MENU
医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営
【自分で治せる】整形外科医が教える「絆創膏」O脚改善セルフケア

【自分で治せる】整形外科医が教える「絆創膏」O脚改善セルフケア

「歩くと痛い」という場合、症状のかなり多くを占めるのが「ひざの痛み」です。 その主なものは、年齢とともに増えてくる変形性膝関節症によるひざ痛です。変形性膝関節症は、ひざ関節でクッション役を果たしている軟骨が、すり減って痛みを起こす病気です。【解説】勝野浩(ヒロ整形クリニック院長)

足底板を使うよりずっと手軽

「歩くと痛い」という場合、症状のかなり多くを占めるのが「ひざの痛み」です。
 その主なものは、年齢とともに増えてくる変形性膝関節症によるひざ痛です。
 変形性膝関節症は、ひざ関節でクッション役を果たしている軟骨が、すり減って痛みを起こす病気です。1対4の割合で男性より女性に多く見られ、高齢になるほど増えてきます。

 ひざ関節の軟骨がすり減る原因としては、加齢のほか、肥満や筋力低下、O脚などがあります。特に日本人は、もともとO脚の傾向を持つ人が多く変形性膝関節症とO脚との関係は重要です。
 O脚とは、両足をそろえて直立したときに、左右のひざがつかない状態をいいます。特に、指の幅3本分以上離れている場合は、問題とされます。
 多くの場合、肥満で体重を支えきれない、加齢や運動不足で太ももの筋肉が衰え、ひざ関節を支えきれないといったことが、原因として考えられます。なんとかして支えようと、ひざを外側に開く悪い姿勢が習慣化する結果、O脚になってしまうのです。

 O脚になると、足の小指側に重心がかかる、外側重心になります。すると、足が外向きに湾曲する分、ひざ関節の内側にはもろに負担がかかるようになり、ひざ関節の内側がこすれやすくなります。

 このようにして変形が進み、重度になった変形性膝関節症は、整形外科での専門的な治療が必要になります。
 しかし、初期の軽いうちであれば、進行を防いで症状を改善する、いくつかの方法があります。整形外科で、一般によく用いるのは、傾斜をつけた足底板(足の裏に装着する板)などで、重心の正常化を図る方法です。
 ただ、これは医療機関で作る必要があり、作ったとしても、面倒くさい、好きな靴がはけないなどから、なかなか継続して使ってもらえないというのが実状です。

 そこで、手軽にできるO脚改善法、ひいてはひざ痛改善として、私がお勧めしているのが、「足の親指バンソウコウ」という方法です。
 これは、名称のとおり、足の親指にバンソウコウを巻くだけの、いたって簡単な方法です。なぜ、そんな簡単な方法で、O脚やひざの痛みが改善できるかというと、O脚の根本原因である外側重心の悪いクセを矯正する、意識付けとして役立つからです。

 ひざ痛の大きな原因となるO脚を改善するには、足の外側に偏っている重心を、意識的に足の親指寄りに戻し、「内側重心」にする必要があります。

親指に意識が向き、自然と内側重心になる

 しかし、「内側に重心をかけよう」とただ意識するだけでは、すぐに忘れてしまうのが人間です。ところが、親指にバンソウコウを巻いておくと、歩行のさい、そこに普段とは違う圧力がかかるので、自然に親指に意識が向き、内側重心になるのです。

 また、足の親指にバンソウコウを巻いている感覚は、私たちの脳には一種の違和感として刻み込まれます。
 これを解消したいという意識下の働きによって、歩くときに、親指側をグッと踏み締め、けり上げる動きが強化されます。
 これにより、足裏のアーチ構造を強化でき、正常な土踏まずが再生されます。
 このことによっても、O脚が改善していくのです。

 足の親指バンソウコウの具体的なやり方は、とても簡単です。バンソウコウは、血流が妨げられないよう締め付け過ぎず、程よい強さで巻きましょう。このようにして、1日20分ほど正しく歩く練習をすると、O脚とひざ痛の改善に効果的です。
 そして、このバンソウコウは、日中は巻いたままにしておきましょう。こうすることで、普段歩くときにも、無意識に内側重心の効果が得られるからです。

 バンソウコウは、原則的に、朝起きたときに巻き、夜、入浴前に外すとよいでしょう。ただし、肌がかぶれやすい人は、長時間巻きっ放しにしないでください。
 手軽にできて、O脚とひざ痛の改善に役立つ足の親指バンソウコウを、ぜひお試しください。

