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脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの痛みやしびれの症状を取る「耳介療法」

脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの痛みやしびれの症状を取る「耳介療法」

私はダイエットやアンチエイジング、腰痛などの痛みの治療に、「耳介療法」を取り入れています。現代の腰痛の二大疾患である、脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアの症状改善にも、耳への刺激がすばらしい効果を発揮するのです。家庭療法として行う方法としては、「耳つまみ」が最適です【解説】長谷川亮(長谷川亮・鍼灸院院長)

入浴中に行うとさらに効果アップ!

脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの症状の改善にも効果的

 私はダイエットやアンチエイジング、腰痛などの痛みの治療に、「耳介療法」を取り入れています。
耳を刺激するこの療法の発祥地は、中国だという印象が強いと思いますが、実際にはフランスの整形外科医、ポール・ノジェ博士が今から50年以上前に考案したものです。

 そもそも、ヨーロッパではかなり昔から、耳を刺激して痛みを取る民間療法が行われていました。
なかでも、耳に温熱刺激を加えて腰痛や座骨神経痛の痛みを取る治療は、フランスで盛んに行われていたようです。

医師として腰痛の治療に当たっていたノジェ博士は、そうした民間療法からヒントを得て研究や臨床を重ね、医学的な根拠に基づく耳介療法を生み出したのです。
 つまり、耳介療法の始まりは腰痛改善だともいえ、現代の腰痛の二大疾患である、脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアの症状改善にも、耳への刺激がすばらしい効果を発揮するのです。

 とはいえ、なぜ脊柱管狭窄症など慢性の腰痛が、腰から遠く離れた耳への刺激で改善するのか、ピンとこないかもしれません。
しかし、実際に慢性の腰痛を抱えて、治療院へなんとか来院された患者さんに、左右の耳をつまむ刺激を30秒加えただけで痛みが軽減することは珍しくないのです。
 耳介療法には、自律神経に作用して体の各所の痛みを改善する反射点があります。耳のどこをつまむのか、刺激を与えるポイントがとても重要です。

 まず、脊柱管狭窄症など慢性の腰痛は、下半身の血液やリンパ液などの循環障害としてとらえます。下半身の循環障害の反射点は、耳の上部の縁の、すぐ内側のくぼみにある3ヵ所です。
 この3ヵ所が並ぶゾーンは、背骨から下の症状を改善する反射点です。
ここを刺激すると、腰から足にかけて、下半身の血液循環がよくなっていきます。

 また、これらのゾーンは交感神経の反射点でもあります。
 脊柱管狭窄症に限らず、痛みや炎症が起こるときは、自律神経の交感神経が緊張している状態です。
ここに刺激を加えることで交感神経の緊張が取れ、自律神経の働きをよくして、痛みやしびれをへらすことができるのです。

「耳をつまむ」だけでOK!急性腰痛よりも慢性腰痛の炎症によく効く

 読者の皆さんの中には、「脊柱管狭窄症」でお悩みのかたが多くおられるのではないでしょうか。
脊柱管は、背骨の後ろ側を通っている神経の通り道です。

 主に加齢などの原因により、この管が細くなって神経を圧迫し、足腰に痛みやしびれを生じます。
これが脊柱管狭窄症という病気です。

 脊柱管狭窄症は、近年、患者数が急速に増加しています。
ある病院のデータによれば、脊柱管狭窄症で手術を受けた患者さんの数は、この30年間で5倍にもなっているそうです。

 現代の日本は、超高齢化社会が進行しており、それに伴って、加齢によって生じる脊柱管狭窄症の患者さんも増加してきたのです。
 しかも、脊柱管狭窄症は、ジリジリと進行する病気なので、整形外科で治療を受けても、なかなかよくならないケースが非常に多いのです。

 脊柱管狭窄症において、最も典型的な症状が「間欠性跛行」という症状です。
これは、足腰に痛みやしびれが出て、長い時間歩けなくなったり立っていられなくなるものです。少し休むと、また歩行や立つことが可能になりますが、時間がたてば、再びしびれなどが出るというくり返しになります。間欠性跛行がひどくなると、数10mしか歩けないかたもいらっしゃいます。

脊柱管狭窄症は、きちんと治さないと日常生活に支障をきたすことになる病気なのです。

 そもそも、耳介療法での鎮痛効果は、急性よりも慢性の炎症によく現れます。腰椎の脊柱管が、長い時間圧迫されて起こる、脊柱管狭窄症による慢性の炎症の改善には特に適しているでしょう。

 脊柱管狭窄症のほか、一般的な慢性の腰痛や座骨神経痛にも、この3ヵ所の反射点への鍼や、耳をつまむといった刺激が効果的です。
 皆さんが、家庭療法として行う方法としては、耳をつまんで刺激する「耳つまみ」が最適です。では、そのやり方をご紹介しましょう。

耳の反射点の位置

 下記の図のように、耳を縦に2等分したときの耳の縁の最上部が、第1の反射点です。
そこから耳の縁ぞいに、指の幅1本ぶんくらい外側に移動したところ、さらにそこから指の幅1本ぶんくらい移動したところが、第2と第3の反射点です。

 最上部の第1の反射点をしっかりとらえれば、第2と第3の反射点は厳密にとらえなくても大丈夫です。ただし、慣れるまでは鏡の前で行うとよいでしょう。

耳つまみのやり方

刺激する耳と同じ側の手の親指と人差し指で、第1の反射点を5秒間、指先を使ってギュッと強めにつまみます。
これを3回くり返してください。
続いて第2、第3の反射点を同様につまみます。片側の耳が終わったら、反対側の耳でも行います。

耳つかみは毎日続けるのがおすすめ!

 耳つまみは気がついたときに、1日一度、毎日続けるのがお勧めです。
入浴中に湯ぶねにつかりながら行うと、血流がさらによくなります。

 そのほかにも、脊柱管狭窄症は下半身の循環障害なので、体を冷やすと痛みが悪化します。
ふだんの生活で体を冷やさないように注意し、外出時は五本指靴下や簡易カイロなどで下半身を保温するようにしましょう。

 また脊柱管狭窄症では、長く歩いたり、立ちっぱなしだったりで腰が伸びた状態が続くと、痛みやしびれがひどくなることが多いようです。
その際も、この耳つまみを行って、痛みの軽減に役立ててください。

解説者のプロフィール

長谷川亮
長谷川亮・鍼灸院院長。抗加齢指導士。美容、アンチエイジング、痩身などに美容鍼を用い、成果を上げている。

●長谷川亮・鍼灸院
愛知県名古屋市昭和区石仏町2-5-2
TEL 052-893-9439
http://www.ryo89.com/index.html

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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