医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営

【玄米昆布スープの作り方】アトピー性皮膚炎を改善 医師も実践する食事

【玄米昆布スープの作り方】アトピー性皮膚炎を改善 医師も実践する食事

私は中学生時代ひどいアレルギー性鼻炎になり、大人になってもアレルギー体質をひきずっていました。皮膚科医になり、腸内環境を改善する食事を取り取り入れ改善。クリニックを開業以来、体調が悪くて休んだことは一度もありません。その食事療法を紹介します。【解説】関太輔(セキひふ科クリニック院長・医学博士・富山大学医学部臨床教授)


解説者のプロフィール

関 太輔
1955年生まれ。83年、富山大学(旧富山医科薬科大学)医学部卒業。同年、同大学皮膚科入局。同大学皮膚科助手、講師、96~97年の米国カリフォルニア大学を経て、2000年に富山市にセキひふ科クリニックを開業。09年から富山大学医学部臨床教授。

これが玄米昆布スープだ(画像)

食生活を変えると中学生時代からひきずっていたアレルギー体質が改善した!

アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、ニキビに悩む患者に食事療法を勧めている

 皮膚は外界に接しており、汚れや病原菌などがつきやすいところです。同じように腸も、口から肛門まで筒のように空洞になっており、その筒の内壁(腸壁)は外界に接しているといえます。そのため、食べ物や飲み物といっしょに、外からいろいろな異物が侵入してきます。
 それを防ぐために、外界と接しているところでは必ず免疫組織が活発に働いて、関所の役目を果たしています。

 免疫は、侵入してきた異物を識別し、体に不要なものや、害になるものを排除するシステムです。ところが、そこに狂いが生じると、体に必要なものや無害なものまで、過剰に攻撃してしまいます。その結果、かゆみや発疹、くしゃみ、鼻水など、さまざまな症状が現れます。これが、いわゆるアレルギーです。

 このようにアレルギーは、腸と密接な関係があるのです。
 私は中学生時代、毎年のように転校をくり返すうち、ストレスも大きかったのか、ひどいアレルギー性鼻炎になってしまいました。薬で症状をおさえてきましたが、思うように改善せず、大人になってもアレルギー体質をひきずっていました。

 皮膚科医になり、皮膚と腸の関係や腸の大切さなどを知ってから、腸内環境を改善する食事を取り入れました。それは玄米、漬物、みそ汁という、日本人が、昔からとってきた食事です。
 日本人が、肉や乳製品などの欧米食をとるようになったのは、たかだかここ50年ほどのことです。歴史をさかのぼれば、江戸時代以前は長い間、玄米、漬物、みそ汁が庶民の食事でした。それが自分の遺伝子に最もなじんでおり、腸の環境改善につながると考えたのです。

 こうして食生活を変えたところ、アレルギー体質は改善し、体も丈夫になってきました。2000年にクリニックを開業してからは、体調が悪くて休んだことは一度もありません。

皮膚科医が自ら行う食事療法のポイント

 この私の体験を踏まえて、私はアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、ニキビなどに悩んでいる患者さんに、希望があれば、私が行っている食事療法を勧めています。それは、次のようなものです。

① 玄米昆布スープを飲む
 玄米は、完全栄養食です。それを炒って、昆布と水で炊くと、玄米のエキスがしっかり溶け込んだ、滋味豊かなスープが出来上がります。これを朝昼夕の3回に分け、1日500㎖ほど飲みます。

② ぬか漬けやみそ汁などの日本の発酵食品をとる
 ぬか漬けなどの漬物やみそ汁を、長いこととってきた日本人の腸内細菌は、植物性の乳酸菌が主体です。しかも、その乳酸菌には個人差があります。
 自分の腸にいる土着の菌をふやすには、なじみの深い日本の発酵食品が有効です。ヨーグルトに含まれている動物性乳酸菌では、あまり効果はありません。

③ 食事を腹8分めにする
 人類の歴史の大半は飢餓の時代でしたから、遺伝子は、たくさん食べることに慣れていません。食べすぎると、消化不良を起こして腸に負担をかけるので要注意です。
 私は、朝は玄米昆布スープと野菜ジュースに果物少々、昼はご飯軽く1膳に漬物とみそ汁。夕食は、好きなものを腹8分めにおさえてとります。

玄米昆布スープの作り方

便通がよくなり血圧も下がった!

 こうした食事療法を実践されて、アトピー性皮膚炎、ニキビ、鼻炎、湿疹、じんましんなどが改善した患者さんが少なくありません。

 長年アトピーに悩まされてきたAさん(53歳・女性)もその一人です。アトピーにじんましんを併発しており、便秘や高血圧もありました。一時はステロイドの内服薬を服用するほどアトピーの肌荒れがひどかったAさんですが、私が勧める食事に切り替え、腸内環境を整える健康食品を補助的にとったところ、4ヵ月で便通がよくなり、肌荒れも改善。
 その後、血圧も下がって、アトピーの状態も良好です。安心のためにステロイド軟膏を処方していましたが、使う必要はなかったそうです。

 知り合いの消化器科の医師が、「皮膚が汚い人は大腸も汚い」といっていましたが、確かにそうかもしれません。アトピーや肌荒れ、ニキビなどの患者さんは、便秘の人が多いのです。
 皮膚と腸はつながっており、腸内環境を整えることは、便秘やアレルギー体質だけでなく、肌質の改善にもつながります。

 ちなみに、Aさんがとっていた健康食品は、麹菌と乳酸菌を用いて大豆を発酵させて作った麹菌・乳酸菌生産物質というものです。麹菌や乳酸菌が腸の中で産生する物質なので、その人の腸内にもともといる土着の乳酸菌をふやしてくれます。
 しかし、食事を変えるだけでも、腸内環境は変わります。それができにくい人は、こうした健康食品の助けを借りるといいでしょう。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


