【理学療法士】リハビリ・運動療法に 勉強会で大好評の「笑いヨガ」で症状が改善

【理学療法士】リハビリ・運動療法に 勉強会で大好評の「笑いヨガ」で症状が改善

私は、理学療法士として健康教室を開いていますが、その教室で笑いヨガを取り入れることにしました。すると、あっという間に地域で評判になり、介護予防や認知症予防のため、笑いヨガを教えてほしいという要望がふえていったのです。【解説】染谷明子(富山医療生活協同組合富山協立病院リハビリテーション科科長・理学療法士)


心からの笑顔を出せる!

優れた有酸素運動かつ柔軟体操としても有効

 私は、理学療法士として、病院に勤務しています。
 そんな私が「笑いヨガ」に出会ったのは、業務の一環で参加した接遇研修がきっかけでした。接遇研修とは、医療スタッフとして、どのように患者さんと接したらいいかを学ぶものです。
 その研修会で、紹介されていたのが笑いヨガでした。

 短い時間の説明でしたが、私は本能的に「これは、いい!」と感じたのです。
「白衣の天使」という言葉で代表されるように、医療現場で働いている人は、いつも笑顔で優しいイメージがあるかと思います。しかし残念ながら、実際の現場はそうではない場合も多いのです。日々の業務は多忙を極め、患者さんの命を預かるデリケートな仕事です。心に余裕がなくなると、顔や話し方が怖くなるスタッフもいます。
 その点、笑いヨガは、とにかく笑う体操です。まず、強引に笑顔を作ることで、職員が患者さんに対する接し方も改善するのではないか、と思ったのです。

 研修から1ヵ月後、私は早速、笑いヨガのリーダー養成講座に参加しました。
 幸運なことに、「日本笑いヨガ協会」の代表である高田佳子さんに教えてもらったのです。
 実際に、笑いヨガを体感してみると、理学療法士としての経験からも、とても優れた有酸素運動だということを実感しました。きっかけは、職員たちの接遇改善でしたが、笑いヨガを学んでいくうちに、患者さんの運動療法としても役立つと確信したのです。

 私の仕事は、患者さんに運動療法などのリハビリテーションを指導することです。しかし、すべての患者さんがスムーズに取り組んでくれるわけではありません。体の痛みが悪化するなど、調子が悪いときは、だれでも運動をやりたくはないものです。
 それでも、あの手この手を使って、リハビリに取り組んでもらう、それが理学療法士としてのスキルが問われるところです。
 しかし、笑いヨガは、だれでも簡単に実行できるうえ、とても楽しい体操。理学療法士としての専門的なスキルが不要で、有酸素運動としても優れているため、きっと私の仕事にも役立つはずです。また、体の動きも組み合わさっているので、柔軟体操としての効果も期待できます。

あっという間に地域で大評判!

新陳代謝が高まって、太りにくい体質に一変

 私は、理学療法士として、地域で健康教室を月に2~3回開いていますが、まず手始めに、その教室で笑いヨガを取り入れることにしました。
 すると、手ごたえはバッチリ。あっという間に地域で評判になり、別の施設から、介護予防や認知症予防のために、笑いヨガを教えてほしいという要望がふえていったのです。

 職場でも、患者さんと一対一で笑いヨガをしています。私の期待どおり、運動療法としても、すばらしい力を発揮しています。
 例えば、呼吸器に問題を抱える患者さんは、すぐに息が切れてしまうため、ふだんのリハビリも困難な状態でした。しかし、私と笑いヨガを行ってもらったところ、無理なくできたうえ、呼吸が楽になってきたのです。
 呼吸器に問題がある人は、うつ状態に陥りやすい傾向がありますが、笑いヨガを行った患者さんは、呼吸が楽になったことで、気持ちが前向きになりました。自発的に散歩に出かけるなど、行動的になったのです。

 進行性核上性麻痺(脳の特定の部位の神経細胞が減少し、転びやすい、しゃべりにくいなどの症状を引き起こす病気)という難病の患者さんにも、笑いヨガが効果的でした。その患者さんは、症状が進行して、大きな声が出せないことが悩みでした。
 しかし、笑いヨガをやったところ、表情がやわらかくなり、大きな声が出るようになったのです。

 私自身も、毎朝、シャワーを浴びながら、20分ほど笑いヨガをしています。
 こうして笑いヨガを始めてから、長年の悩みだった肩こりが取れました。また、新陳代謝が高
まったようで、太りにくい体質に変わったのです。
 また、何よりうれしいのは、朝からスッキリとした気持ちで、仕事に出かけられるようになったことです。おかげで、出勤したとたん、心からの笑顔で、患者さんと接することができます。

運動療法としても優れた力を発揮!

「肩こりも取れた」と染谷先生

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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