咳が止まらない時に【このツボ】喘息にも効果 薬が効かない息苦しさと発作が改善

咳が止まらない時に【このツボ】喘息にも効果 薬が効かない息苦しさと発作が改善

呼吸器系の症状を訴える患者さんに、私が勧めているのが、ツボ刺激です。止まらない咳、長引く咳、治りにくい喘息の発作に有効なツボは2点。孔最と中府です。私自身も、子供も、ぜんそくに悩まされたことがありますが、ツボ刺激を集中的に実践したところ、半年ほどの間に発作が出なくなりました。【解説】鈴木秀寿(宝寿堂鍼灸治療院院長)


肺に気を通し酷使した呼吸筋の緊張をほぐす

呼吸器系の症状を訴える患者さんに、私が勧めているのが、ツボ刺激です。
長引くセキや、治りにくいぜんそく発作に特に有効なツボは2点。

孔最と中府です。
(刺激のやり方とツボの位置は、下記『ツボの2点押し』の図解参照)。

東洋医学では、一種の生命エネルギーである「気」の通り道を経けい絡らくといいます。
体中を巡る経絡には、それぞれ、かかわりの深い臓器や器官があります。

例えば、肺経という経絡は、肺と密接な関係があります。
肺経上にあるツボを刺激すると気の流れが改善し、肺の働きが整います。

そして孔最も中府もこの肺経に属するツボなのです。
孔最の「孔」という字は、穴や、すきまを表します。

「最」は、最も優れているという意味。
つまり、孔こう最さいは、肺に気を通す特効ツボというわけです。

一方、中府は、鎖骨の下にあります。
中は「当たる」、府は「集まる」ということ。

つまり、肺経の気が集中するのがこのツボです。
激しいセキは呼吸筋を酷使し、緊張させます。

すると、胸や背中にコリが生じて、血流が悪化します。
中府への刺激は、これらの筋肉の緊張をほぐし、付近の血流も改善するので、セキや息苦しさなどを軽快させるのです。

呼吸器系の機能が弱い人は、これらのツボを日常的に刺激することで、予防効果が期待できます。
入浴後の体が温まったタイミングや、就寝30分前などに、毎日行ってください。

特にぜんそくの人は、寝入りばなや睡眠中にセキ込むケースが多いので、これらのツボへの
刺激を就寝前に行うことで、発作が起こりにくくなります。

また、実際にセキが出て止まらない、息切れ感があり胸苦しい、といったときにも、これらのツボを刺激してください。
即時に症状が和らぐので、大変重宝します。

急性の症状緩和のために行う場合は、押す回数を増やして、しっかりと刺激すると効果が増強されます。

呼吸器系症状に特効!ツボの2点押し

●孔最
ひじの内側のシワから、手首のシワまでの長さを3等分し、図中のAから、指幅1本分ひじに近く、腕幅の中央よりも、指幅2本分、親指側寄りの位置。

●中府
鎖骨の下端を首から肩のほうにたどっていくと、へこみがある。そこから指幅1本分下がったところ。

※いずれも、押すと痛みがあり、ズンと響くように感じるところを探す。

やり方

(1)右腕の孔最に左手の親指を当て、息を吐きながらグーッと押し込む。10秒したら、指を離す。5回(急性症状の緩和のため行う場合は、15回)くり返す。左腕も同様に行う。

(2)右肩の中府に左手の人差し指、中指、薬指を当て、息を吐きながらグーッと押し込み、小さな円を描くように回す。10秒したら、指を離す。5回(急性症状の緩和のため行う場合は、15回)くり返す。左肩も同様に行う。

薬が効かない症状にも効く便利な特効ツボ

私自身も、ぜんそくに悩まされたことがあります。
40代のとき、急に息苦しさを覚え、ぜんそく発作が出るようになったのです。

セキ込みが止まらなくなり、苦しくてしかたがありません。
肺からは、ゼイゼイという音がします。

そこで、これらのツボ刺激を集中的に実践したところ、半年ほどの間に発作が出なくなりました。
それから10数年が経ちますが、ぜんそくはもう、すっかり克服しています。

実は、私の息子も、幼いころからぜんそく持ちでした。
彼の場合は、ステロイドの吸入薬、内服薬をはじめ、気管支拡張薬、タンを出しやすくする薬などを処方されましたが、なかなか改善しませんでした。

しかし、孔最と中府を中心に、熱心にツボ刺激を続けたところ、症状が治まるようになり、小学校低学年のうちに、完治させることができました。
これらのツボは、自分でも見つけやすく、刺激しやすい位置にあります。

呼吸器系の症状で困ったときの特効ツボとして、ぜひ覚えておいてください。

鈴木 秀寿
宝寿堂鍼灸治療院院長。1983年日本大学理工学部卒業後、1986年国際鍼灸専門学校卒業。葛飾区鍼灸マッサージ師会会長。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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