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【おやすみ前の新習慣】「寝たままできる快眠ヨガ 」脊椎を整え細胞修復を促すヨガポーズ4選

【おやすみ前の新習慣】「寝たままできる快眠ヨガ 」脊椎を整え細胞修復を促すヨガポーズ4選

私は生まれつき頸椎脊柱管狭窄症という病気で、脊椎の中の管が一部狭くなっています。少しのことで首や肩がこり、頭痛が起きます。こりや痛みがひどいと眠れなくなるほどでしたが、ヨガをしたら体がスーッと軽くなったのです。患者さんにもヨガを取り入れた運動指導を進めています【解説】橋本和哉(はしもと内科外科クリニック院長・医学博士)

解説者のプロフィール

橋本和哉
1957年生まれ。88年、大阪大学医学部大学院修了。大阪府立病院神経内科診療主任、吹田市立吹田市民病院内科・神経内科医長などをへて、2002年に現職。内科、神経内科、漢方などを専門とし、臨床にヨガをとり入れて高い成果をあげている。日本神経学会専門医、日本東洋医学専門医、日本内科学会認定医。NPO法人「癒しと健康ネットワーク」理事長。「治りにくい病気が治る『寝ヨガ』DVDブック」(マキノ出版)「健康と若さを取り戻す医療ヨガ」(春秋社)など著書多数。新刊『医師がすすめる「おふとんヨガ」』(小社刊)が12月16日刊行。

眠れないほどの頭痛や肩こりが楽になった

「ヨガ」と聞いて、皆さんはなにをイメージしますか? ヒゲをはやした仙人のような人が空中浮遊している光景。あるいは、体の柔らかい人がアクロバティックなポーズをとる姿。ハリウッド女優が実践するおしゃれなライフスタイルでしょうか。

 しかしヨガの本来の目的は、空中浮遊でもアクロバットでもありません。4~5世紀頃にインドで書かれたとされるヨガの原典、『ヨーガ・スートラ』には、「ヨガとは心を穏やかにすること」とあります。
 誰でも体の状態が悪いと、心穏やかでいられません。そのためヨガでは、まず体を整えるために、運動をするのです。つまりヨガの醍醐味は、難しいポーズをとることでなく、心の平安を得ることなのです。

 私がヨガを知ったのは、もう20年以上前。偶然知り合ったヨガの先生に、興味本位で教えてもらったのがきっかけでした。

 私は生まれつき、頸椎脊柱管狭窄症という病気で、脊椎の中の管が一部狭くなっています。そのため、少し長い時間、本を読んだりパソコンを使ったりしていると、首や肩がこり、頭痛が起きます。こりや痛みがひどいと、眠れなくなるほどです。それがヨガをしたら、体がスーッと軽くなり、それらの症状が楽になったので、驚きました。

寝たまま行うヨガは 安全、手軽、脊椎にいい

 そんなきっかけから、クリニックの患者さんにヨガをベースとした運動指導を勧めるようになったのは、2004年のことです。しかし患者さんの中には、パーキンソン病などの深刻な運動障害があり、立ったり座ったりするヨガの動きが危険というかたも少なくありませんでした。そのため私が指導するヨガは、だんだん寝たままできる動きが中心となっていきました。

 そうして思いついたのが、ふとんの中で寝たままでもできる、「おふとんヨガ」です。運動の苦手なかたや運動障害のあるかたも、安全に、簡単に実践できます。ヨガをしながら、寝落ちてしまってもかまいません。
私自身も、寝る前に実践しています。準備不要で手軽ですし、目覚めると心も体もスッキリします。

 おふとんヨガには、安全さ、手軽さ以外に、もう1つ重要なメリットがあります。それは、立つよりも横になるほうが、脊椎が伸びやすく、矯正しやすい点です。

 デスクワークばかりで、体をあまり動かさない現代人は、脊椎周辺の筋肉が衰え、脊椎が歪みがちです。
 脊椎が歪んでネコ背になると、胸部にある心臓や肺が圧迫され、深く呼吸できなくなります。そうして血液やリンパ液の流れが滞ると、老廃物や邪気(※)が放出されず、新鮮なエネルギーが入ってこないので、さまざまな不調が発症します。

 また脊椎の中には、脊髄という器官があります。脊髄には自律神経の中枢があり、自律神経はそこから枝分かれして全身に分布します。脊椎が歪むと、自律神経の伝導異常が起きると考えられます

 おふとんヨガには、脊椎を効果的に矯正する動きが取り入れられています。このことこそ、多くのかたがおふとんヨガで不調を改善されている大きな要因だと、確信しています。

※不安、怒り、嫉妬、イライラなどのマイナスの感情を持つ、あるいはそういった感情を他者から受け取ると発生する、マイナスのエネルギー。
健康であれば適切に放出されるが、疲労などによって体内に蓄積すると、病気や不調が引き起こされる。

「おふとんヨガ」のやり方

(1)腹式呼吸

(2)仰向けガッツポーズ

(3)うつぶせひねり

(4)くつろぎのポーズ

手足の指先から邪気を放出できる

 おふとんヨガを実践するうえで、たいせつなことが2つあります。

①呼吸とともに動く
 今回ご紹介するヨガは、すべて腹式呼吸をしながら行います。
 息を深く吸い、ゆっくり長く吐きながら体を動かすと、心身のリラックスをつかさどる副交感神経が優位になります。ストレス過多で交感神経優位に傾いてしまいがちな自律神経のバランスが整います。

②手足の指先に意識を向ける
 手足の指は、血液やリンパ液が流れにくく、特に足の指先は、靴下や靴の中で縮こまって硬くなりがちです。末梢の循環が悪いと、必然的に全身の循環も滞ってしまいます。

 手足の指に意識を向け、グーパーさせると、末梢の血流が回復し、全身の循環が促されます。指先は脳にも直結しているため、指のグーパーは脳活性や老化防止にも有効です。

 また指先は、循環が滞ることによって邪気がたまりがちです。指先をパーにすると、邪気が放出できます。その指を今度はグーにすると、いい気を蓄えられます。邪気の代わりにいい気を取り込めれば、慢性的なストレスも抜けるので、自律神経のバランスの乱れも改善します。うつ病や精神不安などにも、いい影響がもたらされるでしょう。

寝る前に行うと細胞の修復力がアップ

 おふとんヨガは、基本的には夜、就寝前に行います。心身がリラックスし、快眠効果を実感できるでしょう。朝の目覚めもよくなります。

 また、おふとんヨガで血液やリンパ液の流れをよくしてから眠ると、寝ている間の細胞の修復力が高まるので、病気の予防にもなります。

 朝、起床後にも行うと、1日を気持ちよくスタートできます。通常、寝ている間は体をあまり動かさないので、起床直後の血液やリンパ液の流れは滞りがちです。「朝は体の硬さや痛みを感じやすい」「朝は動作がスムーズでない」というかたが多いのは、そのためです。しかし、ヨガで循環を整えてから体を起こせば、朝の動作が楽になります。

 うつ気味のかたであれば、朝のヨガで気分がスカッとすると、外に出ようという気持ちも湧くのではないでしょうか。「ガッツポーズ」は、心身にエネルギーを満たすので、特にお勧めです。

 病気の有無、大小にかかわらず、毎日を快適に過ごすための簡単な健康法として、多くのかたに実践していただきたいと思います。個人差はありますが、最低でも週1~2回を目安に行うといいでしょう。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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