MENU
医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営
自力での痔の治し方!痔を市販の漢方薬で治した女医の体験談

自力での痔の治し方!痔を市販の漢方薬で治した女医の体験談

研修医を務めていた時期、便秘が原因の切れ痔とイボ痔に悩まされました。痔が痛むとき、私は、内服に血行を改善する「桂枝茯苓丸」を、外用には「紫雲膏」という漢方薬を使いました。いずれも、薬局で入手可能です。紫雲膏は、肛門の中にも周りにも塗れる軟膏で、炎症を抑えてくれます。【解説】石原新菜(イシハラクリニック副院長)

解説者のプロフィール

石原新菜
帝京大学医学部卒業後、大学病院での研修を経て、現在、自然医学の泰斗で医学博士の父、石原結實氏が院長を務めるイシハラクリニックで、漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療にあたっている。著書『病気にならない蒸しショウガ健康法』(アスコム)など好評発売中。

相談した父から大量の 腹巻きが送られてきた!

今から10数年前、医学生を経て研修医を務めていた時期は、目の回るような忙しさでした。

 36時間勤務が週に3回あるうえ、勉強で徹夜をする日もあり常に寝不足。親元を離れていたため食生活は乱れ、入浴はシャワーだけ。運動の習慣もなかったので、今より10㎏も重く、締まりのない体形でした。

 そんな不摂生な毎日でしたから、体調が悪く、頑固な肩こりや頭痛に加え、変な動悸もありました。多汗症もひどく、わきの下がびっしょりぬれて服の色が変わるほど。グレーのシャツなど、とても着られません。

 さらに便秘と、痔にも悩まされていたのです。便がかたいため切れ痔になったのでしょう。排便のたびに、ピシャッと肛門が切れて、相当に痛みました。また、外に飛び出すほどではありませんでしたが、イボ痔もありました。

 生理痛もつらく、周期が不順なのを気にしていたら、ついに生理が止まってしまいました。それで初めて、「このままでは子供を産めなくなるかも」という危機感を抱いたのです。

 こうした不調を、父である医師・石原結實に相談したところ「体を冷やす生活を改めるように」と、叱咤されました。加えて、『天才バカボン』のパパがしているような腹巻きが、大量に送られてきました(笑)。

私の不調はいずれも「瘀血」から生じていたもの

 当時の私の不調はいずれも、東洋医学でいう「瘀血」から生じていたものでした。瘀血とは血行の悪さと血液の汚れが、合わさった状態。「汚血」といい換えると、わかりやすいかもしれません。瘀血になる原因は、主に五つあります。

❶体の冷え
❷食べ過ぎ
❸運動不足
❹ストレスの多い生活
❺水分のとり過ぎ

 原因と反対のことを実行すれば、瘀血が改善されるはず。そこで私は、体を温めて、少食を心がけ、スポーツジムに入会し、ストレスは極力避け、水分をとり過ぎないよう注意しました。すると、半年ほどであらゆる症状が治まりました。もちろん、切れ痔やイボ痔とも、サヨナラできたというわけです。

「おケツの痔は瘀血から治す!」

皆さんに、体験者としてアドバイスをしましょう。

 体を温めるのに手っ取り早いのは、なんといっても腹巻きです。24時間着用し、おなか周りを温めることで、腸の動きがよくなり、全身の血流改善に役立ちます。
 腹巻きの上から、腰やお尻にカイロを貼るのも、即暖性があるので効果的です。体を内側から温めることも、忘れずに。

 ニンジンなどのセリ科の食物は体を温める作用があるので、ニンジン2本とリンゴ1個をジューサーでしぼったジュースがお勧めです。そうはいっても冷たい飲み物が苦手な人は、温かい紅茶におろしショウガと黒砂糖を少量加えた、ショウガ紅茶を飲みましょう。
朝食を、これらのいずれかにすると決めれば、自然と食べ過ぎを防ぐことができます。

 運動不足とストレスの解消には、ランニングがとても有効です。私も毎朝、走っています。
 また、水分のとり過ぎは体を冷やしますが、控え過ぎも便秘の元。のどが渇いたら、温かい物を飲むようにしましょう。

 薬の助けが必要なほど、痔が痛むときもあります。私は、内服には血行を改善する「桂枝茯苓丸」を、外用には「紫雲膏」という漢方薬を使いました。
 いずれも、薬局で入手可能です。紫雲膏は、肛門の中にも周りにも塗れる軟膏で、炎症を抑えてくれます。
 ただ、濃い紫色なので、黒色の下着を選んだり、女性ならパンティーライナーを使用したり、工夫をするといいでしょう。

