MENU
医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営
人間関係のストレスを一瞬で解決する「魔法の言葉」

人間関係のストレスを一瞬で解決する「魔法の言葉」

皆さんは、相手のささいな言動を受けて、不安になったり動揺したりすることはありませんか。このような「心が揺さぶられやすい人」は、他人の気持ちに敏感で、人に気を使いすぎる傾向があります。【解説】大嶋信頼(心理カウンセラー)

人間関係の疲れは 「嫉妬」が原因だった

 皆さんは、相手のささいな言動を受けて、不安になったり動揺したりすることはありませんか。

 このような「心が揺さぶられやすい人」は、他人の気持ちに敏感で、人に気を使いすぎる傾向があります。相手の気分を害するのが怖くて、言いたいことを言えず、「いい人」を演じがちで、なかなか素の自分を出せません。当然ストレスがたまり、人間関係に疲れ果ててしまいます。

 他人に振り回されやすい人の多くは、「自分の性格や考え方に問題があるのだろう」と考えています。
 しかし、そうではありません。私たちの脳は、常に周りの人とつながって、コミュニケーションを取っていると考えられます。これはいわば、無線LANのような、「脳のネットワーク」といえます。

 感情は、自分の内側から湧いてくるだけではありません。脳のネットワークを介して、他人の感情が自分に伝染することもあるのです。
 その最たる例が、嫉妬です。

 嫉妬は、自分より立場が低い相手を見て、「自分より優れている」「自分より愛されている」と感じたときに生じる、怒りの感情です。動物全般に見られる本能的な「発作」です。

 嫉妬を起こした人の脳では、情動を司る扁桃体という部分の働きが過剰になります。
 他人からの嫉妬が、脳のネットワークを介して伝わると、自分の扁桃体の働きも過剰になり、恐怖や怒りを感じます。その結果、緊張したり不安になったりするのです。

多くの人は、嫉妬への対処を間違えている


 こうして嫉妬にさらされると、人はどんどん疲れていきます。
「私はなにをやってもダメだ」という思いにとらわれ、自分を否定したり、無力感に襲われたりします。
 ですから、他人からの嫉妬を伝染させないことが重要です。しかし、多くの人は、嫉妬への対処を間違えています。
 女性に多いのは、自分を卑下して「弱くて無力ないい人」を演じるパターンです。しかし、これは逆効果で、かえって相手の嫉妬をあおってしまいます。

 先ほど述べたように、嫉妬は、「自分よりも立場が下だ」と思っている相手に対して生まれる感情だからです。特に、優秀な人ほど謙遜して自分を卑下しがちなので、嫉妬が伝染して疲れやすい傾向があります。

 嫉妬が生じるのは、同性間だけではありません。人間関係に疲れた女性によく見られるのが、夫が「外ヅラのいい人」というパターンです。
 外では「いい人」で通っているのに、家では話を聞いてくれない、頼んだことをしてくれない夫は、意外と多いものです。

 これは、妻に対する夫の嫉妬からくるもの。立場が下だと思っている妻に負けたと感じると、「妻に協力しない」というかたちで、無意識に攻撃を加えてくるのです。

魔法の言葉で 嫉妬の伝染を断ち切る!

 嫉妬の伝染を避けるには、まず、脳のネットワークを断ち切ること。そして、他人から嫉妬を起こさせないよう、むやみに自分を卑下せず、本音で相手と接することです。

 そこで役立つのが、今回紹介する「魔法の言葉(暗示)」です。魔法の言葉には、脳のネットワークを断ち切り、自分の思いや行動を、ほんとうに望むものに修正する力があります。

 一つめの言葉は「浮き輪モード!」。ドロドロした対人関係のストレスをどうにかしたいとき、心の中で「浮き輪モード!」と7回唱えます。すると、脳のネットワークが切断され、嫉妬を受けなくなるため、ドロドロ状態から抜け出すことができます。

