MENU
医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営
「シナモンミルク」が頻尿予防にお勧め!夜間頻尿対策は「食べる時間」

「シナモンミルク」が頻尿予防にお勧め!夜間頻尿対策は「食べる時間」

中高年になると、頻尿に悩まされる人が多くなります。頻尿は、前立腺肥大や膀胱炎、過活動膀胱など、泌尿器系の病気が関係していることもありますが、主な原因として挙げられるのが、体の冷えと腎機能の低下です。【解説】関口由紀(女性医療クリニックLUNAグループ理事長)

解説者のプロフィール

関口由紀(せきぐち・ゆき)
女性医療クリニックLUNAグループ理事長。
1989年、山形大学医学部卒業。泌尿器科専門医、漢方専門医、横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学非常勤教授。2005年、横浜市に女性医療クリニック・LUNAを開設。中高年女性のトラブルに多方面から対応するとともに、女性泌尿器科、女性内科、婦人科、乳腺外科、皮膚科による総合的な健康サポートを目指す。著書に『女性ホルモンの力でキレイをつくる本』(朝日新聞出版)などがある。

●女性医療クリニックLUNAグループ
http://www.luna-clinic.jp/

頻尿の主な原因は体の冷えと腎機能の低下

中高年になると、頻尿に悩まされる人が多くなります。
頻尿は、前立腺肥大や膀胱炎、過活動膀胱など、泌尿器系の病気が関係していることもありますが、主な原因として挙げられるのが、体の冷えと腎機能の低下です。

体が冷えると、血流が悪くなり、汗をかきにくくなります。
すると、摂取した水分が汗として出にくくなるため、尿として多くを排出することになり、トイレの回数が増えるのです。

また、腎臓は、余分な水分や老廃物を尿として体外に出すための臓器ですが、その機能が衰えると尿が近くなったり、出にくくなったりします。

ニンニク、ニラは加熱して食べるとよい

そこで、頻尿を予防・改善するためには、日ごろから腎機能を補う作用のある食べ物や、体を温める作用がある食べ物を多く取るようにするといいでしょう。

補腎作用のある食べ物は、たとえば野菜類ではヤマノイモ、キャベツ、シイタケ、キクラゲ、果実類では、クルミ、ゴマ、黒豆、クリ、ギンナン、クコの実、スパイス類ではサンショウ、自然塩などがあります。

体を温める作用の強いニラやタマネギ、ニンニクも頻尿に効果的な食材です。
ただし、生で食べると、かえって膀胱に刺激を与えるおそれがあるので、調理して火を通してから食べるようにしてください。

老化予防、不眠解消にも有効なシナモンミルク

補腎作用と、体の冷えを取る両方の作用に優れた食品としてお勧めなのが、シナモンです。
シナモンは、アップルパイなどでおなじみの甘い香りのするスパイスですが、桂皮という漢方の生薬(漢方の原材料となる動植物・鉱物などの天然物)でもあります。

桂皮は体を温め、血流をよくして、腎臓や膀胱の機能を向上させるとされています。
シナモンの取り方ですが、ホットミルクにシナモンを振り入れて飲む、シナモンミルクはいかがでしょう。

100mlのミルクに小さじ1/2~1杯程度のシナモンを加えて飲みます。
私自身はコーヒーにシナモンを振って飲むのが好きなのですが、コーヒーは利尿作用が強いので、頻尿の人にはコーヒーよりも牛乳のほうが合うと思います。

温かいシナモンミルクは、補腎作用に加え、体を温める効果もあり、これからの季節にぴったりの飲み物です。

寒くなると、夜間頻尿に悩むかたが増えてきます。
実は、夜間頻尿は、寝ている間に何度トイレに起きても、再びすぐに眠れるようであれば問題ありません。

1回起きたことでその後なかなか眠れなくなり、不眠や寝不足で生活の質が著しく下がってしまうのが問題なのです。
そのため、体が冷えて寝付きにくくなる冬場に、夜間頻尿の悩みが多くなるのです。

また、緊張するとトイレが近くなることでもわかるとおり、排尿や尿意も自律神経がコントロールしています。

年を取ると、自律神経の交感神経と副交感神経の切りかえがうまくいかなくなってきて、夜になっても交感神経が優位のままで眠れなくなり、眠れないとますます尿意が気になりだして、トイレに足を運ぶ悪循環が生まれます。

そこで、提案したいのが、さきほどお話ししたシナモンミルクを、就寝前に飲む習慣をつけることです。
シナモンは腎臓の機能をよくし、老化予防にもなり、不眠解消に役立つはずです。

そして、ホカホカと体が温まれば、副交感神経が優位になって、ぐっすりと眠れるようになるでしょう。

夜間頻尿に悩むなら昼までにたべるのも手

ちなみに、夜間頻尿の原因の一つに、むくみがあります。
昼間に体が水分をため込んでむくんでいると、それを排出するために夜間に尿意をもよおすのです。

ですから、夜間頻尿がいちばんの悩みだという人は、昼までの時間帯に利尿作用の高い食品を食べて、尿の出をよくしておくのも対策の一つです。
体が水分をためこまなくなり、むくみが取れて、夜間に尿意が起こりにくくなります。

