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【うつを予防・改善する食事】名医監修の献立・実践レシピ「主食」編

【うつを予防・改善する食事】名医監修の献立・実践レシピ「主食」編

多くの研究で、うつ病の人は栄養のバランスがくずれていることがわかっています。栄養バランスを整え、エネルギーのとりすぎを防ぐためにも、単品の食事ではなく、主食、主菜、副菜、汁物がそろった定食スタイルの食事にするといいでしょう。ここではお勧めの主食を紹介します。【解説】功刀浩(国立精神・神経医療研究センター神経研究所)

主食は精製度の低いものを

主食は、できるだけ精製度の低い全粒の穀物をとるように心がけましょう。私たちは通常、収穫された米や小麦から、種皮や胚芽などを除去した穀物を食べることがほとんどです。しかし、取り除いた部分にも、貴重な食物繊維やビタミン・ミネラル類などが多く含まれています。これらを無駄なく摂取することで、うつ病の予防や改善が期待できます。

つまり、精白された米よりも、玄米や胚芽米、麦や雑穀入りご飯を選ぶことで、ビタミン・ミネラル類の補給ができるのです。パンの場合も同様です。白いパンよりも、全粒粉で作った少し黒いパンや、ライ麦パン、麦胚芽入りのパンのほうが、必要な栄養を摂取できます。

栄養バランスを整え、エネルギーのとりすぎを防ぐためにも、単品の食事ではなく、主食、主菜、副菜、汁物がそろった定食スタイルの食事にするといいでしょう。ここではお勧めの主食を紹介します。摂取したい栄養素のうち、それぞれの料理に含まれているものを○、特に豊富に含まれているものを◎で示しています。

『サトイモ、豆乳の麦雑炊』

【含まれる栄養素】
■アミノ酸:◎トリプトファン ◎メチオニン ◎チロシン
■ビタミンB群:◎B1 ○B2 ○B6 ○葉酸
■ミネラル:○鉄分 ○亜鉛

エネルギー:227kcal 塩分:0.2g(各1人分)

【材料】(2人分)
・麦飯…200g ・サトイモ…大1個
・豆乳…150mL ・だし汁…250mL
・塩…少々 ・焼きノリ…1枚

【作り方】
❶サトイモは1cm角に切る。
❷鍋にだし汁、①を入れ、中火にかける。
❸サトイモがやわらかくなったら、麦飯を加え4〜5分煮る。
❹麦飯がふっくらとしたら、塩、豆乳を加える。
❺煮立ち始めたら火を止め、ノリを小さくちぎって加え、混ぜる。
※麦飯は、押し麦と白米を、1対1で炊いたものを使う。

『雑穀米のシラス入りおにぎり』

【含まれる栄養素】
■アミノ酸:○トリプトファン ○メチオニン ○チロシン
■ビタミンB群:◎B1 ○B2 ○B6 ○B12 ◎葉酸
■ビタミンD:◎ビタミンD
■脂肪酸:◎DHA、EPA
■ミネラル:○鉄分 ○亜鉛

エネルギー:349kcal 塩分:0.3g(各1人分)

【材料】(2人分)
・雑穀ご飯…1合(雑穀ミックス1/4合+白米3/4合で炊く)
・シラス干し…15g ・ダイコン葉…30g
・白炒りゴマ…大さじ1

【作り方】
❶ダイコン葉は、湯を煮立て色よくゆでる。冷水にとって冷まし、水気を絞り、細かく刻む。
❷①をフライパンに入れ、弱火で空炒りして、水気を飛ばす。火を止め、シラス干し、ゴマを混ぜる。
❸炊きたての雑穀ご飯に、②を加え混ぜ、6等分して、おにぎりを作る。
※雑穀ミックスは、いろいろなタイプのものが売られているが、お好みで使ってよい。

『胚芽米のトマトリゾット』

【含まれる栄養素】
■アミノ酸:◎トリプトファン ◎メチオニン ○チロシン
■ビタミンB群:◎B1 ○B2 ○B6 ◎葉酸
■脂肪酸:○DHA、EPA
■ミネラル:○鉄分 ○亜鉛

