したことがあります。ところが、その内科の医師は、「それは年齢的なものですよ」といって、まともに取り合ってくれませんでした。加齢によって生じる症状だから治しようがない。我慢してつきあえ、といいたげでした。
そんなことがあったので、わざわざ耳鼻咽喉科に行く気にはなりませんでした。どうせ診察を受けてみたところで、同じようなことをいわれるだろうと思ったのです。私は半ばあきらめて、耳鳴りや頭痛を我慢し続けていたのです。

それが、おそらく4~5年くらい続きました。つらい状態に変わりはなく、改善する方法も見つからないままでした。
そんなとき、ある講演会が開催されました。テーマは、顎関節症など歯科についての問題でした。以前から、私は、顎の調子がおかしくて悩んでいたので、いい話が聴けるかもと出かけていきました。
その講演会で玉川秀泰先生のことを知ったのです。先生の歯科医院では、噛み合わせをしっかり調整してくれるとのことで、ぜひ一度行ってみたいと思いました。しかし残念なことに、私の家から先生のクリニックまでは、車で1時間半もかかるのです。かなり遠くて通院が大変なので、ためらっていました。
そうこうするうちに、顎の状態がいよいよ悪くなってきて、ガクガクと音がするようになりました。私は思い切って、玉川先生のクリニックを訪ねることにしたのです。
びっくりしたのは、玉川先生から、顎や歯のことだけではなく、耳鳴りや頭痛などの症状について質問を受けたことです。
先生のお話によると、噛み合わせが悪いことによって、耳鳴りや頭痛が起こることがあるといいます。噛み合わせをきちんと治せば、耳鳴りもよくなるというのです。
最初の治療以来一度も耳鳴りはしない
玉川先生の診断によると、私の噛み合わせには確かに問題があるということでした。本来であれば、いくつかの段階を踏んで噛み合わせの治療をしていくとのこと。私は遠方からの通院なので、初診のときにしっかりとした治療をしていただきました。
仰天したのは、その日の帰り道です。車を運転しながら、信じられないくらい肩が軽くなっていることを実感しました!
そして、その晩、床に就いてみると、いつも聞こえてくるはずの耳鳴りが聞こえないのです。ピタリと音が止まっていました。
この体験は、今から13年ほど前のことになります。そして、玉川先生に噛み合わせを治してもらったあの日以来、一度も耳鳴りが起こっていないのです。ひどかった肩こりもすっかり楽になり、頭痛も起こらなくなりました。
その後、玉川先生からは、「噛みグセが噛み合わせを壊すから、必ず両方の奥歯で噛むこと」と指導されました。食事の際は、できるだけそれを心がけるようにしています。
噛み合わせというのは、ほんとうに大事なものだと思います。あれほどつらかった耳鳴り、肩こりや頭痛が、噛み合わせを治しただけで、一瞬にして消えてしまいました。ほんとうに驚くばかりで、玉川先生には、心から感謝しています。

必ず両方の歯で噛む!
左右の歯でバランスよく噛んで不定愁訴を克服(永覚歯科クリニック院長 玉川秀泰)
熱川さんは、噛み合わせに問題があり、上下の歯がほとんどまともに当たっていない状態でした。そのために、耳鳴り、肩のひどいコリ、頭痛が起こったのです。
このような場合、耳鳴りを治すために耳鼻咽喉科を、頭痛を治すために内科を訪ねても、なかなか改善しないことは少なくありません。それぞれの症状を引き起こしている根本の原因が、歯の噛み合わせの不具合にあるからです。
噛み合わせの不具合を治療し、さらに、ふだんの食事においても、左右の歯でバランスよく噛むことを心がけること。それこそが、治りにくい不定愁訴を克服するいちばんの近道なのです。