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医師が解説!タオルで首を温めて冷え症を改善!

医師が解説!タオルで首を温めて冷え症を改善!

年を取ってから、首がこったり痛くなったりしてきたかたは多いでしょう。原因は、加齢による筋肉や骨の衰え。だいたい5㎏程度の頭を私たちは骨や筋肉によって支えています。しかし、骨や筋肉は、年齢とともにどうしても衰えてくるもの。すると、重力に負け、稲穂のように前に垂れてくるのです。【解説】富永喜代(富永ペインクリニック院長) 

解説者のプロフィール

富永喜代
2008年、愛媛県松山市に「痛みで苦しまない人生を、医学の力で導く」を使命とした富永ペインクリニックを開設。独自の治療法が話題を呼び、全国から患者が訪れる。『the rubber-tube stretch こりトレ』(文藝春秋)、『気力を奪う「体の痛み」がスーッと消える本』(アスコム)など、著書多数。

年をとると首が太くなり血流悪化

 年を取ってから、首がこったり痛くなったりしてきたと感じているかたは多いことでしょう。その原因は、加齢による筋肉や骨の衰えにあります。

 人の頭はだいたい5㎏程度あり、それを私たちは骨や筋肉によって支えています。しかし、骨や筋肉は、年齢とともにどうしても衰えてくるもの。すると、重力に負けて、頭がだんだん稲穂のように前に垂れてくるのです。

 その状態では困るので、体は今度は頭を無理して引き上げようとします。このとき、首の筋肉が収縮し、太くなります。これは、漫画の『ポパイ』の力こぶのような状態です。その状態が続くと、筋肉の間を通っている血管が、力が入って太くなった筋肉に圧迫されてしまうのです。

 その結果、首周辺の血流の悪化を招くことになります。乳酸など、痛みの原因となる物質がたまってきて、首のコリや痛みにつながるのです。

 首にコリや痛みがあると、体の諸機能を調整している自律神経のバランスも乱れてきます。自律神経には、体を活動モードに導く交感神経と、体を休息モードに導く副交感神経の二つがあり、両者がバランスよく保たれることによって、私たちの健康は維持されています。

 しかし、首のコリや痛みは、自律神経の交感神経を常に優位な状態にします。交感神経は血管を収縮させるので、ますます血液循環は阻害され、コリや痛みが悪化するだけでなく、冷えも招くのです。

 さらに、慢性的に交感神経が優位になると、体は緊張状態が続き、心臓にも過度な負担がかかります。その結果、血圧や血糖値の上昇、代謝の低下につながります。すなわち、高血圧や糖尿病、高コレステロールの誘因にもなるのです。

首を温めれば 効率よく全身が温まる

 自律神経の乱れによる影響は、それだけではありません。免疫力が低下するため、カゼをひきやすくなったり、だるくなったりといった不定愁訴も生じます。加えて、記憶を司る脳の海馬にも影響し、集中力の低下や物忘れなども引き起こしかねません。

 では、首のコリや痛みを解消し、自律神経の乱れによる体の不調を改善するには、どうすればよいのでしょうか。それには、首の筋肉を緩め、血流を改善することが非常に重要です。そして、その方法としてお勧めなのは、首を温めることです。

 といっても、カイロなどで熱を加える必要はありません。首を温めるには、タオルやストールを巻いたり、ネックウォーマーを着用するだけでじゅうぶんです。

 首の皮膚のすぐ下には、太い動脈が通っています。ですから、タオルなどを巻くだけで体の熱放散が防げて、体が温まり、血行の促進につながるのです。熱を加えないので安全で、のぼせる心配もありません。

 また、心臓から出た血液は動脈を通って末梢に流れるので、首を温めると温かい血液が全身に巡り、体全体を効率よく温めることにも役立ちます。夏の冷房による冷えに悩む人も、試してみてください。

 タオルやストールの素材は、自分の好みで選んでいただいてかまいません。私は家やクリニックの中では、よく綿のタオルを巻いて過ごしています。外出時には、ちょっとおしゃれをして、麻のストールを巻いています。

 また、就寝時は、首が締まったり、圧迫感が熟睡の妨げになったりする恐れがあるので、巻かないほうがいいでしょう。どうしても冷えが気になる人は、ハイネックの肌着を着るのをお勧めします。

 ぜひ、皆さんも日ごろから首を温めるようにして、健康で快適な毎日をお過ごしください。

首タオルのやり方

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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