歯の痛みには【鎮痛ツボ】で応急処置を 歯茎の痛みも効くと歯科医師が解説

歯の痛みには【鎮痛ツボ】で応急処置を 歯茎の痛みも効くと歯科医師が解説

歯痛には、歯そのものの痛みと、歯茎の痛みがあります。歯の痛みには象牙質に染みる知覚過敏と、虫歯が進行して炎症した歯髄炎があります。一方、歯茎は、疲れや、体調の悪いときなどのストレスによって歯茎が炎症を起こして痛むのです。治療までの間、応急処置として手足の鎮痛ツボをもむといいでしょう。【解説】落合義徳(落合歯科医院院長)


我慢できない痛みがスーッと和らぐ!

 歯がズキズキ痛む、染みる、歯茎が腫れて痛い、こんな症状があったら、つらいですね。すぐに歯科医院に行ければいいのですが、夜中に痛みだしたりすると、しばらくの間、痛みに耐えるしかありません。

 そんなときの応急処置として、よく効くのがツボ刺激です。手足にある歯痛に効くツボをもむと、我慢できないような痛みでも、スーッと和らいで楽になることが多いのです。

 歯痛は、歯そのものの痛みと、歯茎の痛みに分けられます。

 歯の痛みは、主に虫歯や知覚過敏によるものです。知覚過敏は、歯の根もとの象牙質が露出することで、歯が染みて痛みを起こすものです。虫歯が進行して、歯の内部にある神経(歯髄)まで炎症を起こす歯髄炎になると、激しい痛みが発生します。

 一方、歯茎の痛みは、疲れているときや、体調の悪いときに出やすく、ストレスとも深い関係があります。疲れから循環障害や感染が起こると、歯茎が炎症を起こして痛むのです。

 どのようなケースも治療は必要ですが、それまでの間、次の手足の鎮痛ツボをもむといいでしょう。いずれも、痛い側の手や足をもんでください。

●手の鎮痛ツボ(商陽)
 手の指の商陽というツボが歯の鎮痛ツボです。商陽は、人差し指の爪のつけ根の、親指側にあります。特に、下の歯と歯茎の痛みに効くといわれていますが、私が患者さんに試したところ、上の前歯6本にも効果があることがわかりました。
❶ 歯の痛みのある側の商陽のツボの辺りを、反対側の手の親指と人差し指ではさみます。
❷ 親指の腹を商陽に当てて、ゆっくり10回押します。
❸ 痛みが取れないときは、親指の爪を立てて5回押します。
❹ 最後にもう一度、親指の腹でゆっくり10回押します。
 歯や歯茎に痛みがある人は、血液がドロドロになっていることが多く、それが指先にたまりやすくなります。商陽を刺激すると、そのドロドロの血液を散らすことができ、痛みが楽になります。

●足の鎮痛ツボ(内庭)
 足にある歯の鎮痛ツボは内庭です。内庭は、足の甲側の第2指と第3指の分かれめにあります。上の歯と歯茎の痛みによく効くのが特長です。
❶ 内庭のツボの辺りを、手の親指と人差し指で上下にはさむようにつかみます。
❷ 親指の爪の角を内庭に当て、上からギュッと5回押しま
す。
❸ 親指の腹で、上からゆっくり10回押します。
 ポイントは、❷で親指の爪の角で刺激することです。内庭のツボをピンポイントで刺激でき、より効果が上がります。

「エッ」驚くほど痛みが取れた人もいる

 これらの手足の鎮痛ツボに加え、アキレス腱部分をもむと、足の血行がよくなり、循環障害から起こる歯茎の痛みが軽くなります。

 アキレス腱を手指でつまむように持ち、アキレス腱の下からふくらはぎの少し下まで優しくもみほぐします。
 私は、歯痛で来られる患者さんには、口の中を診るだけでなく、手足もさわってこうしたツボ刺激を行います。人によっては、「エッ」と驚かれるほど、痛みが取れることがあります。

 また、遠くに引っ越した患者さんが歯痛で困っているときも、遠隔治療として、電話でこうしたツボもみを教えています。

 この歯痛を取る方法は、私のホームページのコラムでも紹介しています。遠方から来られた患者さんに「歯が痛いとき、コラムを見てツボもみをしたら、激痛がたちまち治まりました」といわれたこともあります。

 このように、即効的に痛みが消えることもありますが、すべての人に同じように効くとは限りません。それに、ツボもみで虫歯や歯髄炎が治るわけではありません。歯痛があったら、必ず歯科医に診てもらってください。また、皮膚粘膜の弱い人は、ツボもみをやりすぎないように注意しましょう。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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