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【便秘と下痢】〝腸が動き出す〟足のマッサージで腸のむくみ、張りを解消

【便秘と下痢】〝腸が動き出す〟足のマッサージで腸のむくみ、張りを解消

パンパンに張ったガス腹、何日たっても出ない便、つらいものですよね。気になって、仕事も家事も集中できない、という人も多いのでは。ここでは、簡単にでき、試したとたんに腸が動き出すストレッチを紹介します。【監修】市野さおり(看護師・米国SWIHA承認トウティーチャー)

解説者のプロフィール

市野さおり(いちの・さおり)
1968年生まれ。英国ITEC認定リフレクソロジスト。スピリチュアルカウンセラー。自衛隊中央病院整形外科・集中治療室勤務後、各科外来勤務を経ながら、「統合医療ナース」として臨床実践や指導を行う。2003年より3年間「統合医療ビレッジ」にて看護部長を務める。現在は完全予約制鍼灸院「Confianza せき鍼灸院」での施術・セラピーの傍ら、セミナー・講演・執筆活動などで活躍。『足うらない』(世界文化社)など著書多数。最新刊は『カラダの不調を整えるスパイス白湯』(宝島社)。
●足裏からのメッセージ http://blog.livedoor.jp/nsichi/

ほんとうの心の状態を臓器は知っている

私は看護師として、また、足の裏を刺激するセラピーを行ってきて、多くの患者さんと接してきました。医療的なケアを行うだけでなく、ふだんの生活習慣から人間関係まで、さまざまなお話もしています。

その中で、「感情や考え方の癖」が、病気を引き起こすことに気づきました。病気の種類、そして病気が現れる部位までも、「感情や考え方の癖」と関係があるようなのです。

東洋医学にもこのような考え方がありますが、感情と臓器は、互いに影響を及ぼし合っています。慢性的な症状の多くは、自分がまったく気づいていない感情や考え方の癖が、臓器の働きを悪くして引き起こされていると言っていいでしょう。

臓器の状態は、足の裏を見たり、触ったりすることでわかります。色の変化やシワなどは、足の裏の部位(ゾーン)と対応している臓器の不調を意味します。それと同時に、臓器に悪影響を与えている感情や考え方の癖も示しているのです。

今回お話しする「」は、「断腸の思い」という言葉もあるように、悲しみや不安、怒りなどが関係しています。腸に影響を与えている感情や考え方の癖を知っていただき、足のゾーンを使って症状を改善する方法をお伝えしましょう。

小腸と大腸で働きが大きく異なる

まず、「腸」とひとくくりにされることが多いのですが、腸には小腸と大腸があり、それぞれの働きは大きく異なります。

小腸の主な役割は、栄養分の吸収。小腸の筋肉が弛緩と収縮を繰り返しながら、胃から送られてきた内容物を消化液と混ぜ合わせ、腸壁から栄養素と水分を吸収して、大腸へ送り出します。

小腸から大腸への移行部にあるのが、回盲弁。弁が開閉して、小腸から大腸への内容物の移動をコントロールしています。

続く大腸は、腸の内容物から水分を吸収して便をつくり、肛門へと送り出す役目を果たしています。

《腸の各部位の機能》

小腸・回盲弁・大腸の不調で、現れる症状は異なります。

例えば、胃の不調と思われがちな胃もたれや消化不良、食欲不振などは、実は小腸に原因があることが多いのです。小腸の動きが停滞し、腸の内容物が小腸に長く留まったままだと、胃が重く感じられます。

また、小腸の動きが停滞すると、ガスがたまることもあります。小腸ガスは、腹部に差し込むような痛みや、吐き気などを招きます。

回盲弁の働きが悪くなると、小腸から大腸への内容物の移動が妨げられるため、便秘を招きます。

大腸の不調が原因で起こる腸の代表的なトラブルは、便秘、下痢、大腸ガスです。大腸ガスと小腸ガスの違いは、悪臭の有無。臭いおならがよく出る場合は、大腸ガスです。

足の裏で臓器の状態がわかる

足の裏をチェックすれば、小腸・回盲弁・大腸の状態がわかります。そして、足の裏を刺激することで、症状が現れる前の段階で不調を改善できるのです。

体調管理のために足の裏をチェックしよう!

