MENU
医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営
【正しい歩き方】体幹を鍛えてケガを防ぐ!フォームの矯正法をウォーキングインストラクターが伝授

【正しい歩き方】体幹を鍛えてケガを防ぐ!フォームの矯正法をウォーキングインストラクターが伝授

歩くことは、誰に教わることなく自然と身についた動作なので、自己流で歩いているかたがほとんどだと思います。そのせいか、ガニ股や内股、前傾・後傾姿勢など、歩き癖がついてしまっているかたを多く見かけます。【解説】君塚正道(ウォーキングインストラクター)

解説者のプロフィール

君塚正道
1979年、静岡県生まれ。国士舘大学体育学部卒業。中学・高校保健体育教諭免許取得。競歩の国体選手として活躍。現在、ウォーキングインストラクターとして年間1000人以上の体づくりを指導している。講演をはじめ、雑誌・テレビ・ラジオ等でも活躍中。

「歩き癖」を直すと心も体も健康になる

 ふだん、自分がどのような歩き方をしているか、気に留めてみたことはありますか? 歩くことは、誰に教わることなく自然と身についた動作なので、自己流で歩いているかたがほとんどだと思います。そのせいか、ガニ股や内股、前傾・後傾姿勢など、歩き癖がついてしまっているかたを多く見かけます。

 癖のある歩き方で、長時間・長距離を歩くと、疲れやすかったり、ひざや足首などの関節を痛めたり、転倒したりする可能性も高くなります。無理な動作を繰り返せば繰り返すほど、ケガや病気になるリスクが高まります。

 私自身、競歩の選手時代にひざを痛め、ケガに悩まされた経験があります。当時は、どうしようもなく落ち込み、心の元気まで失いました。

 そして、通院やリハビリだけでなく、日常の姿勢と歩き方を見直し、少しでも余計な負担がかからない体によい歩き方を探求し続けた結果、ひざの痛みが消え、心身ともに元気を取り戻しました。
 歩きを見直したおかげで、走りまで速くなったのは自分でも驚きました。

体を3つのパーツに分けて考える

 ここでは、楽に、速く、長く歩くための正しいフォーム作りについて解説します。
 そのポイントは、上半身・下半身・体幹の3つに分けて、歩きの質を高めることです。それぞれの動きを改善し、歩行技術を高めるウォーキングエクササイズを紹介します。

 これを続けることで、例えば、肩や背中など上半身に柔軟性が生まれ、スムーズな腕振りができるようになります。そして、連動する体幹(ウエスト周り)が動くようになり、エクササイズ効果がアップします。
 また、下半身も歩幅が自然と広くなるなど、全身を効率よく使える歩き方に変化していきます。

 このように、ただ歩くのではなく、正しいフォームでウォーキングを行うことで、脂肪燃焼や筋力アップなど、多くの運動効果が期待できます。

 体の機能を生かした、無理・無駄のない歩き方は、見た目にもかっこうよく、美しいだけでなく、健康や美容にもプラスになります。せっかく歩くのであれば、1歩1歩の質を高める歩き方を実践してください。

まずは準備運動

 寝起きや運動不足の人は筋肉や関節が固くなっています。ですから、歩く前には準備運動を行いましょう。歩いた後も同じ運動を行っておくと、ケガの予防になり、疲れも残りにくくなります。

歩くフォームを上半身・下半身・体幹で改善

 日常の歩行でも、速歩きでも、正しい姿勢で立つことがたいせつです。正しい姿勢とは、背すじをピンと伸ばし、しっかり胸を張ることだと思われがちですが、そのように筋肉が緊張するような姿勢を長く保つことは、肩や腰のこりの原因にもなります。
 私が指導しているのは、体の力を抜き、足首の真下に重心が来るように、体の軸を意識した姿勢です。横から見たときに、耳・肩・腰・ひざ・足首が一直線に並ぶようなイメージで、リラックスして立ちましょう。

腕を後ろに振ることを意識して、歩くフォームを矯正

体を支える脚でしっかり立つ

骨盤をひねりながら足を出す

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この記事のエディター
関連するキーワード
関連記事
熱中症は7月8月の日中に最も多く見られます。熱中症は、乳幼児から高齢者まであらゆる年代で起こる病気です。なかでも高齢者は重症化する場合が多いのです。また服薬や持病のある方も熱中症にかかりやすいリスクがあるといえるでしょう。【解説】大澤直人(高知大学医学附属病院老年病・循環器内科)
熱中症は私たちの日常生活の中での注意や工夫で予防することができます。たとえば、服装です。また、水分補給についても、実は「水分」だけを補給するのではいけません。そのほかに、エアコン等の空調の使い方のコツなどをご紹介します。【解説】大澤直人(高知大学医学附属病院老年病・循環器内科)
これまで、疲労が起きるのは、「エネルギーがなくなるから」「疲労物質が筋肉にたまるから」と考えられてきました。しかし、最新の研究によって、疲労が起きるほんとうの理由は、「自律神経の中枢である、脳がサビつくから」ということが、わかっています。【解説】梶本修身(東京疲労・睡眠クリニック院長)
症状の原因ははっきりとはわかりませんが人工透析を行う人には老若男女問わずよく現れるものです。これに薬で対応しようとすると体にもっと大きな負担がかかってしまいますし、副作用も心配です。少しでも患者さんの体に負担をかけずに症状をやわらげるのに「手のひら押し」が有効だと思っています。【解説】佐藤孝彦(浦安駅前クリニック院長)
東洋医学には五行思想というものがあり、人の体に起きるあらゆることは五臓につながっていると考えられています。涙がすぐに出るのは、「憂い、悲しむ」感情からです。 これは、五臓の中の「肺」の弱りから発する感情です。肺が弱い体質、もしくは肺が弱っているのかもしれません。【解説】田中勝(田中鍼灸指圧治療院院長)
最新記事
熱中症は7月8月の日中に最も多く見られます。熱中症は、乳幼児から高齢者まであらゆる年代で起こる病気です。なかでも高齢者は重症化する場合が多いのです。また服薬や持病のある方も熱中症にかかりやすいリスクがあるといえるでしょう。【解説】大澤直人(高知大学医学附属病院老年病・循環器内科)
熱中症は私たちの日常生活の中での注意や工夫で予防することができます。たとえば、服装です。また、水分補給についても、実は「水分」だけを補給するのではいけません。そのほかに、エアコン等の空調の使い方のコツなどをご紹介します。【解説】大澤直人(高知大学医学附属病院老年病・循環器内科)
手洗いの時間の目安は、おおよそ30秒。次のような手順で洗っていくと、少なくともそれくらいの時間が必要であることが実感できるでしょう。
新型コロナウイルスには、まだ特効薬やワクチンはなく、感染しないための予防法を徹底することが重要です。自分一人ひとりができる感染症対策のポイントをチェックしてみましょう。
コンブを水に漬けて冷蔵庫で10日ほど発酵させ、乳酸菌と酵母を培養する「コンブ酵母」が話題になっています。コンブ特有のにおいが軽減し、旨みが濃くなるので、そのまま飲んでも、料理に使ってもよし!食生活に取り入れる人が急増中です。コンブ酵母の作り方と、コンブ酵母の活用レシピをご紹介します!【レシピ】COBOウエダ家

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt
get_app
ダウンロードする
キャンセル