 恥ずかしくて、つい受診をためらいがちな痔の症状。でも、軽症なら自力で治すことも可能です。「おケツの痔は、瘀血から治す!」を合言葉に、生活を改善して、根本的な治癒を目指しましょう。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連記事
肛門(お尻の穴)の痒み、ただれで悩んでいる女性は、非常に多く見受けられます。痒みの原因には、カンジダ菌やイボ痔、切れ痔のケースもありますが、そのほとんどは過剰なお尻のケア(洗い過ぎ、拭き過ぎ)です。医療機関で適切な治療を受ける必要があります。【解説】野澤真木子(医療法人社団桃仁日本橋レディースクリニック院長)
更新: 2018-09-12 14:02:40
さまざまな原因によって、肛門周辺の毛細血管に血行障害が生じ、それが痔を引き起こすのです。そこで、痔の予防、あるいは、痔の症状を和らげるためには、肛門周辺の血行障害を改善することが欠かせません。血流障害を改善することを心がけた結果、ついに切れ痔を克服することができたのです。【解説】日野勝俊(ヒノヘルスオフィス院長)
更新: 2018-09-27 17:58:47
私のクリニックには、便秘や下痢など、さまざまな排便障害を抱えた人が来院します。そのなかで、近年急速に増えているのが、便もれ(便失禁)です。その原因と治療法について解説します。尿もれに比べ、便もれや便失禁という言葉は、あまり聞いたことがないかもしれません。【解説】後藤利夫(新宿大腸クリニック院長) 
更新: 2018-09-09 14:17:02
痔の主原因は便秘です。固くなった便が肛門を傷つけ、それが痔の原因となります。便は、強いアルカリ性の老廃物です。便秘によって肛門が傷つけられると、そこから細菌が入って炎症を起こすのです。痔の予防には便秘を解消することが大切。そこでお勧めは、牛乳にきな粉を入れて飲む、きな粉牛乳です。【解説】平田雅彦(平田肛門科医院院長) 
更新: 2018-07-06 16:09:27
かかとの後ろ側は、肛門付近の尾椎に対応しています。「尾椎」の反射区は肛門と関係が深く、押すと痛みを感じたり(圧痛)、角質が厚くなったりしているときは痔になっていることがたいへん多いと言えます。切れ痔やイボ痔ではなくても、排便時の痛みなどの症状が現れがちです。【解説】市野さおり(看護師・リフレクソロジスト)
更新: 2018-07-06 16:09:45
最新記事
これまで、疲労が起きるのは、「エネルギーがなくなるから」「疲労物質が筋肉にたまるから」と考えられてきました。しかし、最新の研究によって、疲労が起きるほんとうの理由は、「自律神経の中枢である、脳がサビつくから」ということが、わかっています。【解説】梶本修身(東京疲労・睡眠クリニック院長)
更新: 2019-05-23 18:00:00
私は、これまで40年以上、タマネギをはじめとする、ネギ属の機能性成分を研究してきました。そこでタマネギには、確かに血液をサラサラにする働きがあるということが明らかになったのです。【解説】西村弘行(北翔大学・北翔大学短期大学部学長/東海大学名誉教授)
更新: 2019-05-22 18:00:00
見たいものにピントを合わせる「目の調節力」は25歳を過ぎる頃からどんどん低下し、30代後半から近くが見えづらくなる老眼になってきます。目の疲れや調節力の低下を改善するためにお勧めなのが、目の周囲を温める「温熱療法」です。私は、温熱療法の効果を多くの実験で確認しています。【解説】高橋洋子(みたにアイクリニック院長)
更新: 2019-05-21 18:00:00
「脊柱管狭窄症」「椎間板ヘルニア」などの改善のために行われる従来の脊椎手術は体への負担が大きく、後遺症が生じることもあります。そうした中、後遺症をほとんど残さない、新たな手術法が注目されています。【解説】白石健(東京歯科大学市川総合病院整形外科教授)【取材】山本太郎(医療ジャーナリスト)
更新: 2019-05-20 18:00:00
頭痛、肩こり、腰痛、生理痛、耳鳴り、めまい、うつ、眼瞼けいれん、味覚障害、高血圧、逆流性食道炎──。一見、脈絡なく感じられるこれらの症状は、実は「食いしばり」が元凶となって起こっているという共通点があります。患者さんたちに、私は「10秒、口を開けるくせをつけてください」とアドバイスをしています。【解説】吉野敏明(誠敬会クリニック銀座院長)
更新: 2019-05-19 18:00:00

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt