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足の痛みが引いていく「甘い物断ち(糖質制限)」の効果 足底筋膜炎も改善

足の痛みが引いていく「甘い物断ち(糖質制限)」の効果 足底筋膜炎も改善

甘い物断ちがこれほど効果的なのは、過剰な糖質によって炎症が起こりやすく、かつ、炎症が鎮まりにくくなるからです。糖質を控えるだけで、炎症を抑える作用を持つγ‐リノレン酸の働きもよくなるため、相乗効果で痛みが引いていくと考えられます。治療の一環として、甘い物を控えてみてください。【解説】土井亮介(足の痛みの治療院院長)

解説者のプロフィール

土井亮介(どい・りょうすけ)
●足の痛みの治療院
神奈川県横浜市都筑区中川中央1-2-2 ローバーセンター北7F
0120-122-393
https://ashinoitami.com/

足の痛みの治療院院長。鍼灸師、あん摩・マッサージ指圧師。
幼少から野球を始め、甲子園を目指す中で、肩の痛みや骨折など、さまざまなケガを経験。そこから「ケガで肉体的にも精神的にも苦しむ人を救いたい」と思うようになり、治療家への道を進む。

痛みを緩和するのに最強のセルフケア

足に痛みがあると、人生の楽しみは半減します。外出がしづらくなり、友だちや孫に会うことも、旅行に行くことも、ままならなくなるからです。
そんな人に人生を再び謳歌してもらいたい。これが足の痛みを専門にする治療院を始めた動機でした。 
以来、年間4500名を超える患者さんを施術し、どこに行っても治らない足の不調を改善へと導いてきました。

そんな私が、「最強のセルフケア」と思う痛みの解消法があります。それが「甘い物断ち」(糖質制限)です。

ごく最近、経験した症例をご紹介しましょう。
Aさん(50代・女性)は、左の足首の痛みを訴えて来院されました。患部はパンパンに腫れあがり、痛みで足が地面につけられないほどでした。
そこで、鍼灸や整体による治療を行ったところ、翌日「らくになった」と電話をいただきました。さらにその4日後には、腫れも痛みも引き、完治となったのです。

治療中、私がAさんに実践してほしいとお願いしたのが、甘い物断ちでした。 
実は、Aさんは昨年も同じ時期に、同じ症状で来院しました。そのときは、施術でいったんはよくなっても、何度も症状をぶり返していたのです。

普段、私は患者さんに食べる物について、うるさく指導はしないのですが、症状の改善を阻んでいるものが明確なら、しかたありません。Aさんに「甘い物を食べると、痛みがぶり返すので、しばらく控えてください」とお願いしたのです。

最初は驚いていたAさんですが、甘い物をやめただけで痛みがかなり軽減したため、その後は、本格的に糖質制限を実践してくれました。おかげで、その後、1週間ほどで治療が終了となったのです。

私の症例にはまだないのですが、変形性股関節症でも、糖質制限によってめざましく痛みが改善したという、整形外科医による症例報告を目にしたことがあります。そのほか、ひざの痛みや足底筋膜炎など、ほとんどの足の痛みは、甘い物断ちによってよくなっています。

甘い物が炎症の無限ループを作る

甘い物断ちがこれほど効果的なのは、過剰な糖質によって炎症が起こりやすく、かつ、炎症が鎮まりにくくなるからです。
そのメカニズムを三つの過程に分けて説明しましょう。

①AGE‐sによる組織の破壊
糖質を多くとる人は、血液中の糖が過剰な状態になっています。あふれ出た余分な糖は、組織のたんぱく質と結びつきます。その結果、生じるのがAGE‐s(終末糖化産物)という物質です。AGE‐sには強い毒性があり、体のさまざまな部位の細胞や組織を傷つけます。
股関節でも軟骨やコラーゲンを傷つけ、変形性股関節症の一因となるのです。

②組織修復のための炎症
組織が傷つくと、体は血液をその部位に集めて傷を修復しようとします。
しかし、糖質が過剰な人は、血液が砂糖水のようなドロドロの状態になっています。AGE‐sによる動脈硬化も起こっているため、傷ついた組織の末梢血管に十分な血液が行き渡りません。

そこで体は血管を広げて血液を流そうとします。そのとき放出されるのが、プロスタグランジンという血管拡張物質です。
プロスタグランジンが放出されると、その組織は腫れて痛みだします。これがいわゆる「炎症」が起こった状態です。

③慢性的な炎症へ
糖質を過剰にとり続けていると、血液がドロドロで流れにくい状態なので、さらに血管を広げようとプロスタグランジンが放出され、炎症が悪化します。

糖分をとり続ける限り、①~②の一連の反応が続くため、痛みが慢性的になります。
糖質を制限しないと、これらの悪循環は断ち切ることができません。
逆に、糖質を控えるだけで、炎症を抑える作用を持つγ‐リノレン酸の働きもよくなるため、相乗効果で痛みが引いていくと考えられます。

なお、過剰な糖分は、変形性股関節症の一因になるだけでなく、全身に悪影響を及ぼします。
私自身、炭水化物をほとんどとらない生活を実践して、自然に10㎏やせました。慢性的な疲労感も取れ、カゼもひかなくなり、いいことづくめです。

しかし、そこまでせずとも甘い物をやめるだけでも効果は上がります。治療の一環として、甘い物を控えてみてください。
ただし、10個の甘いお菓子を5個にするだけでは効果がありません。また、人工甘味料は砂糖以上に悪影響があるので、そちらも控えてください。

大好きな甘い物を断つのは、つらいことかもしれません。しかしその先には、痛みのない、人生を謳歌できる日々が待っています。ぜひお試しください。

土井先生の「甘い物断ち」のやり方


▶︎初級(甘い物断ち)
❶砂糖の入った甘い物、菓子類、スナック類、果物をやめる

▶中級(ゆるやかな糖質制限)
❷①に加え、夜は炭水化物(米、パン、めん類、イモ類、カボチャ)を抜く。

▶上級(糖質制限)
❸①、②に加え、一日中、甘い物、果物、炭水化物をやめる

※ただし、痛みが治まったら、生活スタイルに合わせて徐々に戻してもよい。もちろん、ずっと続けてもよい。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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