足の親指バンソウコウのやり方

解説者のプロフィール

勝野 浩
1994年、浜松医科大学大学院博士課程修了。
98年より現職。腰痛や四十肩などの一般的な整形外科はもとより、スポーツ整形と骨粗鬆症に力を入れている。
著書に『「O脚セルフ矯正」完全マニュアル』(マキノ出版)などがある。

●ヒロ整形クリニック
https://hiroseikei.jp/

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連記事
「腰が重くてイスから立ち上がるのがつらい」「ひざが痛くて長距離を歩けない」「足先がよくしびれる」といった症状にお困りのかたはいませんか。あなたのその痛みやしびれの原因は、「足の裏」にあるのかもしれません。【解説】根津憲継(BiNIリハビリセンター横浜・理学療法士)
更新: 2018-09-10 16:52:45
「足裏10円玉療法」は、左右の足の親指と人さし指の付け根の間と、薬指と小指の付け根の間に、10円玉を貼る健康法です。10円玉を足の裏に貼ると、普通に歩くよりも着地時の衝撃が大きくなるうえ、ひざや腰に負担をかけない正しい姿勢で歩けるようになるので、ひざ痛の改善に有効なのです。【解説】芦原紀昭(内科医・整形外科医)
更新: 2018-09-05 13:29:32
腰痛やひざ痛に悩む女性の足の裏は、土踏まずがしっかり形成されていない「偏平足」の人が多いのです。土踏まずのない偏平足では、クッションもバネも働きません。足の裏から足首、ひざ、股関節にかけて大きな加重ストレスがかかるので、関節が故障しやすくなるのです。【解説】松山幸弘(浜松医科大学医学部附属病院病院長・浜松医科大学教授)
更新: 2018-09-12 12:28:13
私にはひざ痛の持病があり、7年前から、田園調布長田整形外科でひざと腰のリハビリを続けています。2年前からは、リハビリの中で教えてもらった、指ヨガもしています。【体験談】速水道子(仮名・82歳・主婦)
更新: 2018-09-12 11:51:39
ふくらはぎは、冷えに対して鈍感な部位です。試しに、氷を太ももとふくらはぎに当ててみてください。ほとんどの人が悲鳴を上げますが、ふくらはぎは意外と平気です。10秒くらいなら、我慢できるのではないでしょうか。【解説】関博和(せき接骨院院長)
更新: 2018-09-28 16:04:31
最新記事
見たいものにピントを合わせる「目の調節力」は25歳を過ぎる頃からどんどん低下し、30代後半から近くが見えづらくなる老眼になってきます。目の疲れや調節力の低下を改善するためにお勧めなのが、目の周囲を温める「温熱療法」です。私は、温熱療法の効果を多くの実験で確認しています。【解説】高橋洋子(みたにアイクリニック院長)
更新: 2019-05-21 18:00:00
これまで、入院患者さん向けの、いわゆる「リハビリ体操」はありましたが、外来の患者さんが希望するような体操はありませんでした。そこで私たちは、血圧を上げる要因である、末梢の「血管抵抗」を減らす筋トレを考案することにしました。【解説】金子操(自治医科大学附属病院リハビリテーションセンター室長・理学療法士)
更新: 2019-05-21 17:53:18
「脊柱管狭窄症」「椎間板ヘルニア」などの改善のために行われる従来の脊椎手術は体への負担が大きく、後遺症が生じることもあります。そうした中、後遺症をほとんど残さない、新たな手術法が注目されています。【解説】白石健(東京歯科大学市川総合病院整形外科教授)【取材】山本太郎(医療ジャーナリスト)
更新: 2019-05-20 18:00:00
頭痛、肩こり、腰痛、生理痛、耳鳴り、めまい、うつ、眼瞼けいれん、味覚障害、高血圧、逆流性食道炎──。一見、脈絡なく感じられるこれらの症状は、実は「食いしばり」が元凶となって起こっているという共通点があります。患者さんたちに、私は「10秒、口を開けるくせをつけてください」とアドバイスをしています。【解説】吉野敏明(誠敬会クリニック銀座院長)
更新: 2019-05-19 18:00:00
慢性的なひざ痛の原因はさまざまですが、なかなか完治しにくい上、少し無理をすると痛みがぶり返すので、かなり厄介です。今回ご紹介する「ひざと足の裏の温冷・温温湿布」は、慢性的なひざ痛に対して、自宅で簡単に痛みを解消することができる方法です。【解説】岡田明三(神宮前鍼療所院長)
更新: 2019-05-18 18:00:00

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt