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突然の膝の痛みは【温めるが正解】ひざ痛は冷湿布より温湿布(カイロ)が効果

突然の膝の痛みは【温めるが正解】ひざ痛は冷湿布より温湿布(カイロ)が効果

皆さんは、ひざが痛くなったとき、どのように対処していますか?患部を冷やしたり、湿布を貼ったりすることが多いのではないでしょうか。しかし、これは大きな間違いです。そんなことをしても、ひざ痛は改善しません。【解説】坂井学(坂井医院院長)

湿布は血行が悪化し痛みが増大する!

 皆さんは、ひざが痛くなったとき、どのように対処していますか? 患部を冷やしたり、湿布を貼ったりすることが多いのではないでしょうか。
 しかし、これは大きな間違いです。そんなことをしても、ひざ痛は改善しません。それどころか、炎症を長引かせ、痛みを悪化させる原因になるのです。

 通常、整形外科などでは、痛みの原因を関節の変形と考えます。ひざなら変形性ひざ関節症、股関節なら変形性股関節症です。ひざ痛の場合は、ひざの軟骨がすり減って、変形することで起こるとされています。
 もちろん、大きな変形で痛む場合もあります。しかし、それはごく少数の例外にすぎません。痛みのほとんどは、「筋肉のダメージ」が原因なのです。

 それでは、痛みがどのようなときに現れて、どうやって治っていくのか、順を追って説明しましょう。

❶ケガ、関節の誤った使い方、ストレス、誤った生活習慣などが原因で、血液循環が低下し、筋肉がダメージを受ける。

❷ダメージを修復しようと、体内で、プロスタグランジンというホルモンの分泌が増加する。

❸プロスタグランジンの作用で血液循環がよくなる。しかし同時に、炎症や、炎症に伴う腫れや痛みが生じる。

❹ダメージの修復が終わって血液循環も平常に戻り、炎症や痛みが治まる。

 このように、痛みは、筋肉のダメージを修復しようとする現象なのです。
 その途中で、湿布を貼って患部を冷やしてしまうと、無理やり炎症を抑えることになります。湿布には、冷感と温感がありますが、どちらにも強力な消炎鎮痛剤が含まれ、血行を悪化させる働きがあります。

 つまり、湿布は血行を悪化して修復を遅らせ、痛みを増大させる原因になるのです。
 私は、整形外科医としての長年の経験から、湿布で冷やしても、患者さんの痛みが増大したり、再発したりすることに疑問を抱いていました。

 そこで、痛みの根本的な原因を考え直すとともに、さまざまな療法を学びました。そして、たどりついた結論が、「痛みの解消には、体を温めることが大事」ということでした。

 そして現在、当院で活用しているのが「使い捨てカイロ」です。痛みが生じている患部をカイロで温めることで、さらに血液循環を促します。すると、筋肉のダメージの修復が早まり、痛みが解消できるのです。

ネット型包帯でカイロを固定すると良い

使い捨てカイロを、痛む場所に貼るだけ!

 使い捨てカイロを利用した療法は、とても簡単です。痛む場所に、使い捨てカイロを貼るだけでかまいません。
 カイロは、ドラッグストアなどで購入できます。低温ヤケドのおそれがあるので、使用する際は、商品の注意書きをよく読みましょう。

 カイロは、朝から夜まで1日中貼り続けてください。ただし、就寝中は、低温ヤケドの危険があるので外しましょう。そして、翌朝、新しいカイロを貼ってください。

 なお、カイロを貼ると、一時的に痛みが増す場合がありますが、これは修復の進行が促された結果です。我慢できる程度であれば、カイロを貼り続けてください。
 また、皮膚が弱く、温熱刺激でかぶれたりしやすい人は、服の上から貼るなどの工夫をしましょう。ただし、その際は、サポーターは利用しないでください。サポーターは、ひざ全体をきつく締めてしまい、血液循環が悪くなるからです。

 ひざの場合、よく動かす関節なので、カイロが外れやすかったり、カイロ自体が気になったりすることがあります。そんなときにお勧めなのが、筒状になったネット型の包帯です。この包帯なら、患部をきつく締めることもなく、カイロを固定することができます。

 実際に、使い捨てカイロ療法で、ひざ痛が改善した例をご紹介しましょう。
 Nさん(71歳・女性)は、10年以上、両ひざの痛みに悩んでいました。近所の整形外科に通ったものの、痛み止めの薬を処方されるだけで、根本的な改善にはつながらなかったとのこと。

 そんななか、当院を受診し、生活習慣の指導を受けるとともに、カイロ療法を始めてもらいました。すると、体調全般がよくなり、同時に、ひざ痛も緩和。ひざがよく曲がるようになり、足を引きずらずに歩けるようになったと喜んでいます。
 ほかにも、変形性ひざ関節症と診断されたKさん(82歳・女性)と、Fさん(72歳・女性)も、カイロ療法を始めてから、2~3ヵ月で、ひざの痛みが改善しました。
 ひざ痛の場合は、2~3ヵ月で症状が改善することが多いので、少なくとも2ヵ月間は続けるようにしてください。

温熱療法の大家・坂井学先生

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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