 二つめは「本音モード!」。苦手な人に会うときなど、人と接するときに使います。この言葉も、嫉妬をシャットアウトし、自分の本音を表に出しやすくなります。

 他人の顔色を気にせず、素の自分のまま、言いたいことを言い、やりたいことをやれるようになれば、ストレスがたまらないのはもちろん、自分にとってほんとうに必要な人と出会えるようにもなります。
 人間関係で消耗しないために、魔法の言葉を活用してください。

解説者のプロフィール

大嶋信頼
米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研修生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所原宿相談室室長、㈱アイエフエフ代表取締役等を経て現職。『「ずるい人」が周りからいなくなる本』(青春出版社)など、著書多数。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この記事のエディター
関連記事
私の場合、いろいろなプログラムを受けた後、交感神経の数値は下がっても、副交感神経にはほとんど変化がありません。施術直後でこの状態なのですから、普段はもっと緊張しているのだと思います。施術を受けた後、あくびが何度も出たのは、交感神経の緊張が取れ、リラックスした証拠だと思います。【体験談】西野博子(仮名・主婦・53歳)
実は定年で退職してから、家の中で我慢することが多くなっていたのです。夫が自宅で仕事をしているのですが、納期が近づくと空気が張りつめてきます。1日じゅう一緒にいる私もその空気に巻き込まれて、いつも緊張していました。それをずっと我慢していたのです。【体験談】白石友子(仮名・主婦・66歳)
人間は社会を生き抜くため、生きがいを得るために痛みや不調など、体が発する少々のサインなら無視して、我慢して生きようとします。こうして体と脳との間にズレが生じていきます。自分の脳の疲労を「疲労感」として受け取れていないかたがとても多いです。【解説】長田夏哉(田園調布長田整形外科院長)
念仏の念の字は「今の心」と書きますが、過ぎ去った過去を悔やんだり、まだ来ない未来を心配したりしないで、今の心を感じて生きるのは、まさに心の安定を得る秘訣です。手振り瞑想は、そのためにもピッタリで、「動く念仏」とも言えます。【解説】樋田和彦(ヒダ耳鼻咽喉科・心療内科院長)
上司のイライラした様子や、昔、よく目にした母のつらそうな表情などの断片が浮かんでは消え、頭の中は常にザワザワしていた状態でした。そのため頭が休まるときがなかったのです。脳マッサージを受けた瞬間、頭の中を騒がせていた雑念がすっかり消え、無になりました。【体験談】森若奈(会社員・45歳)
最新記事
熱中症は7月8月の日中に最も多く見られます。熱中症は、乳幼児から高齢者まであらゆる年代で起こる病気です。なかでも高齢者は重症化する場合が多いのです。また服薬や持病のある方も熱中症にかかりやすいリスクがあるといえるでしょう。【解説】大澤直人(高知大学医学附属病院老年病・循環器内科)
熱中症は私たちの日常生活の中での注意や工夫で予防することができます。たとえば、服装です。また、水分補給についても、実は「水分」だけを補給するのではいけません。そのほかに、エアコン等の空調の使い方のコツなどをご紹介します。【解説】大澤直人(高知大学医学附属病院老年病・循環器内科)
手洗いの時間の目安は、おおよそ30秒。次のような手順で洗っていくと、少なくともそれくらいの時間が必要であることが実感できるでしょう。
新型コロナウイルスには、まだ特効薬やワクチンはなく、感染しないための予防法を徹底することが重要です。自分一人ひとりができる感染症対策のポイントをチェックしてみましょう。
コンブを水に漬けて冷蔵庫で10日ほど発酵させ、乳酸菌と酵母を培養する「コンブ酵母」が話題になっています。コンブ特有のにおいが軽減し、旨みが濃くなるので、そのまま飲んでも、料理に使ってもよし!食生活に取り入れる人が急増中です。コンブ酵母の作り方と、コンブ酵母の活用レシピをご紹介します!【レシピ】COBOウエダ家

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt
get_app
ダウンロードする
キャンセル