空気にさらして少し加熱して作るとツンとしない
ある日突然、キーンという甲高い金属音が、耳の奥で鳴り響き、止まらなくなってしまいました。
不快でたまらず、慌てて耳鼻科に駆け込みましたが、医師からは「特に異常はありません。老化によるもので、特効薬もありません」と言われました。
気休めのように薬を処方されたので飲んでみましたが、耳鳴りの状態はほとんど変わらず、がっかりしました。
特に、耳鳴りが気に障ってたまらなかったのが、夜間でした。昼間は周囲もガヤガヤしているので、金属音がしていても多少気がまぎれるのですが、静かな夜間は、耳鳴りだけがやけに大きく目立って聞こえてしまうのです。
夜中にトイレに起きてしまうと、耳の奥で響き渡る不快な金属音のせいで、また寝付くことが困難なほどでした。
そんなとき新聞を読んでいたら、「酢タマネギ」の本の広告を見つけました。
酢タマネギで耳鳴りがよくなった人がいる、と書いてあるのを見て、「これだ!」と思いました。
我が家は農家で、毎年タマネギも500個ぐらい収穫しています。タマネギは売るほどあるのですから、早速、妻に頼んで酢タマネギを作ってもらいました。
タマネギは小さく刻んで空気に触れさせておくと、健康効果が高まるそうです。
そのため、我が家ではみじん切りにしたタマネギを水にさらすのではなく、皿に広げて室温に30分から1時間ほど置いておきます。それから鍋に酢とハチミツを入れ、ハチミツが溶けたらタマネギも加えて、2~3分加熱します。
こうして作ると、鼻にツンとくることもなく、おいしい酢タマネギができるのです。

フワフワの食感でおいしい酢タマネギ納豆
このように作った酢タマネギを、毎朝食べている納豆に混ぜて食べています。酢タマネギを混ぜる量は、私はカレースプーンに2杯、妻は1杯です。
納豆に酢タマネギを加えると、納豆がネバネバというよりもフワフワした食感になり、独特のにおいが抑えられて、想像していた以上においしく、夫婦ともとても気に入っています。
こうして毎日の朝食で酢タマネギを食べ続けていたら、耳鳴りの音が徐々に小さくなってきたのです。
3ヵ月後には、日中はほとんど気にならなくなりました。静かな晩にはかすかに聞こえることはありますが、耳鳴りのせいで眠れないという苦痛からは解放されたのです。
酢タマネギのほうが、薬よりもよっぽど耳鳴りには効果的だった、酢タマネギを選んでよかった、と心底感謝しています。
一方、毎朝いっしょに酢タマネギを食べていた妻は、高血圧と便秘が改善したそうです。
妻は長年、降圧剤を飲んでいましたが、最近は120~130㎜Hgの正常値(最大血圧の正常値は140㎜Hg未満)で安定していると喜んでいます。
これからも、夫婦で毎朝酢タマネギを食べていきたいと思います。

耳鳴りに邪魔されずにぐっすり眠れる!
加熱するとケルセチンの量が増加する(広島大学病院未来医療センター長 東幸仁)
タマネギのケルセチンは、強い抗酸化作用によって血管の状態を改善し、血流をよくする効果があります。
難聴や耳鳴りには、耳の内部の血流の悪化が関係していることがあります。酢タマネギによって、耳の血流が改善したことで、鈴木さんの耳鳴りが軽減されたのではないでしょうか。
また、ケルセチンは火を通すと、含有量が増えることが判明しています。そのさい、ケルセチンは煮汁にも溶け出します。
そのため、漬け酢ごとタマネギに軽く火を通す鈴木さんの酢タマネギは、酢にケルセチンが流れてしまいやすいので、漬け酢もいっしょに食べるようにするのがお勧めです。