首の痛みが「ひじ湯」で治った! 寝違えや腕の疲れにも有効

首の痛みが「ひじ湯」で治った! 寝違えや腕の疲れにも有効

ひじを温めると体によい効果がある︱私が最初にそれを実感したのは、自分自身の経験からでした。実は私は、25歳のときに舌がんを患い、舌の一部とともに、転移が見つかった首のリンパ節の切除手術を受けています。【解説】松森有紀(整体サロン・リーラ院長)


両手のひじを洗面器につけるだけ

くり返すおう吐の 症状も治まった

 ひじを温めると体によい効果がある︱私が最初にそれを実感したのは、自分自身の経験からでした。
 実は私は、25歳のときに舌がんを患い、舌の一部とともに、転移が見つかった首のリンパ節の切除手術を受けています。

 術後は首の傷の周囲がパンパンに張り、毎朝、おう吐をくり返していました。
 回診のとき医師に訴えても、「精神的なものだから」と取り合ってくれません。

 そんなとき、看護師の友人が「手浴をやってみたら?」と勧めてくれました。
 手浴とは、看護や介護の現場で行われている、手を温めて血行促進を図るケア方法です。
 私はさっそく実践してみました。病室で、お湯を張った洗面器に手のひらやひじを浸けて、温めてみたのです。すると、パンパンに張っていた首の痛みがスーッと取れ、おう吐も治まったのです。

 現在、整体サロンを営む私が、施術のベースにしている野口整体(整体の創始者といわれる野口晴哉氏が唱えた独自の方法)に出合ったのは、その後のことです。
 野口整体では、手や腕と首は関連すると考えられていて、首の痛みに対して手指からアプローチしたり、「ひじ湯」を勧めることがあります。
 この話を聞いたとき、私はすぐに納得できました。なにしろ、手やひじを温めて首の痛みがらくになることは、私自身が経験済みだったからです。

首が痛いときはひじを温める

 首が痛いと、つい首ばかりにアプローチしがちですが、整体の施術でも、首をさわらない場合もあります。
 ご自分で首の症状を改善したい場合は、ぜひ、ひじを温めてみてください。特に、手の疲れから首に負荷がかかっている人には、即効性が期待できるでしょう。

 パソコン作業の多い仕事や、重い物を持ち運びする人、赤ちゃんを抱っこするお母さん、美容師や調理師など手を使う職業の方にも、ひじ湯はお勧めです。
 私自身、整体師として1日施術を行った後は、手や腕がとても疲れます。手や腕が疲れると、やはり首が張ってきます。 そのため、1週間に1〜2回はひじ湯を行ってケアをしています。ひじを温めると、ひじの疲れはもちろん、首もらくになるのです。

 以前、調理師の女性(30代)が「急に右の首に激痛が起こって、動かなくなった」と、私のサロンに駆け込んできたことがありました。
 話を聞くと、包丁の使いすぎで、右手をかなり酷使していたようです。そこで、整体を行うとともに、ひじ湯を勧めました。その結果、翌日には首の痛みが取れて、動かせるようになったそうです。

クヨクヨ思い悩んでいる頭もスッキリする

 勉強や仕事で頭を使ったとき、いいアイデアが浮かばないとき、クヨクヨと思い悩み頭の切り替えがうまくできないときも、ひじ湯をすると頭がスッキリします。

 これも、考えすぎで詰まっていた首がゆるむからです。
 寝る前に考えすぎると、寝違えを起こしやすいともいわれています。ですから、寝違えにもひじ湯はお勧めです。
 また、整体では「呼吸器にもひじ湯がよい」とされています。はっきりとした理由はわかりませんが、ひじを温めて首がゆるめば、呼吸もらくになることは間違いありません。

 では、ひじ湯のやり方を紹介しましょう。
❶洗面器に43〜44℃の少し熱め のお湯を張る。
❷そこにひじを浸けて、お湯が 冷めてきたら差し湯をしなが ら、10分間ひじを温める。
 差し湯をする際は、ヤケドに注意してください。
 ひじ湯は、長くやりすぎるのは、よくありません。通常、体を温めた後は、体が自力で保温するのですが、長時間温めすぎると、その働きが低下してしまうのです。

 1日のうち、いつひじ湯を行ってもかまいません。手や腕や首の疲れを感じたとき、頭がモヤモヤするとき、クヨクヨと思い悩んだとき、寝違えたときにぜひやってみてください。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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