その場で足が軽くなった!靴をはいても違和感なし
私は、毎晩11時過ぎに寝て、翌朝6時半に起きるという規則正しい生活を送っていました。そのリズムがくずれてきたのは、1年前からです。
だいたい朝の5時過ぎくらいに尿意を感じ、目が覚めるようになりました。いったんトイレに起きると、眠いのに寝つけず、「寝足りないな」「もう少し寝たいな」という状態のまま、起床時刻を迎えるのです。
こんな状態なので、一日中、体が重く感じます。看護師という職業柄、仕事中に体がだるいようでは困ります。
さらに、今年の春ごろ、左ひざの裏側に、クモの巣状の細かい血管が浮き出ていることに気づきました。気になって、サトウ血管外科クリニックの佐藤達朗先生の診察を受けたところ、軽度の下肢静脈瘤と診断されたのです。
その際、私は悩んでいた足のむくみについて相談しました。立ち仕事のため、終業近くになると、足はむくんでパンパンになり、階段を上るのもつらかったのです。ナースサンダルから通勤用の靴にはきかえると、きつくて痛いこともありました。
すると佐藤先生は、足の甲に包帯を巻く方法を勧めてくれました。足の甲に、伸縮性のある包帯などを巻くと、足先の血流が改善するのだそうです。これによって、むくみやだるさ、冷えが取れるうえ、静脈瘤の予防にもなるとのことでした。
先生は、私の両足の甲に伸縮性のある包帯を巻いてくれました。すると、その場で足が軽くなったような気がしました。
包帯は、お風呂に入るとき以外、常に巻いているといいそうです。そこで、私は帰りがけに包帯を購入し、毎日自分でも巻くことにしました。
巻き方はとても簡単。足の甲に7~8㎝幅の包帯をクルクルと3回ほど巻くだけです。私が使っているのは、巻くだけでくっつく自着性の弾性包帯なので、取り扱いが簡単で、ほどけることはありません。また、薄い素材なので、その上からストッキングをはいたり、靴をはいたりしても、違和感がないのもありがたいところです。
眠れないこともあった冷たい足がポカポカ!

足の甲の包帯巻きを始めたところ、足が軽くなり、歩くのが楽になりました。以前は、階段がおっくうでしたが、今はスタスタ上り下りできます。
足の甲に包帯を巻くと同時に、水を飲むように心がけました。佐藤先生から、「むくみの解消には、1日に1~1.2ℓの水を飲むといい」とアドバイスされたからです。仕事中も、こまめに水を飲みました。
足の甲に包帯を巻いて2~3日後には、足がむくまなくなりました。以前のように、足がむくんで靴が痛いということもありません。一日中立ちっぱなしでも、足のだるさや疲れが出ず、とても助かっています。
看護師仲間は皆、足のむくみや疲れ対策に、ギュッと締めつける着圧ハイソックスをはいています。私も試しましたが、締めつける感じが好きになれず、効果もさほど感じませんでした。それに対し、足の甲の包帯巻きは心地よく、なにより効果が抜群なのでやめられません。
むくみが解消したおかげか、明け方に尿意を感じて目が覚めることがなくなりました。そのため、従来どおり、11時過ぎから翌朝6時半まで熟睡するリズムが戻ったのです。当然、目覚めもスッキリして、日中も元気に過ごせるようになりました。
さらに、私は冷え症で、足先が冷たくて眠れないこともありました。足の甲の包帯巻きを始めてからは、足がポカポカして、眠りにつきやすくなったことも実感しています。
ありがたいことに、足の静脈瘤も悪化していません。簡単で効果的な健康法に出合えて、ほんとうによかったと思います。

足のだるさや疲れも解消!
足にたまった水分が就寝中に尿を作り出す(サトウ血管外科クリニック院長 佐藤達朗)
夜間頻尿の原因として考えられるのが、尿の量を減らすために分泌される抗利尿ホルモンの減少です。加齢やストレスにより、抗利尿ホルモンが分泌されにくくなると、夜間でも尿を作り出してしまうのです。
もう一つ、足のむくみも夜間頻尿の原因になります。足がむくんだ状態で横になると、足にたまっていた水分が体内を巡ります。就寝中に尿が作られて膀胱にたまり、尿意を覚えて目が覚めてしまうのです。
足のむくみを予防・改善する方法として、私が患者さんにお勧めしているのが、「足の甲の包帯巻き」です。足のむくみが解消して夜間頻尿が改善し、ぐっすり眠れると好評です。
包帯で足の甲を圧迫すると、勢いのある動脈の血液が、静脈に直接流れ込むのを防ぐことができ、むくみの予防と改善につながります。
夜間頻尿を改善するには、就寝時に、足のむくみが解消されていることが重要です。ですから、足の甲の包帯巻きは、夜寝る前や睡眠中だけではなく、必ず日中も行ってください。
足のむくみを実感していて、就寝中の尿意で睡眠を阻害される人は、ぜひ足の甲の包帯巻きを試してください。