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耳鳴り・めまい・難聴の改善には ビタミンB12の摂取がお勧め!
耳鳴り・めまい・難聴の症状がある人に意識してとってほしい栄養素は、ビタミンB群。なかでも、ビタミン B12は特にお勧めです。
ビタミン B12は、赤血球の形成と再生を促す作用があり、神経細胞の合成・修復に働きます。中枢神経や末梢神経の機能を調整する役割もあります。内耳の血流を増やし、興奮する神経を鎮静化。耳鳴り・めまい・難聴の症状改善に効果を発揮します。
医療機関でも実際に、シアノコバラミンやメコバラミンといった一般名で、内服薬として処方されたり、筋肉注射に使われたり、鼓室内注入療法などの薬液に混合されたりといった形で、治療に用いられているのです。
ビタミン B12は、体内で必要量しか吸収されず、過剰摂取による健康障害の心配もありません。ぜひ、豊富に含まれる食材を積極的に活用し、症状の改善に努めてください。
ビタミンB12を多く含む食材
【魚介類】シジミ、アサリ、ハマグリ、カキ、イカ、スジコ、イクラ、タラコ、エビ、カニなど
【魚類】煮干し、イワシ、サンマ、ニシン、アユ、サバ、ホッケ、アジ、カツオなど
※生より干物のほうが豊富。
【卵と乳製品】鶏卵、ウズラ卵、チーズ、脱脂粉乳など
※牛乳や生クリーム(乳脂肪製)にも含まれる。
【ノリ】焼きノリ、青ノリ、あおさノリなど
【肉類】牛、豚、鶏のレバー、ホルモン(内臓の各部位)、タン(舌)など
イワシの 梅おかか煮

(1人分)
エネルギー187kcal
塩分2.1g
【材料】(2人分)
イワシ…3尾
梅干し…2個(塩加減により調整)
カツオ節…1袋(3g)
ショウガ…1/2片
水…100ml
Ⓐ酒…50ml
しょうゆ、みりん、砂糖…各小さじ2
【作り方】
❶イワシは頭を落としてワタを取り、水洗いしてから尾を切り落とし、2~3等分する。ショウガはせん切りにする。
❷鍋にⒶを入れ、煮立ったらショウガを加え、イワシを並べ入れ、梅干しをちぎってのせる。アルミホイルなどで作った落としぶたをして中火で煮る。
❸煮汁が半量になったら落としぶたを取り、鍋を回し煮汁を絡めながら2~3分煮て、カツオ節を加え混ぜ、器に盛る。
ニンジンの タラコチーズ和え

(1人分)
エネルギー116kcal
塩分1.6g
【材料】(2人分)
ニンジン…2/3本
タラコ…1/2腹(50g)
粉チーズ…小さじ4
オリーブオイル…大さじ1/2
酒…小さじ1
Ⓐしょうゆ
みりん…各小さじ1/2
【作り方】
❶ニンジンは3~4㎝長さのせん切りにし、タラコは薄皮に切れ目を入れて粒をしごき出す。
❷フライパンにオリーブオイルを熱し、ニンジンを炒めてつやが出たら、Ⓐを入れさらに炒める。
❸しんなりして火が通ったら、タラコを加え炒める。火を止めて、粉チーズを加えて混ぜ、器に盛る。
鶏レバーの カレークリーム煮

(1人分)
エネルギー227kcal
塩分1.5g
【材料】(2人分)
鶏レバー…180g
塩、コショウ…各少々
小麦粉…適量
タマネギ…1/3個
ニンジン…1/3本 エリンギ…1本
オリーブオイル…大さじ1/2
カレー粉…小さじ2
白ワイン…50ml 水…50ml
砂糖…小さじ1強 牛乳…70ml
塩、コショウ…各少々
パセリ…適宜
【作り方】
❶鶏レバーは流水にさらして血を洗い、水気をしっかりとふき取る。塩、コショウを振り、小麦粉をまんべんなくまぶしつける。
❷タマネギ、ニンジンはみじん切りにし、エリンギは縦半分にしてから斜め薄切りにする。
❸深めのフライパンにオリーブオイルを熱し、①を並べて焼きつける。タマネギとニンジン、カレー粉を入れて炒め、白ワインを加えて沸騰したら、水と砂糖、エリンギを加えて煮る。
❹ふたをして、ときどき鍋を揺すって大きく混ぜつつ、10~15分煮込む。牛乳を加えて混ぜ、塩、コショウで味を調える。器に盛り、好みでパセリを散らす。
カキの青ノリ入り チーズピカタ

