90歳超の恩師は、黒ゴマの常食で髪が…

90歳超の恩師は、黒ゴマの常食で髪が…

抜け毛や白髪がへり、黒髪が生える効果のある黒ゴマの摂取方法についてご説明いたします。黒ゴマを積極的にとることで、抜け毛や白髪がへり、黒髪が生えるという現象は、漢方の世界から見ると、実に理にかなっています。【解説】井上正文(群馬中国医療研究協会薬局代表・薬剤師)


生命エネルギーがみなぎり黒髪増量

 黒ゴマを積極的にとることで、抜け毛や白髪がへり、黒髪が生えるという現象は、漢方の世界から見ると、実に理にかなっています。
 漢方では、黒ゴマに「若返り効果」や「活力増強効果」があるとされているからです。中国古来の医学書『神農本草経』には、不老長寿の薬として紹介されています。

 また、古代インド医術であるアーユルヴェーダでは、ゴマ油が活用されてきました。
 さらに日本でも、江戸時代に書かれた『本朝食鑑』という医薬書に、「黒ゴマは腎に作用し、白ゴマは肺に作用する。ともに五臓を潤し、血脈をよくし、大腸・小腸を整える」と記されています。

 漢方には、肝・心・脾・肺・腎の「五臓」という概念があります。これは、西洋医学的な臓器を指すというよりも、「生体をコントロールする重要な機能」を表していると考えたほうがいいでしょう。
 このなかの腎は、生命エネルギーの貯蔵庫といわれ、腎が弱ると老化が進むとされます。
 五臓には、それぞれの色が決まっています。腎の色は黒なので、黒い食べ物によって強化され、肺は白い色なので、白い食べ物によって強化されると考えられているのです。

 したがって、腎の機能を高めるためには、白ゴマよりも黒ゴマを食べたほうが有効ということになります。
 腎の働きが高まると、泌尿器や生殖器系の働きがよくなり、不妊症の改善や精力増強に効果をもたらします。
 ちなみに中国では、「不妊に悩んだら、男女とも黒ゴマを食べる」というのが常識です。

 加えて、広く知られているのが、黒ゴマの育毛効果です。
 黒ゴマが腎を強化することで、血液をためる「肝」と、血管や心臓をつかさどる「心」の働きも活性化します。
 漢方では、髪のことを「血余」といいます。「血液が余ったら髪になる」という考えです。ですから、血液が足りなかったり、うまく循環しなかったりすると、体の末端にある髪を養う余裕がなく、抜け毛や白髪が起こります。
 そうした状況のときに、ぜひ黒ゴマをとってください。生命エネルギーがみなぎり、血液がふえて体内をくまなく循環し、黒髪がふえてくるでしょう。

 ちなみに、私の尊敬する中国の医師は、現在90歳を超えていますが、頭脳明晰で、診療や講演を元気にこなし、髪の毛が黒々としています。その秘訣を尋ねたところ、黒ゴマを常食しているとのことでした。
 先生は、黒ゴマとクルミを砕いたものにハチミツを混ぜて、マントウ(中国のパン)につけて食べているそうです。

軽く炒るかすって食べるのがお勧め

 私が最近気になっているのは、白髪や薄毛など、いわゆる「老化現象」に悩む若い男女がふえていることです。詳しく話を聞くと、生活習慣が大きく関係していることがわかります。

 まず、食生活です。脂っこいものや冷たいもの、化学調味料や保存料を使った市販の食事を、とりすぎてはいないでしょうか。また、食事の時間が不規則ではないでしょうか。

 こうした食生活は、胃腸の働きを低下させ、消化吸収を悪くします。そのせいで、じゅうぶんな栄養が体内に行き渡らなくなります。
 生活時間の乱れも関係しています。傷ついた細胞は、睡眠中に修復されます。しかし、徹夜や夜更かしをすると、末端組織である髪まで、修復の手が回りません。

 さらには、ストレスの影響もあるでしょう。ストレスを受けると、筋肉が緊張し、血流が悪くなって、頭皮の毛根まで血液が回らなくなります。
 生活をいきなり変えるのは、難しいかもしれません。でも、黒ゴマをとるだけなら、無理なく続けられると思います。徐々に体のバランスが整い、髪の悩みが改善するでしょう。

 黒ゴマは、どのようにして食べてもかまいません。ただ、ゴマは表面の殻が硬いので、そのままだと消化されず、栄養分をとり入れられません。殻にひびが入る程度に軽く炒るか、すって新鮮なうちに食べるのがお勧めです。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


【ワキガ手術の術後臭】アポクリン腺をとっても消えない体臭が「耳もみ」で改善 私は糖尿病と痛風が改善した

【ワキガ手術の術後臭】アポクリン腺をとっても消えない体臭が「耳もみ」で改善 私は糖尿病と痛風が改善した

ペインクリニックで、痛みを取る治療法として頻繁に行われる「星状神経節ブロック療法」をご存じの人も多いことでしょう。耳の中央付近には、「星状神経節」に対応する反射点があります。この反射点を刺激すれば、先の星状神経節ブロック療法と似た効果を得られるのではないかと私は考えたのです。【解説】塚見史博(塚見鍼灸治療室院長)