利尿作用が高い食品といえば、コーヒー、紅茶、フルーツ、ヨーグルト、ウリ科の野菜などです。
これらを朝食時に取るのです。

ただし、午前中の頻尿に悩んでいる人は、朝食ではなく、昼食にこれらのメニューを取り入れましょう。
頻尿だからといって、水分摂取を極端に控えるのは、健康上好ましくありません。

1日に1〜1.5ℓの水分を取るのが理想です。
しかしながら、夜間頻尿を避けるためには、就寝3時間前からは、あまり水分を取らないようにしてください。

逆に、頻尿の人が避けたほうがいいのが、刺激の強い食品です。
酸味や辛味が強過ぎるものは、膀胱を刺激して過活動を誘発してしまいます。

膀胱は胃と同じ粘膜なので、胃に悪いといわれる食べ物・飲み物を避けるとよいでしょう。

冷えをとる食品・お昼までに食べて夜間頻尿を防ぐ食品

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連記事
骨盤底筋を鍛えるための体操は、現在多くの医療機関で推奨されています。しかし、やり方をプリントされた紙を渡されるだけなど、わかりずらく続けにくい場合がほとんどです。そこでお勧めしたいのが、おしぼり状に巻いたタオルを使った「骨盤タオル体操」です。【解説】成島雅博(名鉄病院泌尿器科部長)
足の甲に包帯を巻いて2~3日後には、足がむくまなくなりました。以前のように、足がむくんで靴が痛いということもありません。むくみが解消したおかげか、明け方に尿意を感じて目が覚めることがなくなりました。そのため、従来どおり、熟睡するリズムが戻ったのです。【体験談】上田雅代(仮名・看護師・57歳)
効果はすぐに実感しました。食べ始めて2~3日で、夜のトイレの回数が2回に、1~2週間で1回に減ったのです。この変化には、自分でも驚きました。私は、毎朝職場で重機をチェックし、点検表をつけています。今は、老眼鏡を使うのは薄暗い曇りの日だけで、晴れた日は老眼鏡を使っていません。【体験談】佐藤徳雄(重機オペレーター・71歳)
足の甲にある「抜け道血管」も、足の冷えやむくみ、夜間頻尿の原因となります。正式には「動静脈瘻」といい、解剖学の教科書にも記載されている血管です。本来なら指先の毛細血管まで流れていくはずの動脈血が、抜け道血管を通って静脈に流れ込むと、足先は血流不足になって冷えてしまいます。【解説】佐藤達朗(サトウ血管外科クリニック院長)
夜間頻尿が1回減ると、睡眠時間は2時間延びるといわれています。塩分過多の人は、減塩するだけで、睡眠の質が大幅に改善するわけです。夜間頻尿の患者さんに、自分でできる対処法として、減塩といっしょにお勧めしているのが、昼間に行う「かかと落とし」です。【解説】松尾朋博(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科泌尿器科学助教)
最新記事
まずチェック項目で自分の足の指がどんな状態かチェックしてみましょう。はだしになって、自分の足の指をよーく見てください。足の指をチェックして気になる項目があっても、あきらめることはありません。「きくち体操」でこれから足の指を育てていけばよいのです。【解説】菊池和子(「きくち体操」創始者】
私は、60歳の今も左右の視力は1・0を保っています。これまでメガネの世話になったこともありません。老眼知らずの状態をキープしている秘密は、私が毎日行っているトレーニング「目のスクワット」にあるのです。毛様体筋をほぐす効果があります。【解説】本部千博(ほんべ眼科院長)
体重100kgの人なら3kg、80kgの人なら2.5kg程度の減量で、条件付きですが糖尿病の改善は可能です。体重が3%減少すると、ヘモグロビンA1cが3%程度下がることがわかったからです。例えば、ヘモグロビンA1cが9%の人なら、だいたい6%程度まで下がります。【解説】吉田俊秀(島原病院 肥満・糖尿病センター長)
これまで、入院患者さん向けの、いわゆる「リハビリ体操」はありましたが、外来の患者さんが希望するような体操はありませんでした。そこで私たちは、血圧を上げる要因である、末梢の「血管抵抗」を減らす筋トレを考案することにしました。【解説】金子操(自治医科大学附属病院リハビリテーションセンター室長・理学療法士)
1日の疲れを取るには、就寝時間や睡眠時間ではなく、「眠りに就いて4時間以内に、深睡眠を取ること」がたいせつなのです。しかし現代人の多くは、深夜にテレビやスマホを見たり、ストレスで体の緊張が取れなかったりして、本来の睡眠リズムが狂い、深睡眠を取りづらくなっています。【解説】白濱龍太郎(睡眠専門医)