玄米とオリーブオイルは糖尿病改善コンビ 美味しくて効果あり!と好評

玄米とオリーブオイルは糖尿病改善コンビ 美味しくて効果あり!と好評

玄米とオリーブオイルをいっしょにとると、より多くの抗酸化物質や、ビタミン・ミネラルを摂取できます。糖尿病で高血糖状態になると、血管が傷んで血管の病変が進行しやすくなります。そこで、豊富な抗酸化物質が、血管の病変を防ぐ働きをしてくれるのです。【解説】横山淳一(オリーヴァ内科クリニック院長・医学博士)


【専門医監修】食物繊維で血糖値を下げる「糖尿病撃退レシピ」

【専門医監修】食物繊維で血糖値を下げる「糖尿病撃退レシピ」

日本人は欧米と比較して食物繊維の摂取が少ない傾向にあります。加えて、その摂取量は年々減少しているのです。私は、ダイズやアズキなどの豆類や、玄米や麦・雑穀などの穀類を特に意識してとることを指導しています。【監修】岩瀬正典(白十字病院副院長・糖尿病センター・臨床研究センター長)【料理】金丸絵里加(管理栄養士・料理研究家)


食物繊維を多くとればとるほど糖尿病が改善する!5000人を調査し判明

食物繊維を多くとればとるほど糖尿病が改善する!5000人を調査し判明

かつて、食物繊維は便通をよくする程度の作用しかないとみなされていました。しかしいまや、5大栄養素に次ぐ第6の栄養素として認知されています。食物繊維の摂取量が多い人ほど心疾患、脳血管障害などの発症率が減少することが判明しました。【解説】岩瀬正典(白十字病院副院長 糖尿病センター長・臨床研究センター長)


生大根の辛み成分で痩せる!美味しい「大根スムージー」のファンが急増中!

生大根の辛み成分で痩せる!美味しい「大根スムージー」のファンが急増中!

私は4年ほど前から「大根スムージー」を食べるようになり、昨年から、大根スムージー講座を定期的に開いています。今では地元だけでなく、首都圏でも開催するようになり、大根スムージーファンは、着実に増えています。【解説】青木久美子(ダイエットアドバイザー)


発酵あんこは腸内環境を改善する効果がある!注目のシンバイオティクス

発酵あんこは腸内環境を改善する効果がある!注目のシンバイオティクス

発酵あんこの魅力は、それが「シンバオイティクス」であることです。シンバイオティクスとは、腸の善玉菌を増やすなど、人体によい影響を与える有用菌と、そうした菌のエサになる、食物繊維やオリゴ糖などをいっしょに取ることです。【解説】関由佳(内科医・味噌ソムリエ・メディカルフード研究家)


最新の投稿


【耳の裏がくさい】わきや汗の嫌な臭いに効果「ミョウバン水」の活用法

【耳の裏がくさい】わきや汗の嫌な臭いに効果「ミョウバン水」の活用法

においを気に病んで消極的になると、もっとにおいが強くなってしまいます。本来、体臭は一つの個性。完全に体臭を消そうとする必要はありません。今の自分に合った、正しいにおい対策を心がけてください。体臭を抑えるために、多くの人にお勧めしているのが「ミョウバン水」です。【解説】五味常明(五味クリニック院長)


【レモン酢が効果】生活改善だけでは下がらなかった血糖値が正常化!7kgやせた

【レモン酢が効果】生活改善だけでは下がらなかった血糖値が正常化!7kgやせた

がんばって生活を改善しても、3ヵ月後の検査では、思うように糖尿病の数値が改善されておらず、がっかりしてしまいました。おいしくレモン酢を飲み続けていたところ、少しずつ血糖値が下がっていきました。そして、1年が経過し受けた健康診断では、あらゆる数値が改善していたのです。【体験談】松本仁美(仮名・販売アルバイト・65歳)


こうじの発酵パワーで美肌になれる!痩せる!「こうじ薬膳レシピ」

こうじの発酵パワーで美肌になれる!痩せる!「こうじ薬膳レシピ」

こうじは、酵素の力で腸内環境を改善するほか、ビタミンB群が疲労回復、肌や髪の若返りの効果を発揮。肥満の解消、血圧や血糖値を下げる効果など、驚くべき発酵パワーを持つこうじを使った料理をお試しいただければ、その効能を実感できます!【料理・栄養計算】検見﨑聡美(管理栄養士・料理研究家)


ラジオを聞けば【認知症予防】になる!聞く力を鍛える「ながらラジオ」のススメ

ラジオを聞けば【認知症予防】になる!聞く力を鍛える「ながらラジオ」のススメ

脳は機能別に、聴覚、運動、伝達、感情、思考、視覚、理解、記憶の八つに大別できます。それを私は「脳番地」と呼んでいます。ラジオは注意を向けて聞こうとするだけで聴覚系脳番地が鍛えられます。それが楽しく聞けていれば理解系や記憶系の脳番地もいっしょに鍛えることができます。【解説】加藤俊徳(加藤プラチナクリニック院長)


むくみ・だるさに即効!エステのゴッドハンドのふくらはぎマッサージのやり方

むくみ・だるさに即効!エステのゴッドハンドのふくらはぎマッサージのやり方

まずは、リンパ管とリンパ節の「お掃除」から始めるのがポイントです。ふくらはぎをゆっくり押すことで、血液やリンパ液が一度止まり、ゆっくり離すことで、ドッと勢いよく流れ出します。その流れに乗せて、一気に老廃物を流し、リンパ管の詰まりを取るのが目的です。【解説】岩谷恭子(カスタリア代表・エステティシャン)