【酢トマトの作り方】柳澤英子さん "やせおか" 流ダイエット 52歳で26kgやせた

【酢トマトの作り方】柳澤英子さん "やせおか" 流ダイエット 52歳で26kgやせた

食欲を我慢したり、カロリー計算をしたりするめんどうなダイエットは続かないことは、身に染みてわかっていました。そして、生み出したのが、カロリーではなく、血糖値を上げる糖質量を抑えることを意識し、代謝をよくする酵素と食物繊維を積極的にとる「やせる食べ方」だったのです。【解説】柳澤英子(料理研究家・編集者)


【美肌になる食べ物】シミ シワが改善 髪質に変化“はちみつシナモン”の効果

【美肌になる食べ物】シミ シワが改善 髪質に変化“はちみつシナモン”の効果

はちみつには、中性脂肪値を上げにくくする、うれしい働きがあります。取りすぎなければ、肥満の心配もありません。ダイエット中のかたにも、はちみつシナモンはぴったりなのです。【解説】石原新菜(イシハラクリニック副院長)


【自律神経を整える方法】“おでこ”を冷やすと血流アップ 肌の老化も予防する

【自律神経を整える方法】“おでこ”を冷やすと血流アップ 肌の老化も予防する

「おでこを冷やす健康法」と聞いて、みなさんはどう思いますか? おそらくほとんどの人は「それは、熱を下げる方法では?」と考えるでしょう。しかし、氷嚢でおでこを冷やすと、みなさんが思ってもいないような健康効果が得られるのです。【解説】小林敬和(タンタン整骨院院長)


【低血圧が改善】疲労回復には“蜂蜜”と“シナモン”の組み合わせが最強 便秘や美肌効果も

【低血圧が改善】疲労回復には“蜂蜜”と“シナモン”の組み合わせが最強 便秘や美肌効果も

はちみつとシナモンは、万病に効くばかりか、やせて美しくなる最強の組み合わせです。混ぜてペロッとなめても、お湯で割って飲んでもOK。簡単でおいしい若返りの妙薬、はちみつシナモンの驚くべき効果を紹介します。【解説】森田知恵(MOE)(国際医療スペシャリスト)


最新の投稿


【脳の活性化効果】脳の血流がアップ「ニンニク油」基本の作り方

【脳の活性化効果】脳の血流がアップ「ニンニク油」基本の作り方

脳の血流を上げるニンニク油は、ニンニクとオリーブ油だけで作れます。ここで紹介する量と手順で作れば、食べたあとニンニクのにおいはほとんど気になりません。脳の働きがよくなり、勉強の効果アップにも! ぜひお試しください。【監修】篠浦伸禎(都立駒込病院脳神経外科部長)【料理】古澤靖子


【脳を活性化】認知症・物忘れを予防する「ニンニク油」の活用レシピ5

【脳を活性化】認知症・物忘れを予防する「ニンニク油」の活用レシピ5

ニンニク油の有効成分であるアホエンは、直接、火にかけるなどで高温になると壊れてしまいます。ここで紹介するレシピは、どれもおいしくて、アホエンがしっかりとれる料理です。ニンニク油の風味を堪能しましょう。【監修】篠浦伸禎(都立駒込病院脳神経外科部長)【料理・レシピ考案・スタイリング】古澤靖子


【認知症・物忘れを改善】ニンニク油で脳を活性化すると脳外科医が太鼓判

【認知症・物忘れを改善】ニンニク油で脳を活性化すると脳外科医が太鼓判

ニンニク油は、脳の健康維持や生活習慣病の予防など、さまざまな効果を期待できるすぐれた食品です。ニンニクとオリーブオイルだけで手作りできるので、安価で手軽に続けられます。患者さんにお勧めしたところ、頭痛、めまい、高血圧などが改善した例が少なくありません。【解説】篠浦伸禎(都立駒込病院脳神経外科部長)


【視力回復】朝3分の眼球運動で集中力・運動能力・成績がアップできる

【視力回復】朝3分の眼球運動で集中力・運動能力・成績がアップできる

目のトレーニングというと、どうしても「アスリートでもない私には関係ない」と受け取られがちです。勉強やスポーツが苦手な子ども、忙しいお母さん、働き盛りの社会人、目の衰えが気になる中高年など、一般のかたにこそ、ぜひやっていただきたいトレーニングなのです。【解説】飯田覚士(日本視覚能力トレーニング協会 代表理事)


【視力回復】プロボクサー村田諒太選手も実践!「眼球運動」のやり方

【視力回復】プロボクサー村田諒太選手も実践!「眼球運動」のやり方

顔は動かさずに、目だけを右、左、右、左……。朝3分の「眼球運動(目の体操)」をすると、日常生活のさまざまな場面でその効果を期待できます。プロボクサー村田諒太選手の目のトレーニングも指導する飯田覚士さんが提案! 人生を変える「朝の新習慣」です。【解説】飯田覚士(日本視覚能力トレーニング協会 代表理事)