病院に通って薬を飲んでも改善しない!
めまいや頭痛といった「メニエール病」の症状に悩まされるようになったのは、私が40歳になったころです。最初のうちは、「年齢からすると、早めの更年期障害なのかな?」と考えていました。
ところが、その後、50代に入ってから、実は、バセドウ病(甲状腺から甲状腺ホルモンが多量に分泌され、全身の代謝が異常に高まる病気)だとわかりました。極度の疲労、多汗、微熱、イライラなど、文字どおり更年期障害のような症状が出るのです。
担当医師の話によれば、私が気づかなかっただけで、恐らく若いころから甲状腺の病気があった可能性が高いとのこと。めまいや頭痛といったメニエール病の症状も、甲状腺の機能異常と無縁ではないだろうということでした。
特に、疲れがたまるとひどいめまいが起こります。私の仕事はノリの養殖です。収穫した生ノリは、乾燥させて製品化します。この作業は、夜中に行われる大変なもので、ろくに睡眠を取れないこともあるのです。体の負担が大きいため、この作業の最中にめまいに襲われることがありました。
めまいが起こると、クルクルと目が回って足もとがふらつき、とても立っていられません。そのままバタンと倒れてしまうこともありました。いったんめまいが起これば、横になってもダメです。寝ていても、いつまでも目が回り続けます。
そうなったら、病院で点滴を受けなければ治りません。めまいがひど過ぎて、救急外来に運ばれたこともありました。また、めまいとともに、ひどい頭痛や吐き気が起こることもありました。
こうして40代から始まった、めまいや頭痛に、私は20年以上も苦しめられてきました。もちろん、病院に通って薬を飲んでいましたが、症状自体が改善することはなかったのです。

吐き気や頭痛が軽減し甲状腺の病気も改善!
そして、このつらい状態から私を救い出してくれたのが、手作りの「梅干し」でした。きっかけは、梅干しのムック本の新聞広告を見たことです。
私は、梅干しが持っているさまざまな健康効果に興味を引かれました。昔からのいい伝えで、「梅干しをこめかみに貼ると頭痛が治る」ともいいます。 梅干しの効能によって、私の症状にも少しでもよい影響があるかもしれないと思い、試すことにしたのです。
梅干しは、本に書いてあったとおりに作りました。赤ジソを使った赤梅です。塩分量は、全体の20%で、昔ふうの塩気の強い梅干しにしています。
そうやって作った、かなり大きめの梅干しを、朝晩に1個ずつ、お茶を飲みながら食べるようにしたのです。
いつごろから効果が現れたか、はっきりとはわかりません。たぶん、梅干しを食べ始めて半年くらい経ったころには、長年にわたって苦しめられてきためまいが、全く起こらなくなっていたと思います。
また、吐き気や頭痛に襲われることも減りました。よほど疲れたときでなければ、悩まされることがなくなったのです。
それに、気のせいかもしれませんが、甲状腺の病気のほうもよくなっているようです。そうだとしたら、これも大変ありがたいことです。
なにしろ、20年近く治らなかったこれらの症状が、自分でも驚くほど目に見えてよくなったのです。私は、感激のあまり梅干しのムック本を出版した『壮快』編集部に感謝の手紙を書いたほどでした。
これからも梅干しを食べ続けていきたいと思っています。しかも、できるだけ自分で作った梅干しを食べ続けたいと思い、自宅の庭に、梅の木を植えました。この木で取れた梅で、梅干しを作るのが次の目標です!

「梅干しの効果に感謝!」と堤さん
血液サラサラ&抗酸化作用でめまいが改善(星子クリニック院長 星子尚美)
堤さんのように、夜中に仕事をすると、自律神経の副交感神経が優位になるべき時間帯に交感神経が優位になってしまいます。血圧が上昇して、疲労物質も溜まりやすくなります。
梅干しは、血液を浄化してサラサラにする作用があり、血圧の上昇を抑えます。また、梅干しに含まれているリグナンは、抗酸化作用を発揮します。これにより、細胞や組織の酸化を防ぎ、本来の機能を回復させます。さらに、疲労回復に役立つクエン酸も豊富です。梅干しが持つこれらの効果が奏功した結果、めまいや頭痛が改善したと考えられます。