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【宿便を出す方法】無塩の漬物「すんき」食べれば便秘解消、肌ツヤツヤ!発ガン物質を除去する可能性も

【宿便を出す方法】無塩の漬物「すんき」食べれば便秘解消、肌ツヤツヤ!発ガン物質を除去する可能性も

すんきの乳酸菌が、食品のコゲに含まれる発ガン物質をどれくらい吸着するか、実験を行ったことがあります。その結果、試験管上ではありますが、すんきの一部の乳酸菌が、発ガン物質の除去に役立つことが示されました。【解説者】岡田早苗(東京農業大学名誉教授・木曽町地域資源研究所所長)

木曽マダムは「すんき」の効果で肌ツヤツヤ!

皆さんは、「すんき」という漬物をご存じでしょうか。
すんきは、長野県の木曽地方で作られる赤カブの葉の漬物です。

その最大の特長は、塩を使わずに作るところにあります。
長野県は、漬物文化が発達した土地ですが、実はすんきが作られるのは、木曽地方だけなのです。

冬になれば雪に閉ざされ、かつて塩が貴重品であった木曽の地で、越冬用の漬物として、独自に生み出された保存食と考えられています。
なぜ、すんきという名がついたかは、わかっていません。

京都に「すぐき漬け」という伝統的な漬物(こちらは塩漬け)があり、それがなまったものという説もあります。
また、かの有名な俳人・松尾芭蕉が「木曽の酢茎漬け」と書き記していますが、それが、すんきだったのではないかともされています。

そもそも、漬物は塩分のとり過ぎにつながり、高血圧の人にとってはよくありません。
その点、すんきは「無塩」という大きな長所があり、最近では、その点が注目を集め、マスコミで紹介される機会も増えているのです。

私は長年、乳酸菌の研究に携わり、すんきについては、15~16年前から研究を続けてきました。
その結果、新たな事実が判明したのです。

それは、「すんきには、ヨーグルトに匹敵する多くの乳酸菌が存在している」ことです。
しかも、すんきの乳酸菌は、ヨーグルトの動物性乳酸菌と違って、植物性乳酸菌です。

植物性乳酸菌は、胃酸や腸液によって死滅しにくく、まさしく生きたまま腸に届きやすい特性があります。
この乳酸菌が、悪玉菌を減らして善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれます。

また、原料のカブの葉に含まれる食物繊維も、腸内環境の改善に大きく役立ちます。
このため、すんきを食べると、腸の調子が非常によくなって、便秘を解消する効果が期待できるのです。

宿便がスッキリと排出されれば、美容にいいのはいうまでもないでしょう。
その証拠として、木曽ですんき作りをしているご婦人がたは皆さん、肌がツヤツヤしています。

生きたまま乳酸菌が届くすんきを食べて腸内環境が整うと、便秘の解消以外にもさまざまなよい影響があります。
それは、アレルギー疾患の改善です。

腸が担う免疫機能は、全身のうち7割を占めるともいわれています。
また、腸内環境とアレルギー疾患は、密接な関連があることもわかっています。

すんきを食べたことで、アレルギーが軽快したという人も少なくないのです。
さらに、すんきは、発ガン物質の除去を促す可能性があります。

すんきの乳酸菌が、食品のコゲに含まれる発ガン物質をどれくらい吸着するか、実験を行ったことがあります。
その結果、試験管上ではありますが、すんきの一部の乳酸菌が、発ガン物質の除去に役立つことが示されました。

すんきの代用には野菜の浅漬けが好適

すんきには、独自のおいしさがあるところも、魅力の一つです。
すんきに含まれる乳酸菌は、発酵過程で、「コハク酸」という成分を生み出します。

コハク酸は、貝などに含まれるうまみ成分です。
すんきは、赤カブだけで作り、海の物はいっさい入っていませんが、発酵すると、貝のようなうまみが生まれるのです。

すんきは、ソバやみそ汁に入れると、具材としておいしいだけではなく、その料理そのもののうまさを引き上げる逸品といえます。
最近は、地元の木曽地方以外のスーパーマーケットなどで、すんきが販売されるようになりましたし、インターネットで注文することも可能です。

ぜひ一度、召し上がってみることをお勧めします。
なかには、ご自宅ですんき作りに挑戦したいと考えるかたがいらっしゃるかもしれません。

残念なことに、すんきの場合、そのハードルは高いといっていいでしょう。
発酵の際の温度管理が難しく、初心者では、なかなかうまくいかないことが多いからです。

そのかわり、ご家庭で食物繊維や乳酸菌を手軽に摂取するために、私がお勧めするのは、「野菜の浅漬け」です。
すんきに限らず、野菜が発酵して漬物になるのは、野菜そのものに乳酸菌が存在しているためです。

塩漬けにしたり、温めたりすることで野菜から栄養成分が引き出され、乳酸菌が増えて発酵が起こり、漬物となるのです。
私も、簡単な浅漬けを作って、毎日漬物を食べています。

例えば、キャベツの葉3~4枚、キュウリ2本ほどを切り刻んでビニール袋に入れます。
そして、ひとつまみの塩を3回ほど振って一晩おけば、手軽においしい浅漬けを作れます。

塩の量は、できるだけ少なめにしましょう。
こうして簡単に作れる浅漬けを食べるだけでも、毎日、植物性乳酸菌を取り入れることができるのです。

私たちの体内に入った乳酸菌は、生きたまま腸に届いたのち、3~4日留まったあとには排出されます。
ですから、すんきや浅漬けを食べる習慣をつけ、良質な植物乳酸菌を生きたまま、定期的に補充することは、腸内環境をよくするために、非常に重要なのです。

健全な腸内環境を維持して、便秘を解消し、ひいては大腸ガンなどを防ぐために、すんきや浅漬けを食べる習慣を身につけてください。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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