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【血液型と病気】病気になりやすい血液型、血液型別「かかりやすい病気」はこれ

【血液型と病気】病気になりやすい血液型、血液型別「かかりやすい病気」はこれ

私たちの腸内には、4万種類で1000兆個の細菌がいて、それぞれがA型物質やB型物質を持っています。例えば、大腸菌類でも、A型、B型、О型と分かれています。実は、私たち人間は、これらの腸内細菌を、人類に進化する前から、腸内に持っていました。【解説】藤田紘一郎(東京医科歯科大学名誉教授)

腸内細菌が人類の血液型を作った

 私たちの腸内には、4万種類で1000兆個の細菌がいて、それぞれがA型物質やB型物質を持っています。例えば、大腸菌類でも、A型、B型、О型と分かれています。
 実は、私たち人間は、これらの腸内細菌を、人類に進化する前から、腸内に持っていました。そして、これらの腸内細菌が体内に潜り込み、赤血球表面にABО式血液型を作ったのです。
 そもそもABО式血液型というのは、どのような分類なのでしょうか。

 血液型の分類は、赤血球を覆っている「糖鎖」と呼ばれる物質の構造の違いからきています。それが、A型、B型、О型、AB型の4種類です。
 糖鎖は、たんぱく質や脂肪と結合して、細胞の表面にくっついている物質です。
 平たくいうと、細胞を覆っている服のようなもので、構成する糖が一つ違うだけで、細胞の性質が異なってきます。
 糖鎖は、人間ばかりではなく、ほかの動物や細菌も持っている基本的な物質です。細菌やウイルスも、糖鎖に取りついて細胞内に侵入し、感染を起こすということがわかっています。

 インフルエンザウイルスが人や鳥などに感染するのも、ウイルスと両者に共通の糖鎖があるためです。
 私たち人間は血液型によって糖鎖も異なるため、血液型が異なれば、かかりやすい病気とかかりにくい病気が出てきます。
 例えば、О型の人は最も免疫力が強く、ガンや生活習慣病になりにくい一方で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などになりやすいのです。A型の人は、あまり免疫力が強くなく、ガンや生活習慣病になりやすいとされています。

腸粘膜を丈夫にしてリーキーガット症候群を防げ!

 興味深いのが、食品と血液型の関係です。それぞれの食品にも血液型物質が含まれているため、人の血液型と、食品の血液型物質との相性があるのです。
 B型の人は、ウナギを食べるとダイエットできるという話が昔からあります。ウナギはA型物質の多い食品です。このため、B型の人がウナギをたくさん食べると、ウナギのA型物質との間に、「抗原抗体反応」が起こります。

 抗原抗体反応とは、抗原がそれに対応する抗体に結合する反応で、アレルギー症状などもその一つです。この結果、B型の人の抗体が消費されることでエネルギーが使われ、ダイエット効果が生まれると考えられるのです。

 それぞれの食品と血液型の間に、このような関係があるため、合う食品、合わない食品が出てきます。例えば、B型の人は、羊肉、クジラが合う食品で、豚肉、ウナギが合わない食品です。
 ただし、B型の人が合わない食品である豚肉を食べれば、必ずアレルギー症状が出たり、体調が悪くなったりするかといえば、決してそんなことはありません。合わない食べ物を食べたとき、抗原抗体反応が起こるのは限られた場合だけです。

血液型別「腸に合う食品」と「腸に合わない食品」

 腸が健康でありさえすれば、B型の人が豚肉を食べても問題は起こりません。問題が生じるのは、「リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)」という症状があるときです。

 腸内細菌がじゅうぶんに働いていないと、腸は粘液を正常に作れなくなり、腸粘膜に穴が開いてしまいます。すると、腸粘膜は、じゅうぶんに消化していない大きな分子のまま、食品を体内に取り込みます。すると体は、この大きな分子を敵とみなして攻撃し、アレルギー症状が起こってしまうのです。
 これが、リーキーガット症候群です。この現象が、現代の多くの日本人に起こっているのではないか、と私は懸念しています。近年、乳幼児に爆発的にふえている食物アレルギーも、おそらくリーキーガット症候群が原因だろうと考えられるようになってきました。

 しかも、リーキーガット症候群は子供だけの問題ではありません。大人の場合、この病気になると、適切な栄養素が吸収されなくなるので、疲労感が増したり、ほかに深刻なアレルギー疾患を起こしたりするなど、数数の健康被害をもたらす恐れがあります。

リーキーガット症候群を防ぐ方法

 腸に穴を開けさせないためには、日ごろから腸内細菌をふやして、丈夫な腸粘膜を作っておくことが欠かせません。
 リーキーガット症候群を引き起こす誘因としては、抗生物質や食品添加物、化学物質が挙げられています。熱が出たからといって、すぐに抗生物質に頼ったり、食品添加物の多い加工食品を頻繁にとったりすることはよくありません。

 ただし、現代生活では抗生物質や食品添加物に、全く頼らず暮らすことは難しいのが現状です。そのためにも、私たちは、毎日の食生活で腸内細菌をふやす努力をしていく必要があるでしょう。

解説者のプロフィール

藤田紘一郎(ふじた・こういちろう)

感染免疫学者。医師。
1939年旧満州生まれ、三重県育ち。
東京医科歯科大学医学部卒業。
東京大学医学系大学院修了。
金沢医科大学教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学大学院教授を歴任。
長年、腸内細菌の研究に取り組み、『腸内革命』(海竜社)、『脳はバカ、腸はかしこい』(三五館)、『腸の毒出しでやせる!病気が治る!』(マキノ出版)などベストセラー多数。
近著に『1000 兆匹の腸内細菌を使って10キロ楽にやせる方法』(KADOKAWA)、『腸で変わる! 病気にならない、50 代からの生活習慣』(世界文化社)など。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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