一晩に7回トイレに起きることも!
私は今年で84歳になります。頻尿体質になったのは、60歳ごろにひどい更年期障害に襲われたのがきっかけです。以来、20年以上も悩まされてきました。
頻尿の症状が出るのは、夜間だけです。就寝したあとに、尿意で目が覚めてしまいます。たいていは一晩に4回くらい、多いときには7回もトイレに立ったことがありました。
ここまで頻繁に起きると、熟睡できず、疲れも取れません。日中に睡魔に襲われることも、たびたびでした。
残尿感にも悩まされていました。用を済ませてもスッキリと出し切れていない、不快な感じがするのです。
もちろん、ずっと手をこまねいていたわけではありません。市販の薬や漢方薬など、夜間頻尿に効くという療法はいろいろ試しました。しかし、いずれも大した効果が出なかったので、中止していました。
「足の甲にテープを巻く」という方法を知ったのは、おそらく1年ほど前の、『壮快』の記事だったと思います。
なんでも、足の甲には動脈から静脈に抜けるバイパス血管があり、そこにテープなどをややきつめに巻くことで、足先の血流が改善するのだそうです。冷えが取れ、むくみやだるさ、静脈瘤にも効果的とのこと。
冷えやむくみが頻尿の一因になると知っていたので、それならきっと、自分の夜間頻尿にも効くかもしれないと思い、早速試すことにしました。
「足の甲巻き」のやり方

わずか1ヵ月で夜中のトイレが1回に!
まず薬局で購入したのは、伸縮性のあるテープです。これを、足の甲に巻いてみました。記事には「入浴時以外は巻いていてOK」とあったので、そうするつもりでいたのですが、私が買ったテープは緩みやすく、長時間巻いておけません。
そのことに気づいてから、今度は足首固定用のサポーターを買ってきました。記事中に「サポーターで代用も可」と書いてあったので試したものです。これなら長持ちするし、一日中、巻いていることができます。
こうして毎日続けていたところ、夜中に起きる回数が、徐々に減少。始めてわずか1ヵ月ほどで、夜中のトイレが1回で済むようになったのです。
夜間頻尿の改善に加え、気になっていた残尿感もすっかりなくなり、これは足の甲を巻いたおかげにちがいないと、効果を実感しました。半年ほど前からは足の甲を巻くのをやめましたが、それでも、夜間の排尿回数は1回のまま。不眠も解消し、熟睡できて大助かりです。
あれほど長いこと悩み、万策尽きたとあきらめかけていた夜間頻尿。それがこれほど簡単に、早期に治るとは、驚かされました。たまたま、この方法が私に合ったからかもしれませんが、とにかく治ったことにはちがいなく、感謝しています。
足のむくみが原因の夜間頻尿に有効(サトウ血管外科クリニック院長 佐藤達朗)
渡辺さんが読まれたのは、私の記事でしょう。足の甲を包帯などで巻いて圧迫することで、動脈と静脈の抜け道になっている血管をふさぎます。すると、足の甲のアーチ状静脈に動脈血が抜け出さなくなり、血流が改善。足のむくみが原因の夜間頻尿に、効果を発揮します。
むくみが取れるにつれ、一時的に頻尿になることもありますが、心配せず続けてください。