内臓脂肪が消失し メタボを解消!
私のダイエット前後の写真を比べてもらえればわかりますが、まるで別人です。人からは15歳若返ったといわれます。
減量前の2004年の私の体重は、115kgでした(身長172cm)。ウエストは、115cm。最大血圧が140ミリ、最小血圧が90ミリで、総コレステロール値も240ミリグラムほどありました。まさに、メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)そのものでした。

しかも、脂肪肝(肝臓に脂肪が異常にたまった状態)や、肥満が原因と思われる多血症(血液中の赤血球が多すぎる症状)にもなっていました。
それで、ダイエットを決意したわけですが、最初からうまくいったわけではありません。試行錯誤をくり返す中で、私なりのダイエット法が定まり、それを一冊の本(『驚異の40㎏ダイエット』)にまとめました。
食事は野菜をできるだけたくさん食べ、たんぱく質も摂取します。それと、ダンベルなどの適度な運動も心がけました。さらに、減量中の食欲をおさえるために、利用したのが一口チョコでした。
ちなみに、脳が食欲を感じるのは、3つのパターンがあると私は考えています。
脳が食欲を感じる3つのパターン
①胃が空っぽで、胃の重さで空腹を感じる場合。
②血糖値(血液中の糖分量を示す数値)が低下した場合。
③口寂しく、食べ物を見るとおいしそうでつい食べたくなる場合。
この3つ、それぞれ対処法を変える必要があります。
まず①の胃が空っぽの場合、低カロリーでかさがあり、おなかが膨れるものを食べることで、胃に重さを与えて落ち着かせます。
例えば、ダイコンやキュウリなどの生野菜のスティックを食前に食べます。
②の血糖値が下がっているときに、一口チョコを利用します。ただし、次々と口に放り込むような食べ方ではありません。一つ食べたら、次のものを食べるまでに、10分ほど時間をおいてください。その間に血糖値が上昇してくるからです。血糖値が上がると体がシャキッとして、頭がスッキリします。そう感じたら、そこで食べるのをやめましょう。
③の場合は、低カロリーのアメや、ノンカロリーのガムを口にするといいでしょう。
私は、一口チョコを活用して、ダイエットに取り組んだわけです。その結果、1年4ヵ月で最大45kgの減量に成功しました。ウエストも33cm縮まり、82cmになりました。
ダイエットの成功によって、高血圧も改善しました。最大血圧は110〜120ミリ台に、最小血圧が80ミリ台に下がりました。脂肪肝や多血症もよくなりました。MRI(磁気共鳴映像法)で調べると、私の内臓脂肪は、ほとんど消失しています。メタボも解消できたといってよいでしょう。
空腹感をうまく ごまかせる!
現在は、週に2、3回、テニスやウォーキングをし、イヌの散歩に出かけています。運動の途中で血糖値が下がってきたと感じたときは、一口チョコを買い求め、食べながら運動を続けます。
現在の体重は、76〜77kgを維持しています。ダイエットを始めて今年で9年目になりますが、すっかり体重は安定しているといってよいでしょう。今でも、必要に応じて一口チョコを利用しています。
このように一口チョコは、ダイエットに挑戦するかたにとって、利用価値の高いものですが、この一口チョコのほかに、チョコ寒天もお勧めです。
チョコ寒天は、あるテレビ番組のプロデューサーが私に問い合わせてきたものでした。
「チョコ寒天というものがあるが、これはダイエットに役立つかどうか」と。
私自身は試したことのないものについてはコメントできませんから、わからないと答えました。
すると、番組スタッフがチョコ寒天を実際に作って、「先生、試してみてください」と持って来られたのです。
私も実際に試しました。作る手間をめんどうに感じないなら、大変役立つものだというのが、私の率直な感想です。
チョコそのものより甘みは少ないものの、寒天のおかげで、かなりかさがふえるので、胃が空っぽのときに食べると、空腹感を癒してくれます。私の分類でいえば、主に①のケースに該当するでしょう。
ダイエットは、いかに空腹感をごまかすことができるかどうかに、かかっています。
興味を持たれたかたは、ぜひ一度試してみるといいでしょう。
チョコ寒天の作り方

①100mlのお湯に、ビターチョコレート5gを溶かし、寒天4gを混ぜ合わせる。
②冷蔵庫で冷やす。
③3つに切り分け、食前に食べる。
(左)体重115kg、ウエスト115cmのころ
(右)45kgやせた牧先生