「絶対に薬をやめてみせる!」
数十年、私は薬と縁の切れない生活を送ってきました。中学3年生の秋に兄を亡くし、そのショックが原因で急激な貧血を起こして3ヵ月間入院。輸血による治療を受けました。その輸血が原因で、C型肝炎に感染したのです。感染は、入社後の健康診断でわかりました。
その後、会社で責任ある仕事を任され、そのストレスが原因で、甲状腺機能亢進症(甲状腺からホルモンが過剰に分泌される病気)になりました。
加齢とともに、血圧やコレステロール値も高くなり、40代後半には、C型肝炎、甲状腺機能亢進症、高血圧、高コレステロールの薬と、服用する薬が増えていったのです。そんな私の脳裏に浮かんだのは、72歳半ばで亡くなった母の姿でした。
母は糖尿病、心臓病を患い、多くの薬を飲んでいて、その薬の副作用もあったのか、晩年はとてもつらそうでした。自分が60代になり、亡くなった母の年齢に近づくにつれ、「私は、母のようにはなりたくない。絶対に薬をやめてみせる!」と、心に誓うようになったのです。
そして、「タマネギの皮茶」を飲み始めました。以前からタマネギが体によいと知っていましたが、茶色い薄皮は、より効能が強いと聞き、「これなら」と思って始めたのです。タマネギを使うときは、薄皮をトレイにとっておき、山盛りになったら作りました。
私は、タマネギの皮茶をお茶代わりに飲んでいます。毎朝、タマネギの皮茶大さじ1杯を、大きめのティーポットに入れ、お湯を注いで1〜2分蒸らします。カップに注いで1〜2杯飲み、残ったタマネギの皮茶は水で薄めて、ペットボトル(容量500㎖)に詰めて持ち歩いて飲むのです。寒いときは、タマネギの皮茶大さじ半分と、紅茶小さじ1杯をブレンドして飲んでいます。タマネギを黒酢に漬け込んだ「タマネギ黒酢」も飲んでいます。
タマネギの皮茶の作り方

タマネギワインがひざ痛に効いた!
タマネギ黒酢は、スプーン1杯をそのまま飲んだり、水で約3倍に薄めて飲んだりしています。タマネギは入れたまま。普段はタマネギの皮茶を飲み、夏場や、甘い物が欲しいときに、タマネギ黒酢を飲むのです。
タマネギの皮茶やタマネギ黒酢を飲み続けるうちに、血圧やコレステロール値が下がってきました。以前の私は、最大血圧が180㎜Hg以上(正常値は最大血圧が140㎜Hg以下、最小血圧は90㎜Hg以下)ありました。ところが、飲み始めて1年もたたないうちに、正常値に下がって安定し、薬をやめられたのです。今年の健康診断では、最大血圧が116㎜Hg、最小血圧が77㎜Hgでした。
以前は、270㎎/㎗ほどあったコレステロール値(正常値は220㎎/㎗未満)は、やはり1年もしないうちに正常値になり、薬をやめられました。その後も、200㎎/㎗前後で安定しています。
タマネギの皮茶やタマネギ黒酢を飲み始めて2〜3年で、甲状腺機能亢進症やC型肝炎の症状も改善し、検査値も正常値で安定し、それぞれの薬をやめられました。ですから、現在は、なんの薬も飲んでいません。
タマネギは、ひざ痛にもよく効きました。タマネギを赤ワインに漬けた「タマネギワイン」を少量飲むと、ひざ痛がすぐに改善したのです。
私は40代のころ、横断歩道で車にはねられました。事故後、一時は全身打撲でほとんど歩けず、3ヵ月半、会社を休んで整体の施術などを受け、なんとか普通に歩けるまでに回復し、仕事も続けてきたのです。
ところが、50歳過ぎから、事故の後遺症が出て、ひざが、ときどきひどく痛み始めました。特に右ひざが痛く、階段の上り下りがとても大変でした。そんなとき、同僚に勧められたタマネギワインを飲んだら、2〜3日で痛みが軽くなったのです。
タマネギワインは、小さめのカップに3分の1弱入れ、3倍量の水で薄めて飲みます。タマネギは入れたままです。ひざが痛くなると、タマネギワインを作って飲みますが、すぐに痛みが軽くなるので、助かります。
肝臓の解毒機能を促進する(成和会介護老人保健施設 むくげのいえ施設長 齋藤嘉美)
タマネギのフラボノイドや赤ワインのレスベラトロールは、強力な抗酸化物質(酸化を防ぐ物質)なので、過酸化脂質の生成を抑制・分解し、肝機能が改善したと考えられます。タマネギのグルタチオンは、肝臓の解毒機能を促進する物質です。
血圧やコレステロール値が下がったのは、タマネギのACE阻害活性成分や硫黄成分の働き、酢の減塩作用や脂質代謝改善作用によるものと考えられます。また、ひざ痛には、タマネギの抗炎症作用や、循環改善作用が働いたと思われます。