【視力回復トレーニング】眼精疲労、肩こりに効果「視力アップ指回し」体操のやり方

【視力回復トレーニング】眼精疲労、肩こりに効果「視力アップ指回し」体操のやり方

今回ご紹介する「視力アップ指回し」をはじめとする5種類のエクササイズは、眼力を鍛えるための基本訓練です。視力がよくなる、視界がクッキリ明るくなるなどの視力アップ効果はもちろん、疲れ目や肩こりの緩和、脳の活性化による記憶力や集中力の向上、読書や計算が速くなるなどの効果も期待できます。【解説】栗田昌裕(群馬パース大学学長)


人類は手先の器用さによって 脳を発達させてきた

 私は、速読を入り口とした「SRS(スーパー・リーディング・システム)」という能力開発法を考案し、その普及と指導にあたっています。
 速読を行うには、眼球を素早く自由に動かす力や、一瞬でピントを合わせる力、視野の全体をとらえる力、見たものを理解する力など、総合的な眼力(目にまつわるあらゆる力)が必要です。
 今回ご紹介する「視力アップ指回し」をはじめとする5種類のエクササイズは、眼力を鍛えるための基本訓練です。視力がよくなる、視界がクッキリ明るくなるなどの視力アップ効果はもちろん、疲れ目や肩こりの緩和、脳の活性化による記憶力や集中力の向上、読書や計算が速くなるなどの効果も期待できます。

 なぜ、そうした幅広い効果が得られるのか、理由を説明しましょう。
 私たちは、目だけでものを見ているのではありません。目から得た視覚情報を脳が認識して初めて、「ものが見える」と感知できます。
 また、明暗に対応する瞳孔の調節や、遠近のピント調節は、自律神経が支配しています。
 したがって、視力を向上させるには、目と脳の両方を鍛えてレベルアップすることや、自律神経の働きを高めることも欠かせません。
「視力アップ指回し」も、そうした観点から考案しました。指回しは、一連の動作の中に、指を曲げる・伸ばす・閉じる・開くという4方向の動きが含まれています。指回しを行うことで、手のすべての筋肉を動かして上手に使うために必要な、体と目と脳の協調訓練ができることになります。

 人体の中で、最も微細な動きが可能で、なおかつ最も速く動かすことのできる部位は、手の指です。脳においても、手と指の感覚や運動に関連する部分は大きな割合を占めています。人類は、手先の器用さによって動物から進化し、脳を発達させてきました。
 つまり、指回しで指を素早く滑らかに動かすことは、進化のピラミッドの頂点を整えることであり、頂点を整えれば、自ずと生命の根幹からよい状態にセットすることができるのです。

指どうしが触れないように するのは意外に難しい

 写真に示したとおり、指回しは、両手の指先を合わせてドーム状の形をキープしたまま、一組の指だけを、指どうしが触れ合わないようにして回すのがルールです。
 写真で見ると簡単そうですが、実際にやってみると、指が滑らかに回らなかったり、指がぶつかってしまったり、手の形が崩れてしまったりして、なかなか難しいはずです。

 指回しの別名は「空間認知微細運動」と言い、脳の空間認知能力を鍛える効果があります。目で認知した空間と、体が認知した空間が脳でピタリと一致しないと、上手にできないのです。
 視覚に関しては、視野の中心と周辺の両方を同時に目配りするトレーニングにもなります。
 最初は上手にできないかもしれませんが、指を滑らかに確実に回すことを意識しながら練習すると、だんだん速くできるようになります。

脳幹から脳が元気になり 心身に活力がわいてくる

「眼球左右運動」は、眼球を左右に素早く動かす訓練です。
 漫然と行うのではなく、指先をきちんと見ることがポイントです。指先をしっかり見ることで、焦点を調節する力の訓練ができます。
 最初は1分間に30往復程度(1秒ごとに右を見たり左を見たりする)を目標にし、慣れたら少しずつ速度を上げていきます。

 左右の眼球運動を行うと、脳幹(呼吸など生命維持に関わる部分)の血流が増加して、脳が活性化されます。
 眼球の動きには、上下、左右、斜めの3種類がありますが、これらの動きは、それぞれ別の筋肉の動きが関係しています。
「眼球連合運動」は、眼球の上下、左右、斜めの動きを滑らかに連動させて行う訓練です。
 頭の位置は動かさず、指先をしっかりと見つめたまま、縦に8の字を描く指の動きを目で追っていくことが重要です。
 慣れてきたら、できるだけ大きな8の字を描くようにします。

「眼球輻輳運動」は、輻輳(目に近いところに視線を集める動き)と、開散(輻輳した視線を左右に分散させる動き)という2つの働きを訓練する運動です。輻輳では両目の内直筋という筋肉が働き、開散では両目の外直筋が働きます。
 これらの眼球運動は、自律神経や眼球の動きをつかさどる脳幹を刺激して、脳を活性化させる効果があります。「視力アップ指回し」や眼球運動を継続して行うことで、視力アップだけでなく、生命活動の中枢である脳幹から脳が元気になり、心身に活力が湧いてきます。

 あわせて実行したいのが、「首こりほぐし」です。眼球が動くときは反射で必ず首も動くため、目の疲労は首のこりを伴います。目の疲れを癒すには、首をほぐすことがたいせつなのです。
 ここで紹介した5種類のエクササイズは、できれば朝晩の1日2回、行うのが理想的です。ぜひ、毎日の習慣にしてください。

くりた まさひろ 
1951年生まれ。東京大学理学部卒業、同大学院修士課程修了(数学専攻)、同医学部卒業。医学・薬学博士。群馬パース看護短期大学教授、群馬パース大学教授を経て、2014年同学長に就任。座禅、ヨーガ、気功、東洋医学など多彩な能力開発を実践。速読を柱とするSRS能力開発法の提唱者であり、「指回し健康体操」で全国的ブームを巻き起こした。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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