足の裏の色やシワも、体の状態を示す重要なサイン。

足の裏が黄色っぽい人は、血液中に老廃物や疲労物質がたまっています。腸の動きが停滞し、ストレス性の便秘になりがちです。

紫色の場合は、血液が汚れているサイン。冷えからくる循環不良が原因で便秘になっている人に、多く見られます。土踏まずが赤い人は、小腸にトラブルを抱えていると考えられます。

足の裏のシワで注意したいのが、「ガス線」と「下痢線」です。

ガス線は、足の裏を端から端まで横切るように走るシワ。腸にガスがたまっている人によく見られます。

下痢線は、足の裏を縦に長く走るシワ。特に、シワが綱や網のような模様になっていたり、シワに沿ってへこんでいる場合は、要注意です。足の裏のへこみは、腸の機能が全体的に低下し、便秘と下痢を繰り返している人に多く現れます。

足もみのやり方

下図に、腸の症状と関係する足のゾーンを示しました。足の裏にある、小腸・回盲弁・大腸に対応するゾーンを指で押して、ゴリゴリとした硬い感触があったり、ブヨブヨとしていたりする場合は、臓器が弱っていると考えられます。

例えば、土踏まずの周辺にある小腸のゾーンは、指の腹で5秒間グッと押した跡が、10秒かけて元に戻るのが健康な状態。指の跡がなかなか元に戻らない場合は、小腸の機能が低下しています。

右足のかかとの外側上方にある回盲弁のゾーンを指で押してみて、ゴリゴリとした硬い感触がある場合は、回盲弁が硬くなっていて、それが便秘の原因だと考えられます。

大腸のゾーンも同様に、押すと硬い感触があれば、大腸の機能が低下していると考えられます。特にゾーンの曲り角の部分が、硬くなっていることが多いです。

異常が現れているゾーンを刺激することによって、そのゾーンに対応する臓器を健康な状態へ整えることができます。

足の裏のマッサージの前に、よく足を温めるのがコツです。おふろ上がりか、両手で足を優しく包み込んで、温かくなったと感じられるようになってから行います。

足のマッサージは、右足から行います。土踏まずの周囲にある大腸のゾーンを、親指の腹をギザギザと移動させながら押して刺激します。

小腸のゾーンは、あまり力を入れず、柔らかくもみほぐすように刺激するとよいでしょう。

前述のガス線下痢線は、シワを消すイメージで、両手の親指でシワを伸ばします。このマッサージを続ければ、ネガティブなシワが消えていくにしたがって、腸の働きも改善します。

左足も、右足と同様にマッサージします。

右足だけにある回盲弁のゾーンは、親指の腹で押さえ込み、押し回すようにして刺激します。

足の内側アーチにある胸椎・腰椎のゾーンも、腸の不調と深い関係があります。

腸の動きをコントロールする自律神経(意志とは無関係に体の機能を調整する神経)は、背骨(椎骨)の中の脊髄を通り、背骨の間から枝分かれして各臓器へ伸びています。

小腸につながる自律神経は、背中の中央からやや下の背骨(胸椎)の間から、大腸につながる自律神経は、腰の上部の背骨(腰椎)の間から出ています。そのため、背中や腰の筋肉がこっていると、自律神経が圧迫されて、腸の動きまで悪くなるのです。

私の経験では、背中をほぐすと便秘が解消する人がたいへん多いのですが、これは自律神経の圧迫が取れて、腸が正常に動くようになる結果だと考えています。

足にある胸椎・腰椎のゾーンを押すと痛みのある人や、背中や腰がこっている自覚のある人は、胸椎・腰椎のゾーンを指で押して刺激しておきましょう。

指の代わりに綿棒やれんげ(陶製のスプーン)を使うと疲れないので、最近気に入っています。

ゾーン刺激で自分の心に気づくのが第一歩

さて、冒頭でお伝えしたように、腸の働きは、感情に強く影響されます。

被害者意識が強く、「どうして私だけうまくいかないのか」といった自分を哀れんで悲しむ人は、小腸の働きが悪くなります。また、恐れ、いら立ちを感じがちな人は、回盲弁の働きが低下してしまいます。

不安や怒り、執着心の強い人は、大腸の動きが鈍くなります。

私が施術しているかたの中で、通常量の下剤では効果のない、重度の便秘の女性がいて、足の裏のゾーンはゴリゴリと硬くなっています。

ふだんは職場の愚痴などをこぼさないかたですが、最近、ご自分を醜いと強く思い込んでいることがわかりました。「生まれつき醜い」ということに執着しているので大変ですが、この思い込みにご自身が気づいて、手放せるように、私はケアをしています。

汚い言葉ですが、心の中に「くそっ!」という思いをため込むと、腸の動きも停滞して「くそ」がたまる、つまり便秘になるのです。

足のゾーンを押しながら、今日どんな感情を抱いていたか、自分にはどんな思考の癖があるか、振り返ってみてください。ゾーンのしこりは、感情のしこりかもしれません。

自分の心のあり方に気づくことが、第一歩です。心の変化が起きたら、腸の症状もなくなっていた。そんなケースも少なくありません。

足の裏から、感情と臓器に向き合い、いたわってください。

感情も臓器に影響する

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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