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【酢レーズンの効果】便秘の改善に ぶどうの酢漬け「干しブドウ酢」

【酢レーズンの効果】便秘の改善に ぶどうの酢漬け「干しブドウ酢」

日本では、古くからさまざまな食品の「酢漬け」が作られ、保存の効く健康食として重宝されてきました。そんな流れをくむ新たな酢漬けが、「干しブドウ酢」です。【解説】済陽高穂(西台クリニック理事長)

干しブドウの皮に豊富な抗酸化物質が含まれる

 日本では、古くからさまざまな食品の「酢漬け」が作られ、保存の効く健康食として重宝されてきました。そんな流れをくむ新たな酢漬けが、「干しブドウ酢」です。

 これは、医科栄養学から見ても、とてもよいアイデアといえます。というのは、干しブドウと酢には、それぞれに多彩な健康効果があるうえ、2つを合わせることによる相乗効果も期待できるからです。

 まず、ブドウの健康効果から見てみましょう。
 ブドウには、塩分(ナトリウム)の排泄を促すカリウム、日本人に不足しがちな鉄やカルシウム、マグネシウム、ヨウ素といったミネラル、各種ビタミンが豊富に含まれています。また、酸味のもとであるクエン酸、リンゴ酸などの有機酸が含まれ、食欲増進や疲労回復の効果があります。 

 ブドウの糖質は、主に果糖とブドウ糖で、それらが結合したショ糖(砂糖)は含みません。果糖やブドウ糖は、素早く代謝され、体に負担をかけにくい糖分です。特に、果糖は血糖値を上げにくいことが知られています。
 ドイツの伝統的な自然療法病院では、ブドウの収穫時期の1ヵ月ほど、ブドウを大量に食べて過ごす「ブドウ療法」が行われ、肥満、高血圧、心臓病、貧血の改善に効果がみられるといいます。

 ブドウでこれほどの効能が期待できるわけですから、干すことで栄養成分を濃縮させた干しブドウは、より高い健康効果が期待できるのではないでしょうか。

 干しブドウはブドウの皮ごと摂取しますが、これも健康効果に結びつきます。なぜなら、ブドウには、アントシアニン、レスベラトロール、カテキンなどのポリフェノールが豊富で、その多くは皮に含まれているからです。これらのポリフェノールは、老化現象やがんなどを進行させる、活性酸素を消去する、高い抗酸化力(酸化を防止する力)があるのです。

 また、干しブドウには、腸の働きをよくする食物繊維も豊富に含まれており、便秘の改善も期待できます。

干しブドウ酢に含まれる健康成分

酢と合わせると栄養素の吸収がアップ

 一方、酢は、人類が作り出した最も古い調味料です。酢の主成分は酢酸ですが、ほかにもクエン酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸を豊富に含んでいます。

 こうした酢の成分の中でも、特筆すべきなのはクエン酸でしょう。
 私たちの体に必要なエネルギーは、細胞内のミトコンドリアという器官で作られています。その中で、「クエン酸回路」というエネルギー系が回ることで、エネルギーのもとになる物質(ATP)ができるのです。

 名前からわかるとおり、この回路が回るために、不可欠なのがクエン酸です。酢を摂取すると、クエン酸がたっぷりとれてエネルギーの産生が円滑になります。その結果、疲労回復が促され、体の活動性が高まります。

 また、クエン酸には、血液の粘度を下げて血流をよくする「血液サラサラ効果」もあります。血液の粘度を上げる元凶は、悪玉コレステロール(LDL)が増えて、それが酸化することです。それにより動脈硬化が進むのです。
 クエン酸は、悪玉コレステロールの分解を促したり、酸化を防いだりする働きを持っており、動脈硬化の抑制、ひいては高血圧の予防や改善にも役立つわけです。

 ほかにも酢酸やクエン酸は、ストレスから体を守る副腎皮質ホルモン、男性ホルモン・女性ホルモン、利尿作用を持つアルドステロンといったホルモンの材料になります。

 その意味でも、酢の摂取は健康維持のために役立ちます。
 ただし、酢がいくら体によいといっても、そのまま飲むのは、胃を傷めるので禁物です。 その点、干しブドウ酢なら、マイルドな形で酢が摂取できます。さらに、干しブドウと酢を組み合わせる利点として、酢の有機酸が干しブドウの成分の体への吸収を高めるということがあげられます。

 また、酢はカルシウムなどの吸収されにくいミネラルの分子を吸収されやすい形に換える「キレート作用」という働きを持っています。そのため、干しブドウ酢にすると、単なる干しブドウより栄養素を効率よく摂取できるのです。

 以上のように、干しブドウ酢は、含有成分やその作用から、優れた栄養食品といえます。手軽に作れておいしいことも大きな利点です。毎日の健康づくりに役立てるとよいでしょう。

解説者のプロフィール

済陽高穂
西台クリニック理事長、外科医。
1970年、千葉大学医学部卒業。73年、アメリカ・テキサス大学外科教室に1年間留学。91年、東京女子医科大学助教授。94年、都立荏原病院外科部長。2003年、都立大塚病院副院長。08年、三愛病院医学研究所長、トワーム小江戸病院院長。同年11月、西台クリニック院長。17年、西台クリニック理事長に就任。消化器手術4000例を執刀するも、手術に成功し、抗がん剤、放射線治療を経ても約半数が再発し亡くなる現実に気づき、食事療法にがん撲滅の活路を求め、「済陽式食事療法」を確立。その治癒率は60%を超える。『今あるガンが消えていく食事』(マキノ出版)など、著書多数。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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