
C型肝炎の治療や、インターフェロンの副作用で悩まされた
私がC型肝炎のキャリア(自覚症状はないが、ウイルスを体内に保有している状態)と診断されたのは、今から11年前のことです。
その後の3年間、インターフェロン(抗ウイルス作用を持つ生理活性物質)を皮下注射する治療を受けました。
治療中はもちろん、治療後にも悩まされたのが、インターフェロンによる副作用です。高熱やうつ、重い便秘、肩こり、低体温、耳鳴りなど、さまざまな症状に襲われました。免疫力もすっかり落ちてしまい、周囲も驚くほど、頻繁にカゼをひくようになりました。あのころは、その年に流行したインフルエンザには、必ず感染していたと思います。
その一方で、ニュージーランド人の男性と国際結婚をし、子どもも授かりました。自分の会社を経営するようにもなりましたが、体調は優れないままでした。気分も体調もいい、と感じられる日は、年に数えるほどしかありません。
「丈夫な体になりたい」と思い、5年ほど前から、ラジオ体操を始めました。自宅の近くにある根津神社(文京区)で、毎朝6時半から始まる、ラジオ体操に参加したのです。
ラジオ体操を始めて、しばらくすると、同じ神社の境内にある木の下で、笑いながらヨガをしている女性の姿が目に留まりました。その人こそ、「日本笑いヨガ協会」の代表である、高田佳子さんだったのです。
うつうつとした気分が吹き飛んだ!
最初は、「いったい、あの人は何をやっているの?」と遠目で見ているだけでした。しかし、ある朝、高田さんのほうから、「いっしょに、やってみませんか」と声をかけられたのです。これが、私と「笑いヨガ」の出会いでした。
よくわからないまま、とにかく、いっしょにやってみました。ここだけの話、せっかく誘ってもらったので、せめて1週間続けて、それでやめるつもりでした。
しかし1週間後、私の体に変化が現れました。なんと、頑固な便秘が改善して、適度にやわらかいバナナ便が出たのです。そのときの爽快感は、今でも忘れません。

私は、「もう少し、笑いヨガを続けてみよう」と考え直しました。すると、1ヵ月後には、毎日の便通がスムーズになり、体の調子がいい日がふえてきたのです。
同時に、C型肝炎の治療が始まってから、常に私が感じていた、うつうつとした気分まで、どこかに吹っ飛んでいきました。育児や家事、仕事の掛け持ちで時間に追われる日々は変わりません。しかし、なぜか「まあ、大丈夫」という気持ちになれて、ストレスを上手に受け流せるようになったのです。
肩こりが取れた!夫婦仲もよくなった!
笑いヨガを始めて1年後には、低体温も改善しました。いつも35℃台だった私の平熱が、36.3℃まで上がったのです。
低体温が改善したおかげか、体調はさらに好転していき、免疫力も高まりました。頻繁にカゼをひかなくなり、周囲がインフルエンザにかかったときも、私だけかからずに済みました。また、肩こりが取れて、いつしかマッサージにも通わなくなったのです。

さらに、以前たまに出ていた、39℃台の高熱もなくなりました。いつしか、耳鳴りも消えたのです。
このように、笑いヨガのおかげで、私の心身が健康になれました。私が健康になったことを、周囲の人たちも喜んでくれますが、いちばんうれしかったのは夫だと思います。
以前は、価値観の違いから、激しく衝突することが多々あり、別れたいと思うこともありました。しかし、私の心身が安定してからというもの、多少の口論はあっても、別れたいと思うほどの激しいケンカをしなくなったのです。笑いヨガのおかげで、今のところ、平和な夫婦関係が続いています(笑)。
さて、その後、高田さんのお手伝いをしながら、笑いヨガの指導者の資格を取りました。いろいろな場所で、初対面のかたがたと笑いヨガを行っています。
もちろん今でも、毎朝、根津神社の境内で笑いヨガを続けています。帰省などで、5日くらい笑いヨガをやらずにいると、とたんに体調が悪くなります。そんなとき、「笑いヨガは、やっぱり自分の体に必要なんだ」ということを、つくづく感じます。