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【水前寺清子さん】脊柱管狭窄症を手術で克服 私の前向き思考法

【水前寺清子さん】脊柱管狭窄症を手術で克服 私の前向き思考法

私に異変が起こったのは、ここ数年のことです。立っていると足が冷え切って、そのうちしびれるようになりました。そして、突然、足の力が抜けてパタンと倒れてしまうのです。それがどんどんひどくなり、まともに3mも歩けないほど。何かにつかまっていないと、前に進むこともできませんーー。【体験談】水前寺清子(歌手)

体験者のプロフィール

水前寺清子
 1945年、熊本市生まれ。1964年、『涙を抱いた渡り鳥』でクラウンレコードよりデビュー。1969年に発表した『三百六十五歩のマーチ』は100万枚を突破する大ヒットを記録した。現在、『DO YOU? サタデー』(BSフジ・毎週土曜日午後12時から)に出演中。

「ステージに立ちたい!」 強い思いで手術を決意

 私が、脊柱管狭窄症と診断されて手術を受けたのは、2014年のことです。

 もともと、歌手生活を始めて20年くらい経ったころから、腰に痛みを感じるようになっていました。ステージでは痛みを感じたことはありません。私のトレードマークの着流し姿は、腰周りをガッチリと固めているので、それがコルセットとなって腰痛が起こらないんですね。
 その着流しを脱いだとき、腰に痛みを感じるようになりましたが、日常生活にも支障がなかったので、なんとか折り合いをつけてきたのです。

 そんな私に異変が起こったのは、ここ数年のことです。
 立っていると足が冷え切って、そのうちしびれるようになりました。そして、突然、足の力が抜けてパタンと倒れてしまうのです。それがどんどんひどくなり、まともに3mも歩けないほど。何かにつかまっていないと、前に進むこともできません。
 そこで、整形外科で調べてもらったところ、脊柱管狭窄症との診断でした。先生から「手術という選択もありますが、どうしますか?」と聞かれたとき、「お願いします!」と即決しました。なにしろ、テレビの生放送中に倒れたら、大変なご迷惑になりますし、ファンの皆様に心配をかけたくありません。

 それに、私自身、「元気な姿でまたステージに立ちたい!」という強い思いがありました。ですから、手術を迷う余地はいっさいありませんでした。
 すぐに手術日が決まり、あとは先生にすべてお任せするだけでした。そして、手術は無事成功! リハビリも3週間で終わって、退院した翌日には、ステージに上がっていました。

 それからというもの、手術前にあった痛みやしびれは、完全に消えました。気をつけたのはイスに座るとき、なるべく姿勢をよくすることくらい。疲れがたまると腰に鈍い痛みが出ることはあるものの、湿布を貼って一晩寝れば、治ってしまいます。3mもまともに歩けなかった私が、こんなに回復したんですから、ほんとうにうれしい!

悩みは抱え込まずに 気軽に相談すべき!

 私はいつも、物事を前向きに考えるように心がけています。脊柱管狭窄症に苦しんでいるかたはたくさんおられるでしょうが、「どんどん悪くなるかも」とか、「もう歩けなくなったらどうしよう」などと考えていませんか? 

 病気があると、人間というものは、つい悪いほう悪いほうへと考えてしまうもの。悪いことばかり頭に巡らせていると、病気もどんどん悪くなりそうです。ですから、年だからもうだめだと決めつけずに、「長い間生きてきたのだから、年を取れば、体のいろいろなところがくたびれてきて当然。これでも、よくもってるほうじゃないか」と、なるべくよい面から見るようにしています。

 脊柱管狭窄症に限らず、慢性の腰痛などでお悩みのかたは、一人で抱え込まないで、「いい先生、知らない?」と気軽に家族や友人などに相談してみるといいでしょう。三人寄れば文殊の智恵。「あそこのお医者さんがいいわよ」といいアドバイスがもらえると思います。

 手術については、うまくいくか心配になるかたもいらっしゃると思います。手術するべきかどうか、迷うかたも多いでしょう。主治医の先生の話をよく聞いて、自分が「必要だ」と感じたら、思い切って試してみていいと思います。
 よさそうな健康法や手術などを前向きに試して、体が少しずつでもよくなっていけば、意欲が新たにわいてきます。
 私の場合、なんの心配もなくステージに上がって歌を歌えるようになって、それが、しみじみ幸せなことだと感じるようになりました。こうして元気になれば、あれもできる、これもできると、いい意味での欲が出てきて、生きる力がわいてくるのです。

 このように、日々、健康である喜びを感じることは、腰の状態をさらによい方向へと導いてくれるでしょう。私のヒット曲の『三百六十五歩のマーチ』の歌詞にもあるように、前向きに幸せに向かって、一歩一歩自分から歩きだす、そういう気持ちが健康をもたらしてくれると、私は信じています。

イスに座るときは足を 組むなどの工夫が必要(いとう整形外科院長 伊藤邦成)

 胸を張ったり、背すじを反らせたりするポーズは、決して「よい姿勢」ではありません。身長を測る際に取る、あごを引いて体を少し前傾させ、少し背伸びをしたポーズ。これこそ、ほんとうの意味でのよい姿勢です。
 水前寺さんの場合、発症後の手術とリハビリは順調とのことですから、今後は日常生活上の配慮が重要です。特に、イスに座るときの姿勢に注意してください。ずっと同じ姿勢で座るのではなく、たまに足を組んだり、片ひざを立ててひざを抱えたりすることをお勧めします。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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