朝食は「詰まった下水道」に水を流すのと同じ ― 私が人参ジュースを勧める理由

朝食は「詰まった下水道」に水を流すのと同じ ― 私が人参ジュースを勧める理由

生活習慣病は「食べすぎ」によるものだと、私は考えています。私たちは口から物を食べ、小腸で栄養素を取り入れ、大腸で老廃物を運びます。必要以上に食べ物を入れると、腸を痛める原因となります。特に、腸を傷つける原因となるのは、動物性のたんぱく質です。【解説】高木智司(心神診療室院長)


生活習慣病は「食べ過ぎ」によるもの

 生活習慣病は食べすぎによるものだと、私は考えています。

 世界レベルで見ると、1日2食の民族が非常に多いのです。日本でも、江戸時代に一部の人が1日3食を始めるまでは、1日2食でした。つまり、人間は1日2食で生活するようにできているのです。

 私たちは口から物を食べ、小腸で栄養素を取り入れ、大腸で老廃物を運びます。必要以上に食べ物を入れると、腸を痛める原因となります。特に、腸を傷つける原因となるのは、動物性のたんぱく質です。

 ところで、歯は、その動物が何を食べるかを表しています。草食動物は草を食べる門歯が、肉食獣は肉を食いちぎる犬歯が発達しています。
 人間は雑食ですが、32本の歯のうち、犬歯は4本しかありません。つまり、動物性たんぱく質の摂取量は、食事全体の32分の4、つまり8分の1が適当なのです。しかし、現代人はそれ以上のたんぱく質をとっています。腸に負担がかかるのは当然です。

 過剰に摂取されたたんぱく質は、腸の中で腐敗します。それが血液に再吸収され、血液を汚し、病気へとつながるのです。
 腐敗したたんぱく質は発ガン性があるため、まず大腸ガンの原因となります。また、毒素を処理する肝臓や腎臓にも負担がかかるので、肝臓ガンや腎臓ガンにもつながります。内臓で処理しきれなかった老廃物は皮膚から排出され、アトピー性皮膚炎となって現れます。

パーキンソン病やアルツハイマー病の原因にも

 腸が傷害を受けると、腸とかかわりの深い脳にも影響が出ます。パーキンソン病やアルツハイマー病は、腸の働きが悪くなり、たんぱく質のカスが脳の中にたまって起こる病気といえます。

 ですから、病気の改善や健康維持には、食べすぎを改め、腸にたまった老廃物を排出することが第一です。

 そのため、私はすべての患者さんに、朝食をニンジンリンゴジュースに替えることを勧めています。イシハラクリニック院長の石原結實先生が考案・推奨されている「石原式ニンジンリンゴジュース」です。

私がニンジンリンゴジュースを勧める2つの理由

 朝は、目ヤニが出たり、口臭が強くなったり、尿意を催したりするように、体内の老廃物を排出する時間帯です。このときに朝食をとると、腸が消化にエネルギーを使うことになり、排泄ができません。

 食べすぎの現代人は、腸に老廃物をため込んでいます。その状態で朝食をとったら、詰まった下水道に水を流し込むのと同じで、意味がないどころか、腸への負担が増すばかりです。
 「朝食をやめましょう」というと、必ず「力が出ません」という人がいます。しかし、野生の動物は、空腹時にしか狩りをしないし、力士は朝食をとらずに激しいけいこをします。朝食をとらないと動けないということは、決してありません。
 私がニンジンリンゴジュースを勧める理由は、二つあります。

 第1に、液体なら腸に負担をかけず、栄養素を摂取できるからです。ですから、ジュースを作るときはジューサーを使い、食物繊維を取り除いてください。ミキサーを使用する場合や、手ですりおろす場合は、ガーゼなどで食物繊維をこします。

 第2の理由は、ニンジンとリンゴが栄養価の高い食品だからです。リンゴのポリフェノール、ニンジンのカロテンは、数ある野菜や果物の中でも、ひときわ強い抗酸化力を持っています。さらに、リンゴのペクチンには、体内の毒素を排出する作用があるといわれています。

ニンジンリンゴジュースの作り方

【材料】
ニンジン…2本
リンゴ…1個

【作り方】
ニンジンとリンゴをジューサーにかけてジュースを作る。

*ミキサーを使用する場合や、手ですりおろす場合は、ガーゼなどでこす。
*レモン汁やショウガ汁、キャベツのしぼり汁などを加えてもよい。

 1回に飲むジュースの量は、コップ1杯(約200ml)です。朝食はこれだけにします。

 ニンジンとリンゴの割合は、しぼり汁が1対1になるぐらいが理想です。目安は、ニンジン2本とリンゴ1個ですが、大きさや水分量によって違うので、何度か試しながら、ちょうどいい分量を調整してください。

 レモン汁やショウガ汁、オリーブ油、キャベツのしぼり汁を加えてもいいでしょう。オレンジやグレープフルーツなどのかんきつ類は体を冷やすので、あまりお勧めしません。

 ジュースを飲むと体が冷えるという人は、湯せんして人肌程度(40度前後)に温めてもけっこうです。ただし、それ以上熱くすると、成分が変化してしまうので、注意してください。

 飲み方も大事です。ゴクゴク飲むのではなく、一口ずつ、よくかんでから飲みましょう。かむことで、消化器に「これから食べ物が入る」と合図を送るのです。こうした小さなことも、腸の健康につながります。

朝食ニンジンリンゴジュースは腸をきれいにする

 私の診療室では、朝食をニンジンリンゴジュースにする指導と、首と腰に枕をして自律神経を整える治療法で、多くの症状に効果を上げています。簡単に症例を紹介しましょう。

 26歳の男性Aさんは、全身のアトピー性皮膚炎で来院しました。彼は半年で全身のアトピーが消失し、肩こりと腰痛も改善しました。

 42歳のパーキンソン病の男性Bさんは、右ひじが曲がって伸びない状態でした。このかたも、朝食をニンジンリンゴジュースだけにしたところ、ひじが動くようになりました。

 朝食をニンジンリンゴジュースにすることで、腸がきれいになります。病気の有無にかかわらず、ぜひ実践してほしい健康法です。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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