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【医師解説】疲労回復!呼吸が楽になり不眠症が改善!

【医師解説】疲労回復!呼吸が楽になり不眠症が改善!

肋骨のすきま押しが健康効果をもたらすのは、ガンの患者さんに限りません。多忙でストレスに満ちた生活を送る現代人は、呼吸が浅い傾向にあり、背中が常に重苦しいと感じる人が少なくありません。ぜひお勧めしたいセルフケアです。【解説者】班目健夫(青山・まだらめクリニック院長 自律神経免疫治療研究所所長)

肺の不調と背中のコリは関連性がある

背中のコリは、筋肉疲労が原因とは限りません。
動悸、息切れ、ぜんそく、COPD(慢性閉塞(へいそく)性肺疾患。肺の機能が低下し呼吸が困難になる病気)などを訴える人は、たいてい背中にコリが出るのです。
肺の不調と背中のコリは、関連性があると考えられます。

また、不眠、全身疲労に悩む人も、背中の広範囲にコリが見られます。
そんな患者さんの肋骨のすきまを探ると、押すと痛い部分や、不快に感じるところが見つかります。

その部分のちょうど裏側に当たる背中の筋肉が広範囲に固まり、血流が悪くなっているのです。
肋骨のすきまから肋間筋のコリをほぐすと、背中の筋肉が緩みます。

筋肉の緊張が取れると血流がよくなると同時に、肺への圧迫も緩和するので、呼吸器の機能が改善します。
筋ほぐしを毎日行うことで、前述した呼吸器の諸症状が改善するでしょう。
また、深い呼吸ができるようになると、ぐっすり眠れるようになり、全身疲労からも解放されます。

55歳の女性Bさんは乳ガンの手術後、抗ガン剤治療を行っており、副作用の軽減を希望して来院。
お灸で治療をし、自宅で肋骨のすきま押しをするようにアドバイスしました。

すると、背中の猛烈なコリや全身の疲労感が軽減し、体調が上向いてきています。

肋骨のすきま押しが健康効果をもたらすのは、ガンの患者さんに限りません。
多忙でストレスに満ちた生活を送る現代人は、呼吸が浅い傾向にあり、背中が常に重苦しいと感じる人が少なくありません。

ぜひお勧めしたいセルフケアです。

肋骨のすきま押しのやり方

解説者のプロフィール

班目健夫
1954年、山形県に生まれる。1980年、岩手医科大学医学部卒業後、同大学院進学、第一内科入局。
1984年、医学博士号取得。2004年より東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック講師。
2011年、青山・まだらめクリニック自律神経免疫治療研究所を開設。
西洋医学の専門領域は内科、肝臓学、消化器内科。西洋医学と東洋医学のいいところを取り入れた統合医療を実践している。

●青山・まだらめクリニック
https://www.dr-madarame.com/

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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