エネルギー:289kcal 塩分:1.0g(各1人分)

【材料】(2人分)
・胚芽米ご飯…200g ・タマネギ…50g
・パルメザンチーズ…15g ・万能ネギ…30g
・オリーブ油…大さじ1/2 ・ニンニク(みじん切り)…少々
・塩…少々 ・カシューナッツ(素炒り)…10g
Ⓐ・トマト(缶詰・ダイスカット)…150g
 ・ローリエ…1/2枚 ・タイム…少々

【作り方】
❶タマネギはみじん切りにする。
❷チーズは細切り、万能ネギは小口切りにする。
❸フライパンにオリーブ油を中火で熱し、ニンニクと①を炒める。透きとおったら、ご飯を加え、炒める。
❹なじんだらⒶを加えて、汁気を飛ばすように炒める。汁気がなくなったら、②を混ぜ、塩で味を調えて、砕いたカシューナッツを加える。

『玄米とアサリのチャーハン』

【含まれる栄養素】
■アミノ酸:○トリプトファン ○メチオニン ○チロシン
■ビタミンB群:◎B1 ○B2 ○B6 ◎B12 ○葉酸
■ミネラル:○鉄分 ◎亜鉛

エネルギー:345kcal 塩分:0.8g(各1人分)

【材料】(2人分)
・玄米ご飯…300g ・アサリの水煮…50g
・ワケギ…50g ・ゴマ油…大さじ1
・卵…1個 ・しょうゆ…小さじ1

【作り方】
❶ワケギは小口切りにする。
❷フライパンにゴマ油を中火で熱し、アサリを軽く炒め、卵を溶いて流し入れる。玄米ご飯を加え、炒め合わせる。
❸全体がパラリとしたら、しょうゆを加えてさらに炒める。ワケギを加えて軽く炒めたら、出来上がり。

『牛ヒレ肉のヨーグルトカレー』

【含まれる栄養素】
■アミノ酸:◎トリプトファン ◎メチオニン ◎チロシン
■ビタミンB群:○B1 ○B2 ○B6 ○B12 ○葉酸
■ミネラル:○鉄分 ○亜鉛

エネルギー:289kcal 塩分:1.0g(各1人分)

【材料】(2人分)
・牛ヒレ肉…200g ・ヨーグルト…100g
・タマネギ…50g ・セロリ…40g
・トマト…150g ・モロヘイヤ…40g(葉だけ)
・オリーブ油…大さじ1 ・カレー粉…大さじ1/2
・湯…100mL ・塩…少々
Ⓐ・塩…小さじ1/4 ・コショウ…少々
 ・おろしニンニク…少々 ・カレー粉…小さじ1
Ⓑ・赤トウガラシ…1本(ちぎる)
 ・ローリエ…1/2枚 ・ニンニク…1/2片(つぶす)

【作り方】
❶牛肉は大きめの一口大に切り、Ⓐをもみ込む。
❷タマネギ、セロリはみじん切りにする。トマトは一口大に切り、モロヘイヤは葉を摘む。
❸フライパンに、オリーブ油、Ⓑを入れ、中火にかける。①を入れ、こんがりとソテーし、タマネギ、セロリを加えて炒める。しんなりしたら、カレー粉を振って炒め、トマト、モロヘイヤを加えて、軽く炒める。
❹分量の湯を加え、7〜8分煮込んで、ヨーグルトを加える。一煮して、塩を振る。

解説者のプロフィール

功刀浩(くぬぎ・ひろし)
国立精神・神経医療研究センター 神経研究所疾病研究第三部部長。うつ病、躁うつ病、統合失調症に関する先端的脳科学検査と栄養学的検査に基づいて診断・治療を行う、日本の精神医学研究をリードする研究者の一人。日本では注目されてこなかった精神疾患の栄養学的側面に注目した臨床研究を精力的に進めている。※栄養学的検査を受けてみたい人(うつ病のかた、健康なかた)は、お問い合わせください。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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