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眠れない人はおなかが固い?肝臓をほぐして不眠を解消「わき腹ほぐし」のやり方

眠れない人はおなかが固い?肝臓をほぐして不眠を解消「わき腹ほぐし」のやり方

あおむけになってひざを立て、自分のおなかを指で押してみてください。おなかが固くて、痛みを感じる場所がないでしょうか。痛みを感じるかたは、おなかの筋肉の緊張が不眠の主因かもしれません。そのような場合に、お勧めしたいセルフケア法があります。それが「わき腹ほぐし」です。【解説】福辻鋭記(アスカ鍼灸治療院院長)

解説者のプロフィール

福辻鋭記(ふくつじ・としき)
●アスカ鍼灸治療院
03-3779-1528
https://denshinkyo.jp/aska.html

アスカ鍼灸治療院院長。
東洋鍼灸専門学校卒業。美容の分野に東洋医学を取り入れた第一人者。これまでに5万人以上の施術を行う。日中治療医学研究会員、日本東方医学会会員。

過度なストレスがおなかを固くする!

私の治療院には、体の痛みをはじめとして、日々さまざまな症状を抱えるかたが来院されます。そのなかでも近年、増加しているのが、睡眠障害に悩む人でしょう。

「寝つきが悪く、長時間眠れない」「眠りが浅くて、すぐに目が覚めてしまう」「いくら寝ても、疲れが取れない」といった不眠症状や、睡眠の質の低下を訴えるかたが、世代や性別を問わず増えています。

睡眠に問題を抱える人の体を触ると、共通したある特徴に気がつきます。みぞおちからわき腹にかけてのおなか周りが、非常に固くなっているのです。これは、おなかの筋肉が、慢性的なストレスによって緊張していることが原因でしょう。

現代社会はストレス社会であり、ストレスを抱えていない人は皆無といっても過言ではありません。皆さんを見ていると、仕事や家事、介護、育児などに日々追われ、疲れた顔をしています。

日常的に過度なストレスを受け続けると、自律神経の大きな乱れにつながります。自律神経とは、筋肉や臓器、血管など、体の諸機能をつかさどっている神経のこと。いわば、私たちの生命活動における中枢的な神経といえます。

自律神経には、主に昼間に優位になり体を活動モードに導く交感神経と、主に夜間に優位になり体を休息モードに導く副交感神経の2種類があります。1日を通して両者がバランスよく働くことで、私たちの健康状態は維持されているのです。

しかし、常に大きなストレスを受けると、交感神経ばかり優位な状態が続き、体は休まりません。筋肉はいつも緊張して固くなってしまい、全身の血流も悪くなります。
すると、臓器の血流も悪化して、働きが低下してしまいます。なかでも、注意が必要なのは、肋骨の付近にある肝臓でしょう。

睡眠の質がアップ!「わき腹ほぐし」のやり方

東洋医学では、肝臓は睡眠にかかわる臓器だと考えられており、肝臓の機能低下は、睡眠の質の低下につながるとされています。

不眠症状を自覚されているかたは、あおむけになってひざを立て、自分のおなかを指で押してみてください。おなかが固くて、痛みを感じる場所がないでしょうか。痛みを感じるかたは、おなかの筋肉の緊張が不眠の主因かもしれません。

そのような場合に、お勧めしたいセルフケア法があります。それが、「わき腹ほぐし」です。みぞおちから、わき腹にかけて指で刺激することで、こり固まったおなかの筋肉をほぐし、不眠の解消に有効です。

東洋医学では、肝臓は睡眠にかかわる臓器だと考えられており、肝臓の機能低下は、睡眠の質の低下につながるとされています。

不眠症状を自覚されているかたは、あおむけになってひざを立て、自分のおなかを指で押してみてください。おなかが固くて、痛みを感じる場所がないでしょうか。痛みを感じるかたは、おなかの筋肉の緊張が不眠の主因かもしれません。

そのような場合に、お勧めしたいセルフケア法があります。それが、「わき腹ほぐし」です。みぞおちから、わき腹にかけて指で刺激することで、こり固まったおなかの筋肉をほぐし、不眠の解消に有効です。

やり方は、とても簡単です。まず、おなかの筋肉をほぐす準備として、両手を上げて胸を反らし、大きく伸びをしましょう。

次に、みぞおち部分を指で押し込み、ギュ―ッと刺激します。これを7〜8回くり返します。みぞおちには、鳩尾というツボがあり、ここを刺激すると気持ちが落ち着き、安眠に効果があるとされています。

さらに、肋骨に沿って指で肝臓を刺激します(詳しいやり方は下図を参照)。

❶両手を上げて胸を反らし、大きく伸びをする。

❷みぞおち部分を指で押し込み、ギュ―ッと7〜8回刺激する。

❸右半身の肋骨の下に指を食い込ませるようにして入れ、ギュッギュと刺激する。みぞおちから、わき腹にかけて、ほぐす。

❹左半身の肋骨の下に指を食い込ませるようにして入れ、ギュッギュと刺激する。みぞおちから、わき腹にかけて、ほぐす。

弱った肝臓を元気にしよう!

肝臓は、ふだんは血を貯蔵して、必要に応じて供給する、全身の血流の調節を担っている臓器です。また、「沈黙の臓器」といわれるとおり、不調を自覚しにくい部位でもあります。

不眠のかたは、肝臓が弱っている場合が多いので、よく指でマッサージして、肝臓の働きを活性化することが重要です。肝臓が元気になれば、睡眠の質の向上につながり、深く、ぐっすりと眠れるようになるでしょう。

わき腹ほぐしは、いつ行ってもかまいませんが、就寝前に行うと、特に効果的です。1日1セットをぜひ習慣にしてください。

最近は、不眠に悩んだすえ、睡眠導入剤などを頼る人が少なくありません。しかし、一度薬に頼ると、それなしでは眠れなくなるおそれもあり、決して勧められることではありません。

こうした点からも、私は副作用の心配が全くない、わき腹ほぐしをお勧めします。皆さんもぜひ一度お試しください。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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