血管のサビを落として全身を若返らせる!医師が指導し大評判のゴキブリ体操

血管のサビを落として全身を若返らせる!医師が指導し大評判のゴキブリ体操

一生硬くならない、しなやかな血管を保つことは、老化を予防し、元気に長生きするための前提条件といえるでしょう。そして、そのような丈夫な血管をつくるには、筋肉を萎縮させないことが大事です。【解説】周東 寛(医療法人健身会理事長・医学博士)


腰やひざを痛めず筋肉を鍛えられる

 一生硬くならない、しなやかな血管を保つことは、老化を予防し、元気に長生きするための前提条件といえるでしょう。そして、そのような丈夫な血管をつくるには、筋肉を萎縮させないことが大事です。
 筋肉がしっかりしている人は、皆さん、血管も若々しく、長生きしておられます。

 ところが、筋肉を鍛えるために体操などを指導すると、効果が出る前に腰を痛めたり、血圧が上がったりする人がいます。また、腰やひざが悪くて、運動自体ができないという人もいるでしょう。
 腰やひざに負担をかけず、血圧の心配もせずに筋肉を鍛えられる体操はないだろうか。そう考えて、私は8年ほど前から、「ゴキブリ体操」を指導しています。

 妙な名前だとお思いでしょうが、ゴキブリがひっくり返って足をモゾモゾ動かしている姿に似ていることから、こういう名前が付いたのです。この体操をすると、筋肉を効率的に鍛えることができ、血管をはじめとして、全身を若返らせることができます。

 ではなぜ、筋肉を鍛えると、血管などが若返るのでしょうか。それは、血管などの「サビ」を落とせるからなのです。体内には、さまざまなたんぱく質がありますが、それが糖と結び付くと、体に不要な「ゴミたんぱく」に変わってしまいます。
 例えば、高血糖になると血管中に増えるヘモグロビンA1cは、酸素を運ぶヘモグロビンというたんぱく質に、糖がくっついたものです。こうなると、酸素を運ぶ役目を失って、ゴミたんぱくと化してしまいます。こうしたゴミたんぱくが血液にのって全身を巡ると、血管などの細胞にくっついて、サビさせるのです。

 そして、このゴミたんぱくを燃やしてくれるのが、筋肉なのです。筋肉を動かそうとする
と、糖が酸素と反応して、ATP(アデノシン3リン酸)というエネルギーが作られるのですが、ゴミたんぱくは、その材料として消費されるのです。

 また、筋肉を動かしてATPが作られると、サイクリックAMPという物質も産生されます。これは、血管の若返りや老化の予防に、重要な働きをします。
 サイクリックAMPは、全身の細胞の原動力となる物質であり、特に血管を拡張したり、血小板(血液成分の一つで、血液を固める働きがある)の凝集を抑制したりして、血液を固まりにくくする作用があるのです。したがって、サイクリックAMPが増えると、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞(脳や心臓の血管が詰まって起こる病気)の予防が期待できます。
 プレタールという有名な動脈硬化の薬も、サイクリックAMPを増やして、動脈硬化を改善するのです。
 また、サイクリックAMPには、傷んだ細胞膜を修復する作用もあり、血管の内側の細胞を健全な状態に保ちます。

手だけ足だけでもOK!

 このようにゴキブリ体操で筋肉を鍛えると、血管が丈夫になり、血流がよくなって、さまざまな病気の予防に役立ちます。

 ゴキブリ体操は、あおむけに寝て両手・両足を上げ、ブルブル動かす簡単な体操です。これだけでも手足の筋肉が鍛えられますが、頭を少し上げると、おなかの深部の筋肉がしっかりするようになり、血流がより促進されます。
 手足の動く方向は、バラバラで構いません。同時に手足を動かせない人は、動かせる手だけ、足だけでもいいでしょう。この体操に、細かいルールはありません。1分でも2分でも構いませんから、時間のあるときに、体力に応じてやってください。

 私は健康教室で、患者さんなどにゴキブリ体操を指導しています。上の写真でご覧いただくとわかると思いますが、誰でも簡単に、楽しく続けることができる体操です。そして、これを続けるうちに、血圧やコレステロール、中性脂肪などの数値が、改善するという例が後を絶ちません。
 丈夫な血管と若々しい体をつくるために、皆さんもぜひお試しください。

周東先生の指導するゴキブリ体操は大人気!

みんなでやってみましょう!簡単で楽しいでしょ!

参加された皆さんとの記念撮影。周東先生はゴキブリ体操のほかにも、すぐに生活に取り入れられる食事指導、カラオケによる健康指導などを熱心に勧めている

周東 寛
1978年、昭和大学医学部卒業。1980年、昭和大学藤が丘病院呼吸器内科入局。1990年、医療法人健身会を設立し理事長に就任。2003年、南越谷健身会クリニック院長。昭和大学医学部兼任講師。医学博士。『ゴキブリ体操』をテレビで紹介するなど、中高年向けの運動の普及にも尽力。著書に『病気にならない食事法』(講談社)などがある。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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