血流やコリを改善しストレス解消! 「わきもみ」は 耳鳴り、めまい、難聴に特効

血流やコリを改善しストレス解消! 「わきもみ」は 耳鳴り、めまい、難聴に特効

私の施術所には、耳鳴りやめまい、難聴に悩む患者さんも、多く訪れます。そうした症状に治療効果を上げているのが、わきの下への刺激を加えた施術です。これまでの施術経験から、軽い耳鳴りなら2ヵ月ほどで、重症でも1年くらいで改善の傾向が現れます。【解説】坂本実穂(坂本均整施術所所長・姿勢保健均整師・鍼灸師)


耳鳴り患者の多くは 肩や首がこっている!

 私の施術所には、耳鳴りやめまい、難聴に悩む患者さんも、多く訪れます。そうした症状に治療効果を上げているのが、わきの下への刺激を加えた施術です。これまでの施術経験から、軽い耳鳴りなら2ヵ月ほどで、重症でも1年くらいで改善の傾向が現れます。

 そこで、わきをほぐす施術の家庭版として、私が患者さんに勧めているのが、「わきもみ」です(図参照)。
「なぜ、耳鳴りにわきの下?」と、意外に思われることでしょう。実は、耳鳴りなどの症状を抱える患者さんはたいていの場合、肩や首がひどくこっているのです。なかには、私が指圧しても指先が入らないほど、筋組織がかたくなっている人も見受けられます。
 コリがあるというのは、その付近の筋肉が緊張しているという状態を現しています。肩や首付近の血管や神経が常に圧迫され、頭部への血流や神経伝達に障害が生じていれば、それが、耳鳴りやめまい、難聴などを引き起こしている可能性もあるのです。その場合、血流や神経の通りが回復すれば、症状の改善につながります。

 もちろん、肩や首に直接アプローチするという方法もあるでしょう。しかし、わきをほぐすことは、肩や首のコリ、ひいては耳鳴りやめまいなどの治療として、とても合理的なのです。
 西洋医学的にいえば、鎖骨の上には腕神経叢があります。首(頸椎4番の下から胸椎1番の下)から出ている、神経の束です。その一部が背中側に回り、一部はわきを通り、枝分かれして腕の先へと向かいます。ですから、この辺りをほぐすと、頭部や腕への、血流や神経伝達が改善されます。

首もみもセットで行うと より効果が高まる!

 また、東洋医学的に見ても、わきは重要な部位です。
 わきの周辺には、2本の経絡が通っています。経絡というのは、一種の生命エネルギーである「気」の通り道です。

 一つは、心包経と呼ばれるもの。胸の外側に近いところから始まり、わきを通って、腕の内側をたどり手のひらに向かい、中指の先に至るルートです。

 もう一つは三焦経。手の甲側の薬指の先から、腕の外側、わきの背中側を回り、首と耳の後ろを通ってこめかみに至ります。通常、耳鳴りなどの症状には、三焦経にあるツボを刺激することが多く見られます。

 そして、三焦経と心包経は、表裏一体の関係にあり、互いに強く影響し合っています。
 加えて、心包経とかかわりの深い、心経という経絡も、わきを通っています。精神をつかさどる役割があるため、メンタルが不安定になると、この通りが悪くなるのです。

 耳鳴りの発症には、心理的なストレスも大いに関係しています。また、耳鳴りの患者さんは音の出を気にし過ぎる傾向も見られ、それが耳鳴りの悪化を招く面も否定できません。
 三焦経、心包経といっしょに、心経の気の流れもよくなれば、より治療効果が上がります。こうしたわけで、わきを重点的にほぐすことには、大きな利点があるのです。

 さらにいえば、最近の人はパソコンやスマホなどで指先こそ多く使いますが、肩を大きく回して腕を動かす機会は、あまりありません。そのため、わきの周囲の筋肉がかたくなる傾向にあり、これも肩や首のコリを悪化させる一因なのです。
 余裕があれば、わきもみの前に「首もみ」を行うといいでしょう。これは、腕神経叢の出発点である首を重点的に刺激するセルフケアです。プラスすることで、より効果が高まります。

 わきもみと首もみは、耳鳴り、めまい、難聴のいずれにも効果があります。まずは1ヵ月、ぜひ続けてみてください。

わきもみを勧める坂本先生

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連するキーワード


耳鳴り 難聴 めまい

関連する投稿


ぐるぐるめまいと吐き気が取れる「クチナシの実」の黒焼きの作り方

ぐるぐるめまいと吐き気が取れる「クチナシの実」の黒焼きの作り方

クチナシの実は、キントンや炊き込みごはんなどに色を着ける天然の着色料として利用されるほか、生薬(漢方薬の原材料)としても昔から使われており、髙血圧や肝機能の改善、鎮痛・鎮静作用などの働きがあることが確認されています。【解説】平田眞知子(薬草コンサルタント)


