自分のしゃべる声が耳の中でワンワン響く!
今から7年ほど前、寝ると川のせせらぎのような音が聞こえ始めました。
ただ、最初はそれを耳鳴りとは思わなかったのです。というのも、自宅から少し離れたところに実際に川が流れているので、その音かと思いました。
ところが、しだいに「ジーッ」というセミが鳴くような音や、「キーン」という金属音まで聞こえるようになりました。ほかにも、耳の中で心臓が脈打っているような音まで聞こえてきます。この音については、耳鼻咽喉科で「拍動性耳鳴り」といわれました。
しかも、左右の耳で、四六時中、これらの音が鳴っているのです。それだけでも非常につらかったのですが、その後、両耳の耳閉感にも悩まされるようになりました。
さらに、めまいまで起こるようになりました。それも、天井がグルグル回るような激しいめまいです。いったん起こると、立っていられなくなります。耳鼻科の診察によると、これは「良性発作性頭位めまい症」とのことでした。
一般的に、高層ビルのエレベーターで急に上ったとき、耳が詰まって苦しくなることがあります。私の場合、エレベーターとは関係なく、ふだんからその状態になっていました。
エレベーターで耳が詰まっても、たいてい耳抜きすると解消できるものです。しかし、私の場合は一度耳が詰まると、どうやっても解消できません。
それだけではありません。自分のしゃべっている声が、耳の中でワンワン響くのです。誰かと会話しているとき、相手と同じタイミングで私が話すと、自分の声が耳の中で響いてしまいます。自分が話していないときでも、そもそも耳閉感があるので、相手の声が聞き取りにくいのです。
耳鳴り、めまい、耳閉感、という「耳の三重苦」のような症状で、不快でつらい状態が続いていました。
耳鼻科の担当医師は、こうした症状は年齢的なものだといいます。先生としては、「年のせいなんだから、あきらめて我慢するしかないんですよ」といいたいようでした。
年だからしかたないといわれても、それで症状が楽になるわけではないですから、慰めにもなりません。なんとかよくする方法がないものかと思っていました。
そんなとき、たまたま立ち寄ったコンビニエンスストアで、『耳鳴り・難聴・めまいは治せる!』(マキノ出版)というムック本を手にしました。
そこに載っていたのが、「耳たぶさすり」でした。私は、記事を読んで、「これはよさそうだ」と思い、早速、試してみることにしたのです。それが、去年の11月のことになります。
聞こえが格段によくなりストレスを感じない
私は、耳たぶさすりを朝昼晩、少なくとも1日に3回は必ず行うようにしました。1回に刺激する時間は、せいぜい3分くらいでしょうか。毎回、耳たぶさすりを行いながら、「早くよく治りますように」と願いをかけていました。
耳たぶさすりを一ヵ月くらい続けたところ、少しよくなってきたかな、と感じていました。気をよくした私は、さらに熱心に2~3ヵ月続けました。すると、見違えるような変化が現れたのです。
まず、今まではどうやっても改善しなかった、耳の耳閉感が解消しました。ついに、耳が詰まった感じがしなくなったのです!
耳が詰まっていたときは、自分のしゃべる声が響くばかりで、相手の話がよく聞こえません。会話の最中に何度も聞き返すことが多く、非常に困っていました。
耳たぶさすりで耳閉感が解消してからは、聞こえが格段によくなりました。おかげで、会話しているときにストレスを感じることが少なくなり、ほんとうに助かっています。
めまいは、全く起こらなくなりました。耳鳴りは、完全に消えてはいませんが、音が小さくなったと感じています。疲労がたまって耳鳴りが起こると、すかさず耳たぶさすりをします。すると、耳鳴りが悪化するのを抑えられるのです。
耳たぶさすりが載っているムック本を偶然手に取ったおかげで、耳の苦しみから解放されました。これからも耳たぶさすりを続けます。
20秒でOK!耳たぶさすりのやり方
耳全体の機能が高まり耳鳴りやめまいが改善(たけちはり灸院院長 武智大輔)
耳たぶさすりは、私の師匠である河村廣定先生が確立した「反応点治療」に基づく健康法です。反応点は、東洋医学のツボとは異なり、自律神経を刺激することを主眼としています。
反応点のうち、内耳点、中耳点、外耳点を刺激すれば、耳全体の機能が高まり、耳鳴りやめまいが改善します。特に留意していただきたいのは、1日に何度も実践して、根気よく続けることです。
❶両手の人差し指と中指で左右両方の耳たぶのつけ根辺りを軽くはさむ。
❷軽く触れる程度の力で、20秒ほど上下にさする。これを毎日数回行う。