【ゴースト血管を改善】シナモンの1日摂取量 シナモン入りコーヒーが効果を引き出す

【ゴースト血管を改善】シナモンの1日摂取量 シナモン入りコーヒーが効果を引き出す

シナモン(桂皮)は、肉桂の皮を原料にした香辛料です。このシナモンが、最新の研究により、毛細血管を若返らせる作用「ゴースト血管」を修復する機能があることが分かってきました。お勧めの摂取方法は、シナモンパウダー1gをコーヒーに入れるだけの「シナモンコーヒー」です。【解説】高倉伸幸(大阪大学微生物研究所教授)


視力アップ! 飛蚊症も改善!

 シナモンは、パンやお菓子などにもよく使われる香辛料です。
 漢方の世界では、桂枝や桂皮と呼ばれ、生薬(漢方薬の材料となる天然物)のなかでも、最も頻繁に使用されています。つまり、東洋医学の世界では、古くからシナモンの効果が高く評価されているのです。

 このシナモンが最新の科学的な研究により、血管を若返らせ、アンチエイジングに最適と判明しました。
 目に対する効果も高く、『ゆほびか』2017年2月号で行ったシナモンコーヒーの2週間の体験調査では、こんな声が上がりました。

「視力がよくなってコンタクトレンズの度数がマイナス3・0から、マイナス2・25に変わった」(48歳・女性)

「飛蚊症(目の前を蚊が飛ぶように見える症状)が改善した」(51歳・女性)

「かすみ目が気になっていたが、いつの間にか気にならないほどによくなっていた」(44歳・女性)

 シナモンには、血管を若返らせる強い効果があります。そもそも血管は、健康の土台であり、血管を流れる血液が体の隅々にまで酸素と栄養を届ける役目を担っています。

 血管というと、太い動脈や静脈を想像するかもしれませんが、実は血管の95〜99%は毛細血管です。毛細血管は、太さ5~8㎛の微細な血管で、それが目を含めて全身にくまなく張り巡らされることで、健康状態が保たれているのです。

 ところが、毛細血管は40代半ばから急激に減り始め、80代までに皮膚表面に到達する毛細血管の数は、4割も減ると言われています。
 しかも、近年は、生活習慣の悪化によって、若いうちから毛細血管が消えてしまう人が増えています。私は、この消えた血管を「ゴースト血管(幽霊血管)」と呼んでいます。

 血管がゴースト化すれば、当然、その周辺には栄養素や酸素が届かなくなり、働きが低下します。修復されればよいのですが、修復に失敗すると、その組織は消失するのです。
 その結果、見た目の老化が進むことはもちろん、目を含め、全身の健康が悪化していきます。
 シナモンには、ゴースト血管を予防し、修復する機能があるのです。

目は毛細血管が集中するため シナモンコーヒーが効果的

 血管は、内側の内皮細胞と、外側にある壁細胞の2層から成っています。外側にある壁細胞が内皮細胞を包み、血管内の栄養分や水分が必要以上に漏れ出るのを防いでいます。

 健康な血管であれば、内皮細胞と壁細胞の間は、ピッタリくっついています。この2層が接着しているのは、壁細胞から分泌される「アンジオポエチン−1」という成分の働きです。この成分によって、内皮細胞にある「Tie2」という分子が活性化されるため、まず内側の内皮細胞同士の接着が強くなり、結果として外と内の細胞が接着できているのです。

 年を取ると、壁細胞は傷つきやすくなり、アンジオポエチン−1の分泌が少なくなります。すると、Tie2が活性化されなくなるのです。
 こうなると、壁細胞と内皮細胞がはがれて隙間ができ、栄養分や酸素が漏れ出します。老廃物も吸収されず、血管細胞が死んでしまい、毛細血管がゴースト化していくのです。

 そして、この弱って、なくなってしまった血管を修復するのが、シナモンなのです。シナモンには、Tie2を活性化させ、内皮細胞同士をしっかり接着させて、結果として壁細胞が覆われた安定な血管ができることが、私たちの研究を通じてわかってきました。
 試験管内の実験では、内皮細胞を培養している培養液にシナモンを加えると、15分ほどでTie2が活性化し、内皮細胞同士が強固に結びつくことが確かめられました。

 こうしたシナモンの働きが、全身の血管を若々しく保ちます。
 特に目は、毛細血管が集中している部分です。血管が若々しくキープされるのならば、目の組織にはじゅうぶんな酸素と栄養素が供給されることになります。それが、目の健康を維持し、飛蚊症や緑内障(視野が欠けたり狭くなったりする病気)、加齢黄斑変性(網膜の中心にある黄斑部に異常が起こる病気)など、目の諸症状の予防・改善に役立つと考えられるのです。

コーヒーが死亡リスクを 劇的に低下させる

 シナモンが健康にいいのはもちろんですが、コーヒーの健康効果についてもたくさんの研究があります。コーヒーが含むポリフェノールには強い抗酸化力があるのです。
 アメリカ国立がん研究所は、40万人を対象に約10年間の長期にわたる追跡調査を行いました。
 この調査によると、1日6杯以上コーヒーを飲む習慣がある人は、ほとんど飲まない人に比べ、死亡リスクが男性で40%、女性で43%も少なくなっていました。

 また、コーヒーを飲む人は、飲まない人に比べ、肝臓ガンの発症リスクが約50%、2型糖尿病は24%、パーキンソン病は33%も低くなることがわかっています。
 つまり、シナモンコーヒーは、目を含めて全身の老化・病気対策に最強の食品と言えるでしょう。

たかくら のぶゆき 
三重県生まれ。1987年、三重大学医学部卒業後、血液内科医として臨床に5年間従事。その後、画期的ながん治療薬、および組織再生療法の開発を目指して基礎研究に入る。97年、京都大学大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。熊本大学医学部助教授を経て、2001年、金沢大学がん研究所教授。2006年より現職。日本血管生物医学会理事長、大阪大学大学院医学系研究科・組織再構築学講座、金沢大学がん研究所客員教授を兼ねる。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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