めまいの原因は脳と内耳の循環を悪くする「動脈硬化」にあり!食事での対処法

めまいの原因は脳と内耳の循環を悪くする「動脈硬化」にあり!食事での対処法

脳や耳の血管はきわめて細いので「動脈硬化」が起こると脳、内耳の循環が悪くなります。その結果、平衡機能が低下してめまいが起こりやすくなるのです。動脈硬化を防ぐためには、その引き金となる生活習慣病を防ぐ必要があります。「メタボ」の予防は、実はめまい予防にもつながるのです。【解説】坂田英明(川越耳科学研究所クリニック院長)


めまいの原因にヘアカラーも!めまいの対処法「予防・改善の12の生活習慣」

めまいの原因にヘアカラーも!めまいの対処法「予防・改善の12の生活習慣」

どんなによい薬を飲んでいても、生活が乱れ自己節制ができていないと、めまいを治すことはできません。ライフスタイルを見直し、ふだんの過ごし方を少し工夫するだけで、めまいは起こりにくくなります。今日から実践できる予防・対策をご紹介します。【解説】坂田英明(川越耳科学研究所クリニック院長)


頭がスッキリ顔色アップ!首から上の不調を取る「耳もみ整体」のやり方を紹介

頭がスッキリ顔色アップ!首から上の不調を取る「耳もみ整体」のやり方を紹介

これまで私は多くの人の耳に触ってきました。具合の悪い人ほど耳がかたく冷たく、触ると痛がります。耳をもむと、頭にうっ滞していた血液が下りて流れ出して末端に届くようになるので、手足の指先まで温かくなってきます。体調を整える耳もみ整体をご紹介しましょう。【解説】森田茂人(モリタ整体院院長・MCメディカル系列院総院長)


【滑舌を良くする方法】割りばしを使ったトレーニングで声が若返る

【滑舌を良くする方法】割りばしを使ったトレーニングで声が若返る

話をしていると、聞き返されることが多い。声がこもって小さい。舌が回らない。言葉につまる。声がかすれたり、しわがれたりしてきた。思わず、自分のことだとうなずかれたかたも多いのではないでしょうか。これらは、年齢を重ねると誰もが経験する、いわば声の老化現象です。【解説】上野由紀(上野ヴォーカルアカデミー校長)


最新の投稿


【へそさすり体験談】起床時にピリピリ、日中はジーンとする腰痛を「腸」から改善できた

【へそさすり体験談】起床時にピリピリ、日中はジーンとする腰痛を「腸」から改善できた

私が腰の痛みを感じるようになったのは、昨年の暮れからです。どういうわけか、いきなり腰が痛くなったのです。それからは、常に重だるい感覚が腰周辺にありました。【体験談】遠藤裕子(仮名・66歳・理容師)


水虫やカンジダを防ぐ!正しい足の保湿ケアとマッサージ方法

水虫やカンジダを防ぐ!正しい足の保湿ケアとマッサージ方法

皆さんはお風呂から上がったとき、足をしっかり拭いていますか。水分が皮膚に残ったままだと、その水分が蒸発するときに熱を奪い、皮膚が乾燥しやすくなります。また、指の間に水分が残っていると不衛生になり、湿疹ができたり、白癬菌やカンジダなどの感染の温床になったりします。【解説】高山かおる(済生会川口総合病院皮膚科主任部長)


【注目の断食】ミネラルファスティングで腸内環境を改善!月1回でも健康的に痩せる

【注目の断食】ミネラルファスティングで腸内環境を改善!月1回でも健康的に痩せる

ミネラルファスティングは、断食前後や日頃の食事、生活習慣までを含めたトータルパッケージの健康プログラムとなっています。行う前や行った後も穀菜食を続けていれば、60兆個の細胞が正しく働くための環境整備に役立ち、ひいては「腸の掃除力」も高まっていくわけです。【解説】山田豊文(杏林予防医学研究所所長)


ハチミツのダイエット効果は「夜」寝る一時間前に飲んで17kgやせた!

ハチミツのダイエット効果は「夜」寝る一時間前に飲んで17kgやせた!

「どうにかしなければ!」10年前、私は人生で最大の「85.6kg」という体重になってしまい、焦りました(身長は173cm)。始めて半年くらいは、ほとんど体重が変わりませんでした。ところがその後は、毎晩、寝ている間に、必ず0.5~0.7kg減るようになったのです。【体験談】芳賀靖史(翻訳家・58歳)


厚い爪・白い爪は水虫の可能性!爪白癬の治療法と予防について皮膚科医が解説

厚い爪・白い爪は水虫の可能性!爪白癬の治療法と予防について皮膚科医が解説

爪白癬は、中高年を中心に日本人の10人に1人はかかるポピュラーな病気です。単独で生じることもありますが、多くは足の水虫と合併します。白癬菌は、高温多湿な環境で繁殖します。気温と湿度が上がる今の時期は、通気性のいい靴下をはくなどして、足の風通しをよくしましょう。【解説】野田真史(池袋駅前のだ皮膚科 )