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辛い、悲しい時に。自律神経を整えてストレスを解消する「手振り瞑想」のやり方

辛い、悲しい時に。自律神経を整えてストレスを解消する「手振り瞑想」のやり方

念仏の念の字は「今の心」と書きますが、過ぎ去った過去を悔やんだり、まだ来ない未来を心配したりしないで、今の心を感じて生きるのは、まさに心の安定を得る秘訣です。手振り瞑想は、そのためにもピッタリで、「動く念仏」とも言えます。【解説】樋田和彦(ヒダ耳鼻咽喉科・心療内科院長)

解説者のプロフィール

樋田和彦(ひだ・かずひこ)
●ヒダ耳鼻咽喉科クリニック
愛知県尾張旭市向町3-3-31
TEL 0561-53-2290
http://www.holistic-hida.jp/

ヒダ耳鼻咽喉科・心療内科院長。医学博士。
日本ホリスティック医学協会顧問・日本高麗手指鍼療法学会名誉会長。西洋医学や東洋医学にしばられることなく、“こころとからだ”を全人的に診る統合医療を取り入れ、心と身体と環境の面から総合的にアプローチする医療を追求する。著書に『からだと心を癒す30のヒント』『癒しのしくみ』(地湧社)など。

やっているとどんどん気持ちよくなる

私たち人間が「生きている」ということは、意識(心)と体が一体になって、一瞬一瞬とどまることなく変化しているということです。

ところが、その心と体がチグハグになったり、ネガティブな感情から抜けられなくなったりすることがあります。心と体の橋渡し役をする自律神経のバランスがくずれた状態です。さまざまなストレスに苛まれ、脳が疲れてしまったときには、こういう状態に陥りやすくなります。

すると「イライラする、落ち着かない、眠れない、不安に襲われる」といった症状が起きてくるのです。人によっては、頭痛、肩こり、めまい、動悸、息切れ、高血圧などが起こることもあります。

私も、かつて自律神経のバランスをくずして、めまいなどに襲われた時期がありました。その時期には、さまざまな方法を試したり、それらをヒントに自分で心身の健康法を開発したりしました。

そんな中で、私が編み出したのが「手振り瞑想」という方法です。「瞑想」というと難しそうに感じるかもしれませんが、まったく難しくはありません。誰でもすぐにできて、しかも心の安らぎを得るすぐれた効果があります。現代人の脳の休息法としても最適な方法です。

気功法で「スワイショウ」という腕を振る有名な方法があります。合気道にも、手を振る基本的な練習方法があります。これらをヒントに、簡単で効果を得やすいように考案したのが手振り瞑想です。

手振り瞑想の特徴は、やっているとどんどん気持ちよくなってくるということです。そして、続けていると心身が安定してきます。

私自身、この方法で、非常に心身を落ち着かせることができました。また、多くの患者さんにお勧めして、「不安が消えた」「よく眠れるようになった」など、喜びの報告をいただいています。頭痛やめまいなど、先に挙げたような諸症状が改善されたという声も多く聞かれます。

当院で調べたところ、手振り瞑想を行うと、自律神経のバランスが整うことがわかりました。さらに、脳の快感ホルモンと呼ばれるエンドルフィンの分泌が高まることもわかっています。手振り瞑想をやっていると、えもいわれぬ気持ちよさが感じられるのはそのためです。

気持ちよく手を降ると自律神経が安定する

手振り瞑想のやり方は、いたって簡単です。

立った姿勢でも座った姿勢でもけっこうですから、まずは両腕の力を抜いてぷらーんとさせたあと、ひじをふわりと曲げます。すると、手首がぷらーんとなるでしょう。
この状態で、両手に水のしずくがついたと思ってください。そのしずくを、ピッピッピッと連続で手を振って払う動作をします。

こうして手を振るだけでもかまいませんが、連続して手を振っていると、そのうちに自然と手首が回り始めます。その場合は、気持ちいいリズムで手首を回してください。
「自分が気持ちいいように手を振る」ということ以外、手振り瞑想に決まりはありません。

回数も、好きなだけでよいのですが、大まかな目安としては、50~100回くらいと考えればよいでしょう。もっと少なくてもよいし、多くてもかまいません。気持ちよくやれる限りは続け、飽きたり、不快感が出たりしたらやめればよいのです。

なお、手首などに痛みがある場合は行わないでください。
慣れて来たら、少しアレンジして、左右の手を交互に回すと、さらに効果的です。この動きをしていると、手の軌跡が無限大のマーク(∞)のように感じられてきます。そう感じることが、さらに自律神経の安定に役立つのです。

快感ホルモンが出る「手振り瞑想」のやり方

❶両腕の力を抜いてかまえる

❷両手についた水のしずくを払うように手を振る

❸②の流れで、手首を回しながら振る

❹手のひらを返しながら①に戻る

■やり方のポイント
・行うときは立った状態でも座った状態でもいい
・自分の気持ちいいリズムで回す
・手を振ることだけ意識するといい
・回数の目安は50~100回
・慣れてきたら、左右の手を交互に回すとよい
・手首に痛みがある場合には行わない

自然にこだわりや固定観念が抜ける

「瞑想」と名づけてはいますが、何を考えるとか、考えないとかと、思う必要はありません。ただ手の振りだけを意識していればよいのです。人は、体のどこかを少しでも連続的に動かしていると、自然にこだわりや固定観念が抜けていい状態になっていきます。その一つとして、最も手軽で効果的なのが手振り瞑想なのです。

手振り瞑想は、単純なことをして心の安らぎを得るという意味では、念仏にも似ています。念仏の念の字は「今の心」と書きますが、過ぎ去った過去を悔やんだり、まだ来ない未来を心配したりしないで、今の心を感じて生きるのは、まさに心の安定を得る秘訣です。手振り瞑想は、そのためにもピッタリで、「動く念仏」とも言えます。

ネガティブな感情にとらわれてつらいとき、苦しいとき、心身のつながりがチグハグに感じるときなどに、ぜひ行ってみてください。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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