多いのは親指【ばね指】の治し方 手術せずテーピングで治せる!簡単な巻き方を紹介

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指の腱鞘炎(バネ指)は、指の付け根が痛くなるので、指の付け根の関節の使い過ぎが原因と思いがちです。しかし実は、負担がかかっているのは、その一つ指先側にある第二関節です。ここでは、バネ指の原因と症状、テーピングやサポーターによる治し方を紹介します。【解説】高林孝光(鍼灸師・柔道整復師・アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長)


→【産後の腱鞘炎】手首の痛み「ドケルバン病」に関する記事はこちら

指の腱鞘炎「バネ指」の原因と症状

パソコンのキーボードや、スマホの画面操作で指を使い過ぎると、指の腱鞘炎を発症します。
指の手のひら側には、指を曲げる屈筋腱が通っています。
指を曲げるときに腱が引っ張られますが、そのとき、指から腱が浮かないように腱鞘が押さえています。
パソコンやスマホで指を使い過ぎると、腱と腱鞘がこすれ過ぎて炎症が起こり、指の腱鞘炎になります。

腱鞘炎で腱鞘が分厚くなると、腱が腱鞘の中をスムーズに通らなくなり、指を曲げ伸ばしするときに、引っ掛かりを感じるようになります。

症状が進むと、曲げた指を真っ直ぐに戻しにくくなります。曲げた指を伸ばそうとしても、腱が腱鞘の中を通りにくくなっているので、なかなか伸ばせません。
それでも伸ばそうとし続けると、どうにか腱が腱鞘を通過します。
通過した後の動きは正常に戻るので、このときに急に指が一気にピンと伸びてバネが弾けたようになります。
これを「バネ指」といい、指の腱鞘炎の特徴的な症状です。

さまざまな腱鞘炎のセルフケアを網羅した、高林孝光著『腱鞘炎は自分で治せる』(マキノ出版)

バネ指になりやすいのは、親指、中指、薬指。女性に発症しやすい傾向


さらに症状が進むと、指の付け根の腫れがひどくなり、「腫瘤」という米粒のようなコリコリができます。
こうなると指の曲げ伸ばしを自力でできなくなり、曲げた指を伸ばすのに、もう一方の手を使わなければなりません。

私の治療院にも、指が曲がったまま動かないといって駆け込んでくるケースが少なくありません。
自分のもう一方の手で伸ばそうにも、痛みと恐怖感があってなかなかできず、指が曲がったまま来院されるのです。
そのときは、多少痛みがあっても指を伸ばしてあげます。
動かしにくかったり、痛みがあったりするからといって、指を動かさないでいると、拘縮(関節の可動域の制限)を引き起こすことにもなりかねません。

指の腱鞘炎の痛みや腫れは、指の付け根に出るので、指の付け根の関節の使い過ぎが原因と思いがちです。
しかし、実は、負担がかかっているのは、その一つ指先側にある第二関節です。
第二関節を使い過ぎることで、指の付け根にある腱と腱鞘の間で炎症が起こり、痛みや腫れが出てくるのです。

指の腱鞘炎は、すべての指で起こる可能性がありますが、特に発症しやすいのは、親指、中指、薬指です。
また、よく使う利き手に多く、ホルモンの関係で女性に発症することが多いとされています。

指の腱鞘炎(バネ指)のセルフケアのやり方

指の腱鞘炎のセルフケアは、手首やひじの腱鞘炎で行う、「ゆるめて固定する方法」とは違い、「広げて固定」します。
また、腱鞘炎の初期症状の場合と、症状が進んでバネ指が起こっている場合でも、方法が異なります。

初期症状では、指を休ませることが原則です。
特に、指の腱鞘炎は、第二関節を使(曲げ伸ばしする)ことで腱と腱鞘がこすれ合って発症するので、腱と腱鞘のこすれ合いをなくすために、テーピングで第二関節を固定します。

症状がやや進んで、バネ指が起こっている場合は、腱を腱鞘に何度か通し、まずは狭くなっている腱鞘の内腔を広げます。
第二関節を曲げると、腱の腫れた部分が腱鞘の入り口で引っかかり、ロックするので、腱鞘の内腔を広げたら、次のステップで指を伸ばしたままテーピングし、第二関節が曲がらないように固定します。

ぜひ一度、お試しください。
腱鞘炎の痛みのない毎日を取り戻すお手伝いができれば、それに勝る喜びはありません。

高林孝光(アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長)
 1978年、東京都生まれ。東京柔道整復専門学校、中央医療学園専門学校卒業。2016年、車イスソフトボール日本代表チーフトレーナー。上肢のケガが最も多い球技スポーツであるバレーボールの同一大会で、異なるチームに帯同して全国2連覇した、日本初のスポーツトレーナー。

→関連記事【手の甲つまみ】腱鞘炎やバネ指の痛みや症状が改善

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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