解説者のプロフィール
おいしくて強力な食べる目薬「クコの実」

中医学に基づいた食養生法である「薬膳」。
薬膳には、「特別な食品が必要」「知識や調理が難しそう」といったイメージを抱く人が多いのではないでしょうか。
私も、かつては薬膳をそのようにとらえていました。
私は大の韓国ドラマファンなのですが、韓国の時代劇には、あるときは薬に、あるときは毒になる料理やお茶が頻繁に登場します。
これらも広い意味で薬膳だと知ったときは「おもしろそうだけれど、やっぱり難しそう」と思ったものです。
しかし、本来、薬膳は私たちがふだん食べている身近な食品で作れる料理です。
食材の特性を知り、適切に組み合わせることで、不足を補い、過剰なものを抑えて、そのときどきの体調を整えるのに役立てることができるのです。
それを知ったのは、6年ほど前にアナウンサーとして仕事をさせていただいた、薬膳を取り上げた番組での取材がきっかけでした。
関心を持った私は、その後薬膳を学び、さまざまな薬膳を自分でも作ったり、教えたりするようになりました。「クコの実酢」も、その一つです。
クコの実とは、杏仁豆腐や中華のおかゆのトッピングでよく見かける、赤い小さな実です。
漢方や韓方(韓国の伝統医学)では、クコの実の働きは「明目」とされ、視力を高めたり、目の疲れを取り去ったり、体を潤したりすると考えられています。
美肌効果が高くアンチエイジングに役立つスーパーフード!
韓国では、伝統茶や参鶏湯にクコの実が使われていて、中高年はもちろん、幅広く親しまれています。
クコの実は、ゴジベリーと呼ばれ、美肌効果が高くアンチエイジングに役立つスーパーフードとして、有名な女優さんやモデルさんが愛食していることから、このところ欧米でもブームになっています。
クコの実酢は、このクコの実を、リンゴ酢とハチミツに漬けたものです(作り方は下にあります)。
クコの実は、それ自体でも「食べる目薬」とも呼ばれるほど、体の血液を補う働きがあります。そこに、粘膜を含めた体の水分と元気を補うハチミツ、血の流れをスムーズにして体のすみずみにまで栄養を届けるリンゴ酢を組み合わせたクコの実酢は、おいしくて強力な「食べる目薬」だと言えるでしょう。
クコの実酢は、もう2年近く、1回につき大さじ1杯程度の量を食べています。
甘酸っぱいクコの実酢は、ヨーグルトやチーズなどの乳製品ととても相性がよいです。酸味を生かして、サラダのトッピングにすると、彩りもきれいで、食卓が華やぎます。
シンプルにお水やお湯、炭酸水などで割っても、ほんのりと甘酸っぱいフレーバーウォーターになり、おいしくいただけます。もちろん実も残さず食べてくださいね。
手元の文字を読むのが苦にならない!
クコの実酢を食べるようになってから、目の調子もよくなってきました。
40代半ばから老眼が始まってきたようで、ここ数年、手元の雑誌や本、資料などの文字が読みづらくなってきた実感がありました。
特に、バスや電車での移動中など薄暗いところでは、てきめんに文字にピントを合わせづらくなります。美容院で雑誌を用意してもらっても、目がつらいのでおっくうになって、敬遠していました。
同じ頃から、目の疲れもつらく感じるようになりました。目がショボショボとし、目の奥がズーンと重たく感じるため、目頭を押さえるのがいつの間にか癖になっていたほどです。
ですが、クコの実酢を食べているうちに、しだいに手元の雑誌や本を読むのが、昔のようにあまり苦にならなくなりました。目の疲れやショボショボ感も、今はほとんど気にならなくなっています。
また、アナウンサーという職業柄、のどの乾燥はもちろん、肌や髪のパサつきはいつも気になります。
クコの実は体を潤してもくれるので、クコの実酢を食べ始めてから、以前より髪のまとまりがよくなり、肌にも透明感が出てきたように感じています。
クコの実酢を食べ始めて半月から1ヵ月で効果を実感!
私の場合、クコの実酢を食べ始めて半月から1ヵ月ほどで、目や肌の調子が変わったのを実感しました。
ただ、効果の現れ方は人によって差があります。私の友人・知人たちもクコの実を食べていますが、早い人は1週間でよい変化を体感しています。
「ショボショボ感が消えて、目が乾きにくくなった」「コンタクトレンズ使用時のシバシバ感が軽くなった」「老眼がつらくない」「お通じがよくなった」といった声がありました。
クコの実は、スーパーの中華食材や製菓材料のコーナーなどでも売られていますが、少量入りの小袋だとちょっと割高かもしれません。
ドライフルーツで、日持ちもしますから、ある程度まとめて購入したほうが、お得です。
私は、いつもインターネットの通販で500g入りの大袋を購入しています。
クコの実酢以外にも、お茶に浮かべたりご飯に炊きこんだりとクコの実をいろいろな形で利用しているため、年に2袋(1㎏)以上は優に食べていると思います。
甘酸っぱいクコの実酢は、おいしく楽しみながら食べ続けることができます。目、肌、髪を若々しく保ちたいかたは、ぜひお試しください。

「目、肌、髪の若返りにお勧めです」と坪内さん
視界良好になる「クコの実酢」基本の作り方

クコの実酢のお勧めの食べ方

坪内千恵子
フリーアナウンサーとして、「レディス4」「L4YOU」(テレビ東京)、「プロ野球ニュース」(フジテレビTWO)などで長年活躍。取材で出合った薬膳に興味を持って学び始め、薬膳で自らの花粉症を克服。薬膳研究家としても活躍の場を広げている。薬膳コンシェルジュ協会認定講師、薬膳コンシェルジュ、薬膳茶エバンジェリスト。韓国「東医宝鑑アカデミー」認定KOREANティーセラピスト。