(1人分)
エネルギー182kcal
塩分1.8g
【材料】(2人分)
カキ(加熱用)…10個
塩、コショウ…各少々
小麦粉…大さじ2 卵…1個
粉チーズ…大さじ2
青ノリ…小さじ1
ゴマ油…小さじ2
グリーンリーフ、ミニトマト…各適宜
【作り方】
❶カキは水で洗い、水気をしっかりとふき取り、塩、コショウを振り小麦粉をまぶしつける。
❷ボウルに卵を割りほぐし、粉チーズと青ノリを入れてよく混ぜ、①を絡め、ゴマ油を熱したフライパンに並べ入れて中火で焼く。
❸焼き色がついたら裏返してふたをし、2~3分焼いて火を通し、塩、コショウを振る。器に盛り、好みでグリーンリーフやミニトマトを添える。
ウズラの卵入り レバニラ炒め

(1人分)
エネルギー204kcal
塩分1.6g
【材料】(2人分)
豚レバー…120g
ショウガ汁、酒…各小さじ1/2
ニラ…1/3束
モヤシ…1/2袋(100g)
ゴマ油…大さじ1/2
ウズラ卵(水煮)…6個
砂糖、酒…各小さじ2
赤トウガラシ(輪切り)…1/2本分
Ⓐしょうゆ…大さじ1/2
オイスターソース…小さじ2
酢…小さじ1 水…50ml
片栗粉…小さじ1
【作り方】
❶豚レバーは流水に10分ほどさらして血を洗い、しっかりと水気をふき取り、ショウガ汁と酒をまぶす。ニラは3㎝長さに切り、モヤシはひげ根を取る。
❷フライパンにゴマ油を熱し、①の豚レバーを並べ入れ、強火で表面をカリッと焼く。
❸レバーを一度取り出し、モヤシを強めの中火で炒める。レバーを戻し入れ、ウズラの卵とⒶを加えてなじむまで炒める。ニラを加えてひと混ぜしてから倍量の水で溶いた片栗粉を加えて炒め混ぜ、器に盛る。
アジ干物とアサリの アクアパッツァ

(1人分)
エネルギー182kcal
塩分2.0g
【材料】(2人分)
アジ(干物)…2尾
アサリ…150g
ブロッコリー…1/3個
オリーブオイル…大さじ1/2
ニンニク…1片(薄切り)
白ワイン…50ml
水…400ml
ミニトマト…4個
塩、コショウ…各少々
【作り方】
❶アサリは3%の塩水に約3時間つけて砂抜きし、殻をこすり合わせて洗う。ブロッコリーは小房に分ける。
❷鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて弱火にかけ、香りが立ったら、アジを入れて焼き目を付ける。アサリと白ワインを加え、アルコールを飛ばす。
❸水を注ぎ入れ、ひと煮立ちしたらブロッコリーとミニトマトを加え、再度煮立ったら塩、コショウで味を調える。2~3分煮て火を通し、器に盛る。
坂田英明(さかた・ひであき)
川越耳科学研究所クリニック院長。
1988年、埼玉医科大学卒業。
ドイツ・マグデブルグ大学耳鼻咽喉科研究員、埼玉県立小児医療センター耳鼻咽喉科副部長、目白大学教授等を経て2015年より現職。
専門はめまい、耳鳴り、難聴、イビキ、睡眠時無呼吸。
●川越耳科学研究所クリニック
埼玉県川越市脇田町103
川越マイン・メディカルセンター川越2階
TEL 049-226-3387
http://www.